2017年07月09日

さあ皆さんご一緒に。すうぱあぁぁぁ

FPSゲーム「SUPERHOT」をプレイ、クリアしたので今回はこの話題を取りあげましょうか。
海外のゲーム、およびインディー系のゲームを良くプレイしている人なら、本ゲームの名前やビジュアルを一度は見たことがあると思います。
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白と赤という極めて明快かつ単純化されたコントラストの色彩、まるで映画「マトリックス」を髣髴とさせるゲーム性、色々と話題になったゲームで私もすごく気にはなっていました。
旬が過ぎてしまった感のある今更においてようやくプレイしたわけですが、さて、その内容はというと。


「自分が動くときだけ時間が進む」というキャッチコピーがもう、このゲームも全てを言い尽くしたに等しいですね。
何もしていなければ、敵の撃ってくる弾すら止まっているかのように見えます。それを利用して、圧倒的に不利な状況を打破していくのがこのゲームの目的であり魅力です。


敵は真っ赤なマネキンのように表現され、倒すとガラスのように砕け散ります。なんでこんなに象徴的に単純化されてるのか若干気になるところではありますが、元々数日間の内にゲームを完成させるというタイムアタックイベントで開発されたゲームがベースになっているので、時間短縮のために余計な要素を省いたコンセプトをそのまま引き継いでいるわけです。

敵は四方八方から次々現れ、プレイヤーに襲い掛かってきます。ある者は殴りかかろうとし、ある者は銃を撃ってきます。通常ならフルボッコされる危機的状況ですが、「どういうわけか」プレイヤーが止まっている間は時間が非常にゆっくり進むため、マトリックスばりに弾丸を避け、素早く次々と敵をノックアウトすることが可能であり、こうして危機的状況から形勢逆転して全ての敵をなぎ払い先に進んでいくのが本ゲームの醍醐味です。
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ステージをクリアすると、リプレイが通常速度で再生され、実際にはプレイヤーはこんなスーパープレイをしてました、と言わんばかりに「すーぱあほっ」という耳に残るタイトルを連呼する事も相まって、「俺スゲエ」感が出て気分は最高潮に達します。
この辺はうまい演出で、本ゲームの大きなウリの一つになってます。実際、この間に録画機能があり、クラウドに今のプレイを保存して公開することが可能なため、皆も頑張って華麗なプレイをしましょう、と言わんばかりです。
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また個人的に驚いた点として、意外にしっかりストーリーが作られている、という事でしょうか。
非常に単純化されてアイコン化されてしまったゲーム画面をみると、ストーリーは二の次で、あくまでゲーム性に特化した内容のように思えるのですが、ある意味メタチックに「SUPERHOT」なる謎のゲームを主人公たるプレーヤーがプレイすることで、予想だにしなかった事態に巻き込まれていく、という結構意味深なストーリーが実は語られていきます。
それに一役買っているのがメニュー画面で、古いDOS/Vマシンみたいなデザインですが、その中にゲームとは直接関係あるんだか無いんだかよくわからない謎な内容のものも含まれており、それらがご丁寧にキッチリ作られているのが笑えます。

カセットテープで読み込んだかのようなアスキーアートのゲームやチャットルーム閲覧、技術デモみたいなファイルなど、一見無関係のようで少しだけゲームのストーリーに関わっているみたいな物が並んでいて、特にチャットルームは何やら色々と他愛のないやり取りが(勿論疑似的に)行われていくのですけど、こんな所まで良く細かく作ってるよな、と感心します。この辺は正式に日本語化されてることでちゃんと楽しめるようになってるのがありがたいですね。
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ネタバレになるため詳しくは言えませんけど、まあある意味でSF的にはありがちな話かもしれません。個人的には物語が語られるとは思ってなかったのでその時点で驚きではあったのですが、ちょっと話が暗いかなあ、とは思いました。


さて、本ゲーム、確かに普通にプレイしてても何となくスーパープレイを錯覚してしまうような演出が成されているとはいえ、実際の所ゲーム自体は結構難易度が高めに設定されているため、通しで見た際に意外と「チキンプレイになってんなー・・」と反省してしまう場合が往々にしてあります。
その最たる原因の一つは一発でも食らうと即死というルール、そして更に敵が四方八方から攻めてくる四面楚歌状態になるからで、たとえバレットタイム的能力があったとしてもギリギリ、みたいなシビアな設定になっており、何も考えなしにプレイすることが難しいゲームデザインになってしまっています。

そのため、「敵がまず最初にこう来るからここでこうする」、みたいな死に覚えゲー的な攻略になりがちです。
このゲームがFPSというよりかはパズルゲームのようだ、と揶揄されるのはまさにこれが原因なのですが、実際私も結構苦しめられました。
銃は撃っても、当然こちらの弾もゆっくり進むので、敵が動いていた場合到達地点を予想して撃たなければならず、これは結構慣れが必要です。すぐに弾切れになる仕様なので、あまりに銃に固執するとかえって危険ですね。
どちらかというと、一発撃っては次の敵にその銃を投げつけ、ひるんだ所で銃を奪ってさらに一発、みたいなプレイが確実でやりやすく、実際に再生された場合もスーパープレイになりやすいので、それに気づくまでにそこそこかかりました。

それでも、いきなり囲まれて銃を突き付けられた状態で始まったときは「どうすんだこれ・・」と悩みましたね。もちろん解決法は色々あるのですが、この辺はやはりパズルを解いていく感覚に近いといえます。
その分、うまくいった時の達成感は大きいのですが。
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この辺は、なんというかゲームにおけるデザインの課題みたいなものが垣間見えた気がします。
このゲームでは、「動いてる時だけ時間が動く」という、ある意味圧倒的有利な状況下でプレイが可能なわけですが、そこでプレイヤーが期待するのは「無双的スーパープレイ」であり、「俺スゲえ」感を満喫できる点にあります。

