2014年02月16日

先を読んでも鬼が笑うだけよ

久々にボドゲの話でも。
とはいえ、最近はめっきり買ってないし遊んでもいないので、だいぶ前に買ったものを今更、な感じで紹介しようかと。
以前他のところで書いたりもしたんですが、ここでは初めてなので、改めて紹介します。

かなり古いゲームです。何しろリリースされたのは70年代後半にまでさかのぼるのですから。
若い人達には馴染みが無いでしょうが、我々の世代では、一度くらいは目にしたことがあるだろう位、かなり長い間流通していたゲームです。
エポック社が出していた「デジタロン」。
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しかし、おもちゃ屋でしばしば目にしていたものの、別に気にも止めていなかったため、今まで一度も触れたことすらないゲームでしたが、何年か前に千円近い値段で叩き売られていたため、懐かしさのあまり購入してしまったのが所有するきっかけでした。
なので、意外とじかに触れたのは最近のことなんです。


で、このゲーム。見た目の雰囲気からも、チェスや将棋に近いアブストラクト系のゲームだという事は容易に想像が付くかと思いますが、実際その通りで、相手の駒を取りつつ、最終的には王駒を追い詰めて王手をかければ勝ちというシンプルなルールです。
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しかし、見て分かるように、各駒はなにやら小窓に数字が表示されている奇妙なデザインになっています。
この表示されている数字は、その駒が動けるマス数を表しています。なので2と表示されていれば、自分のターンで2マス分自由に前進出来ます(ただし曲がるのは一回だけというルールあり)。

ところが、この表示されている数字、駒が移動する度に、クルクル回ってしまうのです。なので、次回動かすときには全然違う数字に変わってしまいます。これがこのゲームの最大の特徴であり斬新な部分です。



そのため、駒がどれだけ進めるのかがターン毎にランダムで決定されてしまうため、何手も先を読んで戦略を立てると言うことがほぼ不可能になっています。
相手の手の内を読んで、その先を見越すのが将棋やチェスの醍醐味なのに、このゲームはそれをあっさりと否定してしまっているのです。

しかし将棋好きの人間ならともかく、殆どの一般人は何手も先を読んで戦略を立てるなんてことはしません。ぜいぜい一手先か、今の現状から判断する位が関の山です。
このゲームはあえて先読み戦略を無効にすることで、深く考える必要性をわざと無くしてプレイヤー全員をごく一般的な人の思考に合わせるという仕掛けが施されているわけです。

これは中々秀逸な仕掛けで、どうしても玄人寄りのゲームになってしまいがちの将棋やチェスを、誰でも気軽にプレイ出来るよう、ユルいルールに改変した、お手軽将棋バージョンとも言えるでしょうか。
これなら将棋に強くなくてもプレイ出来ますし、親子でのプレイも可能です。
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この数字がクルクルと変化するメカニズム、実は単純な仕掛けで、盤面と駒に磁石が付いてて、それが反発することによって毎回数字が変わっているだけなんです。
まあ見ただけですぐにタネには気づくと思いますけど、ゲームのルールや注意書きには一切磁石の事には触れていないので、発売当時は、何故かクルクル変わる謎のシステム、という感じで子供達にアピールしていたんだろうと想像します。

そもそもゲーム名がデジタロンですからね。当時のデジタルへのイメージが垣間見えますね。実際には凄いアナログな仕掛けだけど、複雑なメカニズムで出来ている感を演出したかったのでしょうか。
今見るととっても70年代なデサインだけど、このアナログライクな未来像はいいですね。逆に今ならカッコイイ。パッケージと名前はちょっとアレだけど・・・。