実際、SUPERHOTはまさにそんなゲームなのですが、ただそれをそのままやってしまうと単純にヌルイだけのカジュアルゲーになってしまうため、それを避け、本ゲームでは常に四面楚歌な危機的状況に追いやることで、ゲームのバランスを保ち、かつ映画のような形勢逆転劇を演出しているわけです。
しかし、そうしてしまったことで、せっかく圧倒的優位に立っているプレイヤーの立場は、結局敵側と常に拮抗していることになり、ゲームはシビアな難易度になってしまっています。プレイヤーが思い描く俺スゲえ感とはズレが生じ、ある意味本末転倒な結果になってしまっているとも言えます。
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これはこのゲームに限らず、全てのゲームが抱えているジレンマですね。敵を気持ちよく倒せるのは楽しいものの、ヌルくてすぐに飽きてしまう危険があり、かといってそれを恐れるあまり、難しくするとプレイそのものの気持ちよさが損なわれてしまう。
スマフォアプリの「Time Locker」というシューティングゲームは、止まっている間は敵も全て止まる、というコンセプトもデザインも明らかにSUPERHOTの影響を受けているゲームですが、このゲームの場合も、あまりにプレイが簡単になりすぎないようにするための配慮か、しばらく止まっている状態が続くと背後から黒い壁が迫ってきてプレイヤーを追い詰めます。
気持ちはわかるのですが、これではせっかくの「止まっている間は敵も止まる」という圧倒的有利感が薄れ、本家SUPERHOTと同じジレンマを奇しくも抱えてしまっています。

つまり、こういう設定で絶妙なゲームバランスを保つことが如何に難しいかが分かります。これはずっと前からゲーム自体がもつ課題の一つではあるのですが、やはりこのSUPERHOTもその回答を導き出すまでには至っていません。
まあ最初から、高難度なゲームである、ということを肝に銘じておけば、あまり気になる問題ではないのでしょうが、やはりこういった能力にユーザーが期待してしまう内容が、実際のゲームデザインとずれが生じやすいのは確かなので、中々難しい課題ではあります。
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個人的には、ゲームがヌルくなるのを恐れる、というのを止めてみてはどうだろう、と思い切った考えもあったりしますが。それで生じる問題を演出や様々なゲームバリエーションでカバーできるんじゃないのかな、と思ってます。まあそれを容易くできないから問題なのですけどね。


話が脱線しましたが、SUPERHOTは難易度高めとはいえ、独特なルールが面白いことは確かで、プレイする価値は十分あると思います。
ちなみにVR版も出てますね。ゲーム内容はVR用に特化した物に変えられているため、通常版とは別途販売されている形です。
通常版のように動き回ると酔ってしまうので、VR版では基本その場から動かずに敵を倒すようなゲーム性に変わっています。そのため、ルールは同じでも、ステージなどは大幅に違うものとなっています。
その場から動けないのはなんとももどかしいのでマイナスですが、銃を撃ったり、弾を避けたりするのはVR版の方が流石に臨場感があるため甲乙つけがたい印象です。
とりあえず通常版の単なる焼き直しではないため、本編をクリアした人でも楽しめる内容にはなっていると思います。
ただし現状はまだ英語版しかないようですが。


スーパープレイとゲーム難度を両立させようとしたために難しい内容になってしまっていますが、コツをつかめばそれなりに攻略できるようになるため、めげずにトライしましょう。幸い何度やり直してもペナルティもないですからね。
SUPERHOTはSTEAMで購入可能です。あと、PS4なんかにも移植されてます。



ちなみにクリアするとプレイ縛りのチャレンジモードやタイムアタック、エンドレスモードなどがアンロックされますが、個人的にはチャレンジモードの「FULLSTOP」が熱いです。
これ、自分が止まっているときは完全に時間が止まるため、私が想像していたシチュエーションそのままのゲーム内容になっていて興味深かったです。
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ただしその代わり銃に弾は一発しか入ってないうえ、通常時の敵の弾のスピードが早くなっていて、相変わらず難易度は高い、いやむしろ難しくなっちゃってます。
うーん、実はここ、思い切って完全プレイヤー圧倒的有利のゲーム性にしてもよかったんじゃないかなーと思います。クリア後のオマケなんだから、そんなのが一つあっても良いと思うの。
ああ、そうやってバランスを取るのもアリっちゃアリ?



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2017年07月02日

この世は結局全て点で出来ているんだよ

Scanner Sombreというゲームをプレイしクリアしたので今回はその話題を。
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このゲーム、かつてはDarwinia、現在ではPrison Architectを出し好評を博しているIntroversion Softwareが開発したゲームです。
個人的にここのメーカーが出すゲームは毎回気になってたんですが、今回のこのゲームに関しては事前情報を全く知らず、降って湧いてきたような印象がありました。
実際の所、Prison Architectを製作中に一部のメンバーが抜け、実験的に開発が進められていたうちの一本がこれだったようで、そういう意味でもサイドプロジェクト的な臭いが非常に漂う実験的な内容になっています。
まあここが開発しているゲームは皆実験的なものばっかりっていう突っ込みはなしで。


Scanner Sombreはそのタイトル通り、スキャナーを駆使して前に進んでいくタイプの一人称ゲームですが、もうこれはウダウダ説明するよりトレイラーをみてもらった方が早いでしょう。見ればそれだけで、このゲームがだいたいどういう内容の物かおおよそ見当がつくと思いますので。


スキャナーを使い、周囲の立体構造を浮き彫りにして、光のない真っ暗闇の中をその情報を頼りに進んでいくアドベンチャータイプのゲーム、という事になりますが、基本的に前に進んでいくだけのゲームですので、雰囲気ゲー、ウォーキングシュミレータとして考えるとわかりやすいでしょう。
真っ暗闇の中を一人で進んでいく、というシチュエーションなため、その雰囲気は結構怖めであり、ホラーゲームとしての要素も少なからずあります。とはいえ、本ゲームに対してホラー要素を期待するのはお門違いなので要注意です。それがメインのゲームではなく、あくまで雰囲気を伝える要素のひとつでしかないので。

ありがたいことに最初から公式に日本語化されているのですが、現時点で通常版の状態では日本語化することができず、それを行うためにはベータ版に更新する必要があります。これが最初分からず苦心しました。それに関して何の説明もなかったので・・。
Steamで購入した場合、ベータ版にするにはライブラリ上で本ゲームを右クリックしてプロパティを出し、ベータのタブからベータ版を選択します。コード入力の欄とかありますけど入れなくて大丈夫です。これで更新が入ってベータ版になり、ランゲージのオプションで日本語が選択できるようになります。
ちなみにこのベータ版でVRモードも選択できるようになります。VRヘッドセットを持ってれば、の話ですが。
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主人公は探検家か何からしく、真っ暗闇の奥深い洞窟に赴き、その中で起きた出来事を調査しているようで、それでスキャナーを片手にあちこち洞窟内を徘徊するわけですが、細かい説明もなく、割と謎が多い状態で始まります。そういう意味では、これ一体どういう話になっていくんだろう?という期待値で続きが気になる作りではありますね。

スキャナーによって周囲の構造を浮き彫りにしていく、というこのシステムは、アイデアとしてはシンプルなものですけど、これはかなり斬新なゲーム体験でした。当然ですがこんなゲームは未だかつて見たことがありません。そういう意味では、相当にチャレンジングでエポックメイキングな内容であるので、何か目新しい体験を欲している人にはまさにうってつけのゲームと言えます。
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スキャニング自体は、言ってみればスプレーでペイントをしている感覚に近く、同じ個所にずっとセンサーを向けて照射し続けていると、粒子が重なって形がハッキリ浮き出てきます。
前に進むためにはおおよその外観が分かればそれでいいのに、ついしつこく何度も「スプレー」してしまい、形がハッキリと出現するまでスキャニングを続けてしまいがちでした。要するに、形が浮き上がってくるのが純粋に楽しかったんですよね。この「必要ないのにやり続けちゃう」というのは、非常にゲームとしては正解であり、可能性を凄く秘めているシステムだと感じました。

ただ、実際には光の届かない真っ暗闇の洞窟の中、その中で急に人工物とかが出現すると、なんだかぞわっとします。もちろんこれも本ゲームが意図している部分で、徐々に露になっていくその姿は・・・! みたいな恐怖感を煽ることには成功しており、非常に効果的です。
惜しむらくは、本ゲームは決してホラーゲーム一辺倒に偏ったゲームではないので、そういう恐怖演出も割とあっさりめなので、恐怖感としては中途半端な感は否めません。
まあ、個人的にはこれくらいで丁度よかったかなとは思います。あんまりホラーホラーしているゲームもそれはそれでそんなに好きじゃないので。
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先に進むと、徐々にセンサー自体もアップグレードされ、ピンポイントで細かくスキャニング出来たり、一気に周囲をスキャニングするバーストスキャンなど、色々出来るようになります。とにかく足元がどうなってるか通常だと全く分からないため、うっかり崖から落ちたりしないよう、スキャナを駆使してしっかり足場を確保せねばなりません。

あくまでセンサーの点描画で周囲を表示しているだけなので、壁の向こう側にある通路も重なって表示されてしまい、場合によってはかなり全体を把握しずらい事も往々にしてあります。一応近ければ近いほど点は色が異なって表示はされるものの、マップをワイヤーフレームで確認しているのと大差ないとも言えるので、結構迷子になりやすいです。当然ながら、肝心な部分をスキャニングし忘れてると何時まで経っても通路を発見できず右往左往してしまいがち。
そんなわけで、あまり適当にスキャニングしてると余計に迷う可能性が増すため、結局はある程度入念にスキャニングする必要があります。
とにかく目印になる情報が限られてくるため、方向音痴の人には結構厳しそうですね。一応マップ機能もあるので、それも駆使するとよいでしょう。
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ゲーム自体は若干のホラー要素も加味しつつ、割と淡々と進んでいきます。ストーリーに結構謎めいた部分があるため、最終的に「結局なんだったのこれ?」ってなる人もいそうな気もしますけど、個人的にはアリかな、とは思います。まあ語られてない部分も多いので結局はある程度憶測で考察するしかない感じですが・・・。

お値段的にも内容的にもそれほど長く引っ張れるゲームじゃないので、数時間であっさりクリアできてしまいますが、あとはまあ、道中どれだけ入念にスキャニングしてきたか否かでプレイ時間は変動するでしょうね。
ただプレイ体験としてはかなり斬新な部類に入るため、これは是非とも体験すべきゲームだとは思います。色々可能性を秘めているのも確かですし、前述したように、これでもっとしっかりしたホラーゲームを作ったら、さぞかし怖いものになりそうですしね。まああまりやりたくはありませんが(爆
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ベータ版で選択可能なVRモードは、仕事場でVRがあるためそれをちゃっかり利用して試させてもらいましたが、かなり良い感じです。センサーを向ける動作はこちらの方がより自然です。
ただVRの場合、移動が問題で、普通にスクロール移動させると酔ってしまうため、本ゲームでも主流のワープで移動させてますが、やはりあまり褒められたものではないですね。結構小刻みに移動できるので普通に前に進んでいる感覚に近いとはいえ、ジャンプができない、微調整移動が難しいので、細い道をギリギリで渡る、落とし穴を避けて進む、などのアクション要素でかなり割を食っている感じです。

またOculusでプレしたのですが、恐らく最適化されてないのかボタン配列も微妙で、マウスホイールによるセンサー絞り込み調整もどうやってやるのかわからず、そのせいでメッセージが全然消えてくれなくてプレイに支障が出ていました(というか普通にできないんじゃ・・・)。
便宜上対応されてはいるけど、実質VIVEにしか最適化されてないんじゃないかな、と予想。
この辺はまだベータ版なのでまだまだ、という事なのでしょう。対応が待たれますね。