そして驚くべき事にこのゲーム、ルール説明用のソノシートが付属してます。平成生まれの人には何のこっちゃわからんでしょうけど、極限にまで薄く作られたレコード盤の事で、曲げても大丈夫な材質だったので、当時雑誌の付録などで良く見受けられました。
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ペライチで済んでしまうルールをわざわざレコードで懇切丁寧に説明しているんです。恐らく子供の為に色々工夫してたんだろうと推測しますが、男女のカップルが登場し、「コレなんてゲーム?」「これはね〜」という感じの対話式になっています。
それにしても内容といい演者の声質といい、いかにも70年代風でトリップしそうでした。


海外では、何故かこのゲームはShogun(将軍)という名で売られていました。まあデジタロンではいささかイメージを盛りすぎですからねえ。実際、Shogunという名は悪くないと思いますし。

ドイツのボドゲメーカーの老舗、ラベンズバーガーが出していた時もあり、パッケージはいかにもな日本風でしたが、このアナログSF的なデザインが妙に日本的絵柄にマッチしてます。やはり赤白黒のコントラストがポイントなのかも。
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凄い古いゲームなので当然今では流通してませんが、オークションで度々見かけ、捨て値で売られてるので、実は結構今でも手軽に手に入ります。
将棋やチェスは本格的過ぎて無理だが、軽い気持ちでプレイ出来るこのゲームなら、誰でもプレイ出来るのでオススメです。

・・・まあ思考型のゲームが基本苦手な私は、これですらちょと頭痛くなるんですけどね(爆)。



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2013年08月25日

ゆとりの精神が求められるゲーム?

久々にボードゲームの話題でも。
グラパックジャパンが出していた「ワルモノ」シリーズというボードゲームを以前紹介したことがありますが、これはその同じメーカーから出ていた、「ゲートボール?」というゲームです。
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名前からして既にお気付きかと思いますが、これはあの有名なスポーツを再現したゲームです。
?が付いてるのは、非常に簡略化してシンプルにまとめた結果、完全再現という訳ではないんですよという便宜的な物かのかも。
相変わらずこのシリーズはバインダーでまとめられ、非常に綺麗なコンポーネントが目に惹きます。

ともかく、ゲートボールは朝の時間、良く公園などでご年配の方々がよくプレイされてますよね。しかし、良く見かけることはあってもそのルール自体を知ってる人は少ないんじゃないでしょうか。
このゲームはルールをシンプルにまとめてはいるものの、大まかなゲームの流れを把握することが出来るので、実際のゲームの教材としても役立ちそうです。

実はオマケとして、公式のゲートボールのルールブックが付いてるんですよ。これでゲームをプレイ後、ルールブックを読めばスンナリ内容が入ってきて、明日からゲートボールをプレイしてるご年配の方々の中に交じわることが出来るってモンです。
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基本的に2人プレイのゲームですが、それ以上の人数の場合はチーム戦となります。赤チーム、青チームに別れての対戦となるわけです。
各チームにはボールが5個与えられ、それぞれ番号が振ってあります。

このボールを、フィールドに点在する3つのゲートを通過させ、最終的に真ん中にあるフェニッシュマスまで到達させるのが目的です。
ボールは振られた番号に従い、1から10まで順番に打っていくことになります。チーム戦では、担当するボールを決めて、各自均等にボールを打つようにします。
合計6ターン中にどれだけボールをフェニッシュさせたかを競い、得点が高い方が勝利です。


ボールは基本的に2つのサイコロを使用して進めますが、打ち方には「パワーショット」と「テクニカルショット」の2つがあり、好きな方を選べます。
パワーショットはサイコロを2つ使用して、直線的にボールを飛ばす方法。斜めにも飛ばせますが、その場合は2つのサイコロの目のどちらかを選んで、その数だけ進めます。
逆にテクニカルショットはサイコロを1個だけ使いますが、その代わりカーブしようが何しようが、サイの目の範囲内で自由にボールを進めることが可能です。
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で、ボールを飛ばした先に他のボールが既にあり、ぶつかった場合はそのボールをはじき飛ばせます。これをタッチと言い、使用したショットに準じてサイコロをふってボールを好きな方向に飛ばせるのです。
これがこのゲームのキモです。

相手のボールにぶつけて場外に飛ばしたり、あるいは味方のボールにぶつけて更に距離を稼ぐなど、このタッチなくしてこのゲームは語れません。タッチさせるともう一回ボールを打つ権限が与えられるため、場合によっては同じボールが一人で独走する事も多々あります。
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そんな訳でもうお解りかと思いますが、相手のボール進行を邪魔してつぶし合いする事になるため、なかなかいやらしいゲームです。
しかしボールを撃つ順番が決まっているため、それを予め考慮しておかないと、「ここであのボールを打てば次々敵ボールを場外に出せるぞ」と思っても、そもそもそのボールの順番が回ってこなければ無意味です。

逆に、「今ここで相手にあのボールを打たれたらシャレにならない」という場面でも、それがずっと後の順番のボールであれば気にかける必要はないという事になります。これを利用して、悠々とボールを有利に進める事も可能になってきます。
すなわち、ボールを撃つ順番を視野に入れつつボールを打つことが肝要なため、意外と戦略性が高いゲームなのです。


タッチをして打つ回数を増やし、相手のボールをうまく妨害して、順番通りにゲートを通過させていきます。
ゲートを通過させたらスコアボード上のマーカーを動かし、得点を得ます。最終的に得点の多いチームの勝利ですが、ボールをフェニッシュさせれば高得点なので出来るだけフィニッシュさせなければなりません。全部のボールをフェニッシュさせれば、その時点で勝利となります。
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順番通りにサイコロを振ってボールを進めるだけというシンプルなルールながら、戦略性の高い内容に、つぶし合うカオス的な展開も含んだ、中々に熱いゲームになってます。
コンポーネントも綺麗で、見ていて楽しくなるのもポイント高し。ただ、ボールの6と9が見分けが付かないので、間違えないように注意。

実際このゲームをプレイしてみて、何故ゲートボールは年配の方々のゲームなのか、それがなんとなく分かった気がします。正直喧嘩になりそうなくらい世知辛い展開になりかねないため、血気盛んな若い人達には向いてないと言うことなのかも。

このゲームでも、展開によっちゃ相手にこてんぱんに邪魔されることも多々ある訳ですが、まあそんな事になっても年配の方々の持つ心の余裕を持って軽く受け流すようにしたいものですね。あ、もちろんやり返しますけどね(笑)。
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既にお店では見かけなくなったゲームですが、グラパックジャパンのゲームは今でもアマゾンなどで購入可能なので、興味のある方はワルモノ同様、今の内にゲットしておいてはどうでしょうか。
実際のゲートボールはもっと色々な要素を含んでいるそうですが、それをうまくシンプルにまとめたこのゲームは中々の傑作ですよ。





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2013年06月16日

あれ、これソロだと敵わないんじゃね?

サンダーストーンの拡張セット4「ソーンウッドの猛襲」と拡張5「最後の血戦」を購入しました。
ソロプレイのカードゲーム目的で購入しているこのシリーズ、拡張5が最終セットとなりこれで打ち止めですが、まあ無印版からまとめると膨大なカード数になり、組み合わせは無限にある感じです。

ちなみにサンダーストーンとは何ぞやという方は、過去記事を参照していただければ何となく分かっていただけるかと。拡張2,3に関しても書いていますので参考までに。
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それにしても無印、拡張1、2,3は拡張3のボックスに何とかまとめて収納する事が出来たのですが、今回のセットから流石に入り切らなくなりました。しかしそれだと割と面倒なので、アマゾンのレビューにも書かれていた方法を試してみる事に。

それは、拡張4,5のどっちでもいいので箱に付いてる仕切りをひっぺはがし、これを拡張3のボックスのプラスチックケースの代わりに使うという方法。すると丁度3つの仕切りが出来るので、この中に全てのシリーズのカードを納めることが出来るというわけです。