斬新なプレイ体験が出来る本ゲームは、インディーゲーム好きはもちろん、沢山の人にプレイしてほしい挑戦的なゲームです。良い意味でも悪い意味でも非常にインディーらしいゲームだと思います。当然ながら雰囲気ゲー好きには問答無用でオススメです。
Scanner SombreはSteamで購入可能です。今ならサマーセール中なので半額で買えるチャンスですよ。是非ともゲットすべし。
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本ゲームでは設定上、動く物体には粒子を吸着できないようでしたけど、もし出来る設定だったら、色々ゲームとしての可能性が広がりますね。それこそステルスアクションとか、そんなゲームも作れそう。
ある意味で今回のこのゲームは、こういうシステムが出来ましたみたいな技術デモとしての側面も大きいともいえるので、実はこのシステムが活きてくるのは今後の話なのかもしれません。
まあ、ここのメーカーがこのシステムを今後も引っ張るのかどうかは謎ですが・・・。





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2017年06月25日

弘法にも筆の誤り、というか別に元々弘法では無かった

結構な間を開けてしまいましたね。まあ仕方がありませんでした。何しろ自宅のメインPCの構成をごそっと新調していたせいで、それどころではなかったものですから。
そもそも、何故新調したかと言えば、まあ要はいよいよ調子がおかしくなり始めてきた、という事です。
以前にもHDDの調子がおかしくなって、Windowsを再インストールする羽目に何度かなってますけど、今回もそんなHDDの不調から来たものです。
いきなり画面にこんなダイアログが出現し、以降しつこく出るようになってしまいました。
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なんちゅー恐ろしいメッセージ。ほとんど死刑宣告みたいなもんです。調べてみたら、不良セクタが結構な量で出来ていることが分かり、このまま行くと遅かれ早かれHDDがお亡くなりになることが確定したも同然なため、まだそんなに深刻な事態には陥ってませんが、とっととデータをサルベージしてOSを再インストールすることになったわけです。

しかし、それ以前にもう長いこと使ってきたのであちこちガタが来ており、パフォーマンスは著しく低下していました。スイッチを入れてから起動が完了するまで5分以上かかるようになってましたし、ハードウェア自体ももはや古い物なので時代遅れ、いい加減そろそろスペックアップする頃合いなんじゃないかと薄々は考えていたのです。そこへ後押しするように今回の事態に陥ったので、もはや御達しと悟って、今回全体的にマシンを新調する事に踏み切った、というのが経緯です。

以前大幅なスペックアップを図ったのがかれこれ7年前にもなります。よく持ったな、という感じですが、今回はどのような形でスペックアップするのか大いに悩みました。しかし、HDDにカウントダウンが始まってしまっている関係上、あまりのんびりしている暇はありません。いつ逝ってしまわれるか分かったものではないので。

まずそもそも自作するのか、BTOパソコンを買って丸々総取っ替えしてしまうのか、という二択があります。正直今となっては自作で組み上げるメリットが少なくなってきており、格安で組み上げる、というのが難しくなっています。トータルで考えると結局BTOパソコンを買うのと大して額が変わらない場合が往々にしてあるため、正直BTOを買った方がお手軽なうえにお得、というのが現状です。

私も最後まで悩み、今回はBTOかなあ、でもケースがなあ・・・とか色々熟考しましたが、結局自作で行くことに決めたのです。
その決め手となったのは、現在のBTOパソコンの主流CPUがWindows7と互換性がない、という事でした。なんと、もうそんなことになっていたのか・・・。
いや、実は今回新調するにあたってOSもWindows10にするつもりだったから別にいいっちゃいいんですが、予備の起動PCとしてWin7は残しておきたかったというのが本音。さすがにスパッと切り捨てる気になれず、win7でも動く一世代前のCPUを買って、それベースにマシンを自ら組み上げる道を選んだ、という事です。
自作コースで行く場合、PCケース、電源、BDドライブはそのまま据え置き出来ます。それでも、ほぼ総取っ替えなので額は相当です。結局同じくらいのスペックのBTOパソコンと変わらない額になるのですが、Win7でも動くようにしたいなら追加でCPUを買い直さなくちゃならなくなるので、結果自作の方が安い、とは一応なるわけです。
しかし、これがイバラの道となってしまうのですが・・・・。


予算はだいたい25万円以内、と決めて色々吟味した結果、HDD、マザボ、メモリ、 CPU、CPUクーラー、ビデオカードをそれぞれ用意。
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今回OSを入れるにあたり、初めてSSDを使ってみることにしました(Crucial) 。1TBとか、一応結構な容量を買いましたが。
ビデオカードはミドルレンジのStrix Gaming GTX1070(ASUS)。まあこんぐらいが妥当です。CPUはWin7でも動くCorei7 6700k 4GHz(Skylake)、マザボはビデオカードに合わせASUSのROG STRIX Z270F GAMING。メモリは16GB(CMK16GX4M2B3000C15)。そしてWindows10 Pro。
前回7でHome版を買って痛い目にあったので、今回はPro版を迷わず購入。