マニュアルもトークンも全部入るし、全シリーズ持っている方にはこの方法をオススメします。
しかしその代わりとんでもない重量になりますけど・・。
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ちなみに現在では無印と拡張1,2が絶版で入手難となっています。拡張3がスタンドアローンで遊べるようになっているため、事実上これが現在の基本セットと考えて良いと思います。
拡張3、4、5の組み合わせだけなら、拡張3のボックスにそのまま全部収納出来るはずです。

さて、拡張4,5ですが、まずは拡張4のほう。

ダンジョンに現れた途端に効果を発揮させ、おいおいプレーヤーにそれを課してくる嫌なモンスター「ケンタウロス」や、プレイヤー全体に明かり効果をもたらずアイテム「不滅の灯」など、これらは進行をわかりやすくするため、専用のトークンが付属しています。

しかしどちらもマルチプレイ戦での使用を前提としている物のため、私のようなソロプレイ派にはあまり関係がないものですね。ケンタウルスの効果も次の手順で必ず発生しちゃいますから、あまり使用する意味がありません。
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全体的に地味というか、そんなにブっとんだカードは無い印象で、純粋にゲームの幅を広げようとするタイプの物が多い感じ。
どのセットでもそうですけど、マルチプレイ前提の効果を持つカードが幾つかあるので、それは旨みゼロ。まあこの辺は仕方ありません。

個人的に使いやすかったのは、盗賊の「ナイトブレード」と武器「盗賊のブレード」。これらはもう組み合わせて使ってくれと言わんばかりのカードで、装備させると、お互いに追加攻撃が加わり、英雄が3人以上戦闘に参加してればさらに追加されるオマケつき。

勿論他の軽量武器や盗賊とも相性がいいので、これらのカードに付加価値が付くのは便利。ソロだと盗賊ってあんまり旨みがない場合が多いし。

変わったところでは、モンスターに攻城機械が含まれているところ。これをモンスター扱いにしていいのか微妙な所ですが、全体効果でバリバリとペナルティを発生させる嫌なモンスターです。ま、ソロでは別段関係ありませんが。
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この攻城機械もそうですが、プレイヤーの手札ではなく、村の山札を攻撃するモンスターがあり、場合によっては結構な枚数が廃棄されるのでソロでも売り切れになる村カードが出たりします。


で、拡張5.
こちらも、結構堅実なカードが多い印象。特に特殊なトークンとかは付属せず、純粋にカードのみ。
村カードは地味なカードが多くてちょっと使いづらい感じを受けましたが。
例えばショートスピアは民兵に装備させると凄く強くなるので序盤では大活躍しますが、後半民兵が居なくなると途端にダガー並みになってしまうのが難点。でもちょっと面白いかも。

表紙に書かれている目が光ってるオッサンは一見モンスターにも見えるけど、実はジョンダルという英雄です。アンデッドを倒すのが得意で、2ランク以上にいるなら明かり効果を無視して戦えるという有り難い性質を持ってます。
が、当然相手がアンデッドでないと無効化なので、使いどころが限られてしまうのが難点。

あとダークという妖艶な魔術師もいて、中々のセクシー美人。なんだ、無駄に使いたくなるじゃないか(笑)。まあ所詮男の行動原理なんぞ、そんなもんよ。
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このダーク、レベル2でモンスターカード1枚の勝利点をそのまま攻撃力に変える効果を持っていて、実は結構強力な英雄です。レベルを上げないといけませんが、やっぱりモンスターカードを有効利用できる英雄は頼もしいですな。


モンスターではトライアドという木のオバケが変わっていて、登場するたんびにダンジョンデッキの数が増えるという不思議な効果を持っているため、連続で出ると、ダンジョンホールが6,7列になることも。
ただし、この後もずっとその数が保持される訳ではないので、単純に選択肢が増えるだけ(但し明かりペナルティは奥に行くほど増加)ですけど。