何とか予算内には収まりましたが、20万超え、中々の出費です。近いうちにこれはやる時が来るだろうと思って貯金はしてましたが、一気に無くなったなあ・・・。


早速組み立てです。長年ほったらかしだったので色々汚れており、大掃除並みの手入れを施し、いざ組み込みへ。
しかし、ここで問題発生。電源のファンを手入れしようと分解したところ、電源の中が結構ヤバイ事になっていたことが発覚。これ、完全に錆びついてますよね・・。
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ファンがガタが来ていたことは周知の事実でしたが、ここまで深刻だったとは予想外。これも遅かれ早かれ駄目になることは疑いようはありません。
ここへ来て急遽追加の出費が発生。電源も買い直す羽目になりました。これは痛い・・・。とはいえケチるとロクなことがないので、GOLD所得のいいやつを購入しました。
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気を取り直して組み込み再開。最低限の構成を作り、いざ起動テスト。ところが、これがマトモに動かない。
どうもビデオカードを認識してないみたいで、オンボード側でないと出力されません。色々試した結果、別のスロットにカードを刺したら動きました。
なら一件落着、としたかったけど、流石にスロットがひとつ死んでるのは問題。ひょっとして初期不良品を掴んでしまったか、と疑いもしたのですが。
あれから色々調べた結果、CPUのセットを失敗してるのでは、という疑惑が浮上し、面倒だけどバラしてCPUのソケットを確認したところ・・・。
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うぎゃー、潰れてるー!!
これはやっちまいましたね。実はCPUをセットする際にインストールツールというカートリッジに装着してCPUをソケットに載せるのですが、このインストールツールが最初から少しひん曲がっていたのですよ。これ、セットする時大丈夫かなあ、と多少いやーな予感はしてたのですが、それが見事に当たってしまいました。
たぶん曲がっていたことによりうまくハマってなくて、装着時にずれてしまったのだと予想します。
インストールツールが明らかに不良品だったことで起きた事故ですけど、それによりソケットピンを曲げてしまったのは自己責任であるため、結局これでは返品も認められません。
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なんとここへ来てまさかのマザーボード買い直しです。更に出費が加算。これはマシで痛い・・・・。
結果、BTOパソコンを買いつつCPUを買い直した場合と変わらない額を出費したことに。下手するとそれ以上かかってますね、コレ・・・。

同じマザボを急きょ雨の中買いに行って取り付けなおしたところ、今度は今までのトラブルが嘘のようにスンナリうまくいって、無事Windows10のインストールまで滞りなく完了しました。まあ今回はインストールツールもマトモだったからね。
しかし、色々ありすぎて、心境複雑、全く達成感はありませんでした・・・・。
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とりあえず、新たなスペック、そしてSSDという事もあって起動はチョッ早。スイッチ入れてから1分もかかりません。スゲえ。
まあこれから使っていくうちに多少重くはなっていくんでしょうけども。でも、今まで何も考えなしにCドライブ側にデータをどんどん取り込んでしまっていたので、ソフトウェアのプログラム以外は全部他のドライブへ流すことに。
これ基本中の基本で元々実施はしてましたが、ピクチャフォルダとかミュージックフォルダとかはほっといていたせいでいつの間にか肥大しちゃってたんですよね。今回はこれらのフォルダもすべて別のドライブに設定して、Cドライブの圧迫を防止します。
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Windows10はあまりWin7と使い勝手は大きく違わない印象ですが、細かい点では不便やデメリットも多々見られ、カスタマイズが必須ですね。
しかし、設定がWin7に比べて自由度が少ないみたいで、例えばデスクトップアイコンの整列の幅を変更するとか、エクスプローラの詳細表示を下側に表示するとか、そんなことも出来なくなってるのは憤慨ものです。
これらは直でレジストリをいじったり、専用のソフトウェアで改造する必要があり、なんだかなあ、という感じです。
そして相変わらずフォントが汚いので、MS UI Gothicで統一。これも専用のソフトウェアを利用しました。
こういうカスタマイズはなるべくやりたくはないんですけどねえ。何が後々悪さするかわからないので・・・。

さて、ゲームの方はというと、早速3DMarkでベンチテスト。
前回のマシン、Gtx770ではFire Strikeのスコアは6000台でしたが。
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流石の1万超え。でも最新のベンチテストだとやっぱり5〜6000台に落ち着いてしまいますね。まあここまで超負荷なゲームは少なくなってきていますから、正直十分なスペックだと思います。


で、現在必要なアプリをおおよそ入れ終わって、一応最低限普通に使えるレベルまで持っていけました。あとはチマチマそのつど入れていくって感じですね。
それにしても今回はかなり反省点が多い結果に終わりました。自作はやっぱ敷居が高い行為ですね。昔よりずっとやりやすくなったという話もありますが、結局玄人向きのハイレベルな事に違いはありません。
何年後になるかわかりませんが、また新調する段になった際は、今度こそBTOパソコンで総取っ替えしよう、と心に決めたのでありました。




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2017年05月28日

何もかもがコインで解決する世界

今回はKINGDOM:New Landsというゲームを紹介します。どうも最近スマフォ版も出たみたいですけど、とりあえず紹介するのはPC版です。
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元々このゲームには素体とも言うべき無印のゲームがありましたが、続編である本ゲームに生まれ変わり、大元のゲームはクラシック版というサブタイトルで差別化されています。
実はクラシック版のゲームを既に購入していた人には、New Landは無償で配られてます。私もクラシック版を持っていたので本ゲームはタダで頂きましたが、恐らく内容的には続編というより大幅なバージョンアップを施した改訂版といった意味合いの強いゲームだったので、そういう対処がされたんだと思われます。そういう経緯のため現在ではクラシック版単体では買えなくなってるようですね。


KINGDOMというゲームは、馬に乗った王様(王妃の場合もあり)をコントロールし、自分の領地を作って防御を固め、敵からの侵攻に耐える、というRTS+TDのようなタイプのゲームです。近い物があるとすればストロングホールドとか、あの辺でしょうか。


しかしKINGDOMはドット絵が特徴的な2D構成のゲームなため、左右にしか移動できません。そのため領地は横方向に向かって伸びていくことになります。
まずなにより、その見た目の雰囲気の美しさに目を奪われます。ドット絵とはいえ、春夏秋冬の季節感が感じられる風景や音楽、そのフィールドを走っているだけで、何か癒される物がありますが、実際にはかなりミニマムに洗練されたゲームシステムを持つRTSに仕上がってます。
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実は王様が出来ることは非常に限られており、お金を取る・出す事しか出来ません。お金はコインで示され、人を雇うのに1コイン、やぐらを建てるのに3コインとか、それらをボタンを押すことで払い、領地を広げていくわけです。

自ら戦かったりすることは出来ないので、一見シンプルなゲームに思えます。実際シンプルなゲームですが、国の財政や管理という割と面倒な行程になりそうな部分をザックリと単純化することで、非常に明快かつ分かりやすい内容にまとまってるとも言えるでしょう。
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しかし、システム自体はシンプルかつ単純明快なのですが、いかに攻略していくか、についてはかなり難易度が高めのゲームだと思います。
その理由は、言語での説明が極めて少なく、せいぜい最初の手順説明があるだけで、あとはもうほっぽりだされて何の解説もないという有り様だからです。
正式に日本語化されてますが、必要ないくらい文字が出ないので各施設がどのような役割があるのか、それこそ「やりながら体で覚えていくしかない」という所謂「死に覚えゲー」的な要素もあったりします。

仲間の兵士や大工に命令を与えることは出来ず、各自勝手に動き回ります。やぐらが建てば自動で兵はそこに向かいますし、何か建設予定地が出来れば、最寄りの大工が向かう、みたいな感じです。というわけで殆どの事は彼らがやってくれるので、それを見て「ああ、これってそういう意味なのか」と理解していく事になります。
そのせいで極めて分かりにくい部分も多分にあるため、何度やっても意味に気付かずゲームオーバーになる、という人もいそうですね。

例えば、拠点となる城の前でコインを投入すると、城全体をアップグレード出来、新たな技術を得られたりするんですが、これが結構早い段階でやりきってしまいます。
私もクラシック版をやってるときに、城の城壁が柔すぎてすぐ突破されてしまい、無理ゲー過ぎる、と思ってたんですが、実は島の何処かにロケットみたいな形のオブジェがあり、そこにコインを投入することで石の城の技術を得、さらにアップグレードが可能になる、という事を後に知り、「流石にそれは分かりにくいわ・・・」と思いました。
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KINGDOMでは、舞台となる島の端の方にモンスターが沸くポータルがあり、夜になるとそこから毎回敵が沸いて出て攻めてきます。それに対処するべく、城壁を作ってやぐらを組み、投石器なんかも投入して侵攻を防ぐわけです。
最初の島こそ左右どちらかしか攻めてこないので楽ですが、先に進むと両方から攻めてくるようになるので大変です。

厄介なことに、日が経つにつれて敵の数は増えていき、徐々に強力になっていくため、のんびりと経営をいそしんでいる訳にも行きません。しかも定期的に赤い月夜の不気味な日があり、その際は敵の猛ラッシュがあるため非常に危険です。こちらの戦力はある程度行くといずれ頭打ちになってしまうので、それを超える敵が来るともうどうにもならなくなってきます。
特に飛行タイプの敵が出てくるようになると鉄壁の守りがズタズタに・・・。こいつに対する有効打ってあるんですかね・・・。
最終的な目標として、島の何処かにある破損した船を修復し、新たな島に向けて出発する、というのがあるため、敵の侵攻に耐えながら、防衛ラインが破綻する前にそちらの目標も達成しないといけません。
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一応敵のポータルは破壊可能です。最初の島では左右どちらかの末端に大型ポータルがありますが、城を最大アップグレードした際に雇うことが出来る剣士を使って、ポータルを攻撃させることが出来るのです。(というか、剣士を盾にして弓隊を送る感じ)
ただ、ポータル破壊はかなり難易度が高く、タイミングを間違うとあっさり全滅させられます。特に夜の侵攻部隊とかち合うと間違いなくやられてしまうので、昼の間にささっと行わねばなりません。
剣士は、一番外側の城壁で待機し、そこでコインを支払うと進軍していきます。剣士自身にコインを与えると、それが防御力になるみたいです。最初はこれが分からず、すぐやられちゃうな・・・と思ってました(爆
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ただ、大型ポータルは破壊しても数日後には復活してしまうので、無理して壊す意味はないかも。先の島で出てくる小型ポータルは破壊するともう復活しないので重要ですが、その代わり破壊すると敵の猛ラッシュが起き、昼になっても退散しないのでかなり危険が伴います。

とにかくのんびりしている暇はないため早急に解決しなければならない案件は、金銭の確保です。何をするにもコインが必要になるので。
New Landでは大きく分けて商人との取引と農業によって金銭を得ますが、農業はある程度城をアップグレードしないと始められないうえ、水路のある土地も必要で、それを安全に回すために出来れば城壁内に作りたい所です。
厄介なのは、そのために木を切り倒して土地開拓しなければならないことで、そうすると、一般市民の沸くキャンプ地や、商人の家が取り壊されてしまう恐れがあります。
キャンプ地とかは端に最低でも木が一本生えてないと消えてしまうので、それを残すか、壊して農場を建てるか非常に悩みどころです。
農家を1つ建てて、2、3人農家を雇えば、基本的にお金には困らなくなります。
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しかし、New Landsでは季節の概念があり、冬が来ると、農家は仕事が出来なくなって城に引きこもってしまいます。その間はお金を得ることが商人くらいしか当てが無くなるので非常に厳しいです。
そこで、ある程度アップグレードした際に登場する御目付所みたいな人物にお金を預けることで、コインを蓄えることが出来ます。実際、割とお金が余り気味になることも多々あるので(限度を超えると溢れて海に落としてしまう)、結構重要です。
これも最初分からず、余ったお金をボロボロ落としちゃってました(爆
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城壁をどこに置くか、あるいは新たにどこに設置するか、また農業をどこでやるのか、剣士を作って攻めるのか、それともとっとと船を造って次の島へ移住するのか、悩み所の早期決定とタイミングの見極めが非常に重要なゲームで、それを誤ると、あっさり負けかねないシビアなゲームですが、倍速モードもないので割とゆったりのんびりとした雰囲気で進んでは行きます。
でもやってみると分かるのですが、意外とやることが多く、あっちへこっちへと王様は古今奮闘することになります。
難しいゲームですけど、TDと同じく何度もリトライして挑戦したくなるため、中毒度はかなり高いゲームです。気付いたらあっと言う間に2、3時間は経ってます。