あとドッペルゲンガーという村カードに化けたモンスターも。効果も、その村カードに準じた物を持っていて嫌な物が多いですが、倒せば村カードのように使えるようになるため、中々面白いモンスターです。
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個人的にはバジリスク・アニマルが中々の嫌ーなモンスターですね。皆大したことないんですが、手札の内容によって一気にヘルスが底上げされるため、殆どの場合8とか10とかの強力なモンスターに大変身・・・。


ちなみにこのセットには宿命の心臓というガーディアンがおり、言わばコイツが最終ボスという立ち位置になっています。
それだけにとんでもなく強敵なモンスターで、手札のモンスターカード(勝利点)をガンガン廃棄する上にヘルスが25という目を疑いたくなるような数値(笑)。

それの救済処置なのかどうか知りませんが、宝石の宝物が結構強力な効果を持っているため(その場で買い物して即座に手札に入れられる)、このモンスターを使うとなったら、これも入れておくのが吉かも知れません。それでも正直勝てる気がしないモンスターですが・・・(爆)。
恐らくソロでは太刀打ちできないような気が。
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なお、拡張5の英雄ブルーファイアにはエラッタがあり、従来明かり効果は無いカードなのに、手違いで入ってしまっているとのこと。でも、数値が書き込まれてない状態なので、過って計算に入れてしまうような事は無さそうです。


ところで最近気がついたんですが、カードの下の方に小ぃぃーさく、どのセットのカードなのかが明記してあるんですね。
無印は無記、拡張1はW、拡張2はD、拡張3はDS、拡張4はTWS、拡張5はTODという具合。
もの凄くさりげなく書いてあるので、暫く気がつかなかったです。
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で、サンダーストーンシリーズもめでたく全てが日本語化され、打ち止めとなりましたが、海外では続編のアドバンスが発売済みです。
これらも日本で出すという話が出てるので期待してますよ。
あ、でもアドバンスは同じくソロプレイ可能なのかどうかが分からなくてちょっと心配。
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気になってBGGで調べたらプレーヤー人数が1-5となってたので、取り敢えず安心。(もはやマルチプレイ眼中なし・・・)




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2013年05月05日

アリアリクリクリアリクリクリ

現在絶賛マイブーム中のソロプレイ・ボードゲームですが、ソロ専用のカードゲームが出てきてしまう事態を鑑みるに、密かに巷でも注目を浴びているという事なんでしょうか。
まあボドゲはやっぱり複数人数でやるものだという考えから、いかがな物か的な声も聞こえては来ますが、個人的には、もっとこの手のゲームはあっても良いと思っています。むしろ、今までが無さ過ぎた。

実はあれから色々自分のコレクションをあさってた所、元々マルチプレイを想定して買っておいたゲームが実はソロプレイも可能だった、というゲームが僅かながらあることを発見したため、今回はそれを紹介しようと思います。

ドイツのHABAから出ている「ありんこヘラクレス」という、ボードゲーム。
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このHABAは、子供向けの知育用のゲームを数多く出しているメーカーです。そのこともあって、これらのゲームは皆、とにかく可愛らしいデザインなのが特徴です。そして、子供向けなので、全体的に難易度は低め。


で、このありんこヘラクレス。
プレーヤーはありんこ側で、頑丈なアリ塚を建造するのが目的。しかし、アリを狙ってアリクイのアントンが目前まで迫ってきており、アントンがアリの居るスタート地点まで到達してしまうと負けなので、それまでに何とかアリ塚を完成させねばなりません。

プレ−ヤーは手番にサイコロを振り、その目に応じて裏返しで見えなくなっている道タイルを表にするか、あるいはアリたちを前進させて道タイルに配置するか、どちらかのアクションを行います。

道タイルには枝木が隠れている場合があり、もし発見したら、それを運んでアリ塚の材料として使用することが出来ます。
枝木を運ぶにはルールがあり、スタート地点から枝木までのルートをすべてアリのコマで埋めて繋げなければならないということです。どこかが切れて離れていては枝木をゲットする事は出来ません。

なお、説明書にはあまり言及されてなかったですが、すべてのアリを出払って、スタート地点にアリが一匹もいなくなった状態でも繋がったとみなされるのか、という点は気になりましたが、もっとも遠いマスまで繋げるためにはその状態でないとムリなので、多分OKなんだと思います。
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枝木をゲットしたら、それをアリ塚の土台として使用します。土台を作ることが出来たら、その上にアリ塚ボードを乗せます。そしてさらにこの上に枝木を土台として乗せていくのです。
最終的に、6段のピラミド状のアリ塚になれば完成となります。
これが出来上がるとなかなか壮観な図柄ですね。
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しかし、サイコロにはアリクイのマークが入った面があり、それが出てしまうと、アントンがアリの居る地点に向かって一歩ずつ前進してしまいます。当然アリ塚の完成前にアントンが来てしまうと負けなので、それまでになんとか手早く作業を終えねばなりません。

ルールでは複数人数用に自分用のアリ駒を用意して、誰が一番アリ塚作りに貢献できたかを競う要素もありますけど、基本的には皆で協力してアリ塚を完成させる、というのが主な目的となっています。
その協力プレイでソロゲームが出来るようになっており、基本的にソロルールでは特別な事は何もなく、普通に各プレーヤーが手番中にやることを一人で続けて行うだけです。

で、実際にプレイしてみると、流石にお子様向けのゲーム、難易度は低いですね。
なによりアントンが迫ってくる部分は完全にダイス運でしかないため、あんまり駆け引きもありませんし。そして高確率でアントンの目がでる訳でもないので、まあ滅多なことでは負けませんし。

流石に大人がソロプレイで満足出来るような内容では無かったようで。まあ仕方がないです。

じゃあ何かこっちで勝手になんかローカルルールでも作って難易度でも上げてみようか、とちょっと色々試行錯誤してみた結果、以下のような事を試してみました。


■ダイスを振って、アントンの目が出た場合、もし枝木で土台を作っていたら、一番上にある枝木を1個、道タイルに戻さねばならない。
枝木を既に取った後の空になった場所に戻す。ただしアリが既に枝木の隣の黄色マスにいる場合、空でもその箇所には戻せない。(配置してすぐさま取れる事になってしまうため)
アリが居なければ空いている箇所のどこでも良いが、ただし置けるタイルが複数存在する場合、アリが一匹も乗っていないタイルがあれば、そちらに優先的に置かねばならない。

図の例だと、赤バツはそもそも取れる位置にアリが居るので置けない。青バツになら一応どこでも置けるが、アリの居ないタイルで置ける場所があるため(青丸の箇所)、そちらに優先的に置くことになる。もし青丸のような箇所が無ければ、青バツのいずれかに置ける。
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もし置ける場所が無いなら、一旦ボードの脇にどけておく。ボード上の、ウサギが顔を出している木の絵の箇所に一旦置いておくのがお薦め。置ける場所が空いたら、ただちに配置する。

枝木を戻す事により、アリ塚ボードを一段取り外さねばならない場合もある。
なお、一本も枝木が置かれてないのなら、何も起きない。ただアントンが前進するだけ。

■色つきのアリ駒4つを取り出し、以下の場所に配置する。色は別に決まってないので位置だけ守ればそれでよし。
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アントンが前進することによって、この駒のある所に来たら、その駒を道タイルに移動させる。
サイコロをさらにふり、出た目と同じタイルにその色コマを裏返しで配置する。(アントンの目だった場合はもう一度ふり直し)
複数ある場合はどれを選んでも良いが、ただしアリが既に置いてあるタイルがある場合、置かれてない方に優先的に置く。そして必ず外側に位