それと特筆すべきはやはり音楽などの雰囲気で、とても素晴らしく、かつてのTychoとかあの辺を彷彿とさせるサウンドで非常に心地よい世界観なのでそこも大きな魅力です。雰囲気ゲーって訳ではないゲームですが、その要素は確かにありますね。



説明不足により難易度が上がっちゃってる本ゲームですが、それを自分で解明していく楽しみもあるので、とりあえず今回はその中でも分かりにくい箇所を中心に説明しました。実際にやってみるとそれでも、一番簡単な最初のマップでさえ手こずるかもしれません。この辺は死んで憶える系ゲームって感じですね。
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ちなみにスマフォ版(iOS,Android)も出ましたが、価格が千円台なので結構します。それでもPC版よりかは安いと言えますが。元々操作性はシンプルなので問題なさそうですけど、試してはいないのでどうなんでしょうね。

私の場合、3つめの島まで到達できました。先に進むにつれ新たな要素も出てきそうなので楽しみだけど、既に金銭確保に手詰まり感が(爆
唯一残念と言えば、ひたすら経営だけをする敵無しモードが無いことですね。といってもそれはシステムから考えてあっと言う間に飽きてしまうでしょうから現実的ではないでしょうけど、じっくり雰囲気を楽しみたい感はあるんですよね。



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posted by KS(Koumei Satou) at 22:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | PCゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月21日

設計図は簡潔にまとめましょう

先週に引き続き連続になってしまいますが、レベルデザインツールのUE4に関しての話題を書こうかと思います。
UE4ってなんぞ?と言う方は前回の記事を参照していただくとして、今回はその中の目玉機能、ブループリントについて、触ってみた所感とかを書いてみます。
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前回も軽く話したとおり、UE4では直接プログラミングを書くことなく、ゲーム的制御を構築することが出来る「ビジュアルプログラミング」の機能を搭載しており、フローチャートを書く感覚でゲームを作ることが可能です。それがブループリントと呼ばれる物です。
一部のフローをまかなうといった事に留まらず、全てこのブループリントを使って作ることが可能なので、スクリプトを組む必要はありません。なので、プログラミングの知識が無くとも、ゲームを作成することが可能なのです。

ええ、表向きは・・・・・。


とりあえず何かやって試してみましょう。
UE4ではツールを立ち上げた段階で既に簡単なフィールドと、一人称視点なら銃を持った状態のプレイヤー、三人称視点ならマネキンモデルが既に動かせる状態で始まるので、この辺の複雑な制御は作る事無く始めることが出来ます。
なので、まずはフィールドに何かゲーム的な制御のオブジェクトを配置してみましょうか。
となると、まあ私的に思いつくのはドアの開閉ですかね。
ドア制御はとにかくよく使いますからね、特にFPSでは。

ちなみに、かつて私がよく触っていたソースエンジンのHammerEditorでは、Func_Doorという物が用意されていて、これを該当するオブジェクトに割り当てるだけでドアの開閉を可能に出来るお手軽仕様でした。
HammerEditorでは、こうしたゲーム上でよく使われるであろう制御(回転、スライド、パス移動など)が既に用意されていて、それを割り当てて行くことで動的オブジェクトを簡単に制御できたのです。
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さて、UE4では当然それをブループリントでやるわけですが。
凄く簡単な方法としてシーケンサを使うという手段もあるのですが、とりあえず今回はそれはおいておくとして。
StarterContentフォルダの中にドアのメッシュ(プロップ)があるのでそれを配置します。ちなみにメッシュというのは、まあ要約するとフィールド上に配置可能なモデルデータという事です。
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ちなみにこれから動かそうとするメッシュには、プロパティ(詳細)の可動性の設定をムーバブルにしとかないと動きません。これを良く失念して「あれ?動かないぞ?」ってなります。
ちなみにこうしたフォールド上のオブジェクトをUE4では通称アクターと呼んでいます。


準備が出来たので、いよいよブループリント。上のメニューにあるブループリントから、レベルブループリントを選択、するとブループリントが開き、この中でノードと呼ばれる物を組み上げていくことでプログラムを書いていきます。
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とはいえ、まずどうしたらいいのかサッパリわかりません(爆)
HammerEditorと違い、ドア制御専用のノードとか用意されてないですからね。
とりあえず最初から配置されている赤いノード(Begin Play)がスタートになるので、ここの後に繋げていきます。
Begin Playはゲームが始まったと同時に命令を伝えるノードです。本当はドアに近づいたら開くとかしたいけど、まあまずは動きを確認したいので。

で、どういたらいいかというと、タイムラインノードというのを使うようです。
画面右クリックでリストが出るので、そこでtimeとか打ち込めばタイムラインが出てくるので、選択します。
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タイムラインは、中でグラフを書いて、その動きを別の所に伝える働きをします。要するに、0から100になったグラフを書いたら、それをしかるべき所に繋げてドアに指定すれば、その数値の移動をドアがやってくれるようになる、という事のようです。
なんかもうこの時点で、ん、どういうこと?・・ってなりそうだけどまあ気を取り直してやってみます。

タイムラインノードをダブルクリックするとグラフが出るので、そこでFloatのグラフを新規作成します。
ドアを90度回転させたいので、グラフの開始地点を0にし、3秒の地点に90と指定します。これで3秒かけて0から90という数値移動をすることになります。この段階では、まだ単純に数字の変化だけです。
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というわけで次にこれを回転という移動方法に変換しなければなりません。そこで必要になるのがMake Rotator。
これをタイムラインと繋げることで、グラフ数値を回転移動に変換します。
タイムラインには緑のFloatグラフ出力ピンが出来てるので、それをZ軸に繋げます。
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勿論これで終わりじゃありません。タイムラインはあくまで数値を出してるだけなので、これをドアに伝える橋渡し的なノードが必要です。
これは色々と種類が用意されてるみたいですが、ここはとりあえずSetActorRotationというノードを用意します。
まあ要するに、任意のアクターに回転移動をセットしまっせ、という事でしょうねこれ。
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これを、タイムラインのUpdateの出力ピンと繋げます。あと、回転に変換した数値も伝えなくちゃ行けないので、NewRotationの所にMake Rotatorを繋げます。

あとは、この一連の流れを「どの」アクターに適応するか指定しなくちゃいけません。ここ重要。というわけで、アウトライナ上から該当するドアのアクタを直接ブループリントにドラッグアンドドロップして持ってきます。
あとは、SetActorRotationのTargetと繋げれば完成!
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最後に左上にあるコンパイルボタンを忘れずに押して起きます(そうしないと動きません)

さてプレビューボタンを押して確かめてみましょう。
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あれ・・・・?

なんか変な位置から始まって反対方向に曲がってますけど?


これ、どうやらSetActorRotationがドアの初期状態からタイムラインの移動を適応してるせいで起きてる現象っぽい。
実はドアを90度回転させた状態で配置してたんですよね。
しかしSetActorRotationはそんなの無視してアクタの初期状態(回転させる前の位置)から開始してしまうので、90度ずれた状態で回転していたってわけ。
じゃあどうするのか?っていったら、タイムラインの数値を、ドアの回転させた分を乗せてしまえばいい、てことで、
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ドアを-90度回転して配置していたので、タイムライン上で、0秒の所を-90とし、逆に3秒後を0とします。これでズレが治るはず。

これでやっと意図した動きに。長かった・・・。
というか、それくらいそっちで補完してくれよって正直思うんだけども・・・。
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なんかイキナリつまづいたけども、じゃあ今度はスライド式のドアの時はどうするのか?っていう。
やることは大体一緒です。
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スライド移動の場合はxyzのベクトル移動になるので、タイムラインでは、Vectorという3軸グラフで指定します。
X軸を0-100と指定すれば、X方向に100m動いてくれるはず。
今度はアクタは回転とかさせずにそのまま配置(笑
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架け橋として今度はSetActorLocationを用意して、同じように繋げます。
さあ、今度は素直にちゃんとうまくいってくれるかな?


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・・・あ、ずれた。(でしょうね!)


これまたSetActorLocationが、今度はxyzの初期位置で始めてしまうために起きてる現象。要するに、座標0,0,0の位置に持って行ってしまってるわけで。その座標がドアの置いた位置より前にあるので、ずれてしまった、というわけで・・・。

いい加減にしてくれませんか(爆


勿論これを直すのも、タイムラインでずれた数値を乗せてしまえば治るわけだけど、もしドアの位置を移動させたとしたら、タイムラインの数値も変えなきゃならなくなるのは至極面倒。
だがそこは大丈夫、ドアの現在位置を取得して、そこから始められるようにする簡単な方法が用意されています。
これを理解すれば同じ失敗は繰り返さなくて済みそうです。

位置を取得するGetActorLocationにVectorの変数を繋げ、(出力ピンで右クリックして変数に昇格を選択すれば作成されて出てくる)それをタイムラインの前に繋げる。
出来たVectorの変数をゲットで配置し、それをVector+Vectorの乗算ノードに繋げ、されにそれをタイムラインとSetActorLocationの間に割り込むように繋げる。
そしてGetActorLocationに該当するドアと繋げればよし。
ks_ue4_02_15.jpg

これで、ずれることなくドアが開閉するようになるんですよ!
おお、なるほど!








・・・・・って、こんなん分かるかい!!


変数とか出てきた時点でもう素人は「は?」ってなるし、そもそも何故こういう組み方をすれば動くようになるのか、ぱっと見サッパリ分かりません。
詳しく見ていけばそりゃ理解できるようにはなるんでしょう。でも、たかだかドアをスライドさせるような単純な動きをさせるだけでこの複雑な構造になってしまうのは入門的に正直どうかと思ってしまいます。
たとえ理解できたとしても、こういう組み方による解決法を自力で思いつける気が全くしません(爆

要するに、実際プログラムを組んでドアを動かすとなったら、裏ではこういう事をやってるんですよ、って事なんだけども、レベルデザインツールでは、そういった事を意識させないで組むことが出来るようになるのが最終的な理想です。
そういう意味では、ブループリントはあまりに自由に組めることを優先しすぎたあまり、プログラムチックに寄りすぎており、未だ素人が理解しづらいものになっています。

本来なら、HammerEditorのように、素人が理解しやすいような、明快に用途が判別できるノードを別途用意すべきでしょう。
上でやったような一連のドア開閉のブループリントを1個のノードにまとめてしまって、ドア特化の物を用意するなど、もっと単純化することは可能なはず。


というわけで、知識のない人間がブループリントを組む場合、結構なイバラの道なのは確かです。これは残念。
ですが、ある程度分かってくれば、だんだんやれる事が増えてきます。大体単純な動的制御なら普通に出来るようになります。ただ現状、理数系向けの概念なので、文系な人間にはどうしても理解が追いつかない感は否めませんが・・・。
前述したシーケンサも使うことでもっと複雑な動きも出来ますが、まあこれはこれで難点も多いので、それについてはいずれ。
これでゲームを完成させるのは難しいかもだけど、「なんかゲームぽい」ものは簡単に出来るようになるはず。後は自分の努力と、UE4側のビギナーサポートがしっかりすれば完璧でしょう。


今回はこの辺で。次回この話題を上げるのはいつになるか分からない不定期シリーズになると思いますが、またいずれこのネタは出していきたい所存です。

まあそういうわけで、とりあえずUE4はレゴ基本セットみたいな、ビギナー用基本ノードセットを早急に用意しなさい。
さあ、早く早く。




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posted by KS(Koumei Satou) at 22:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | UE4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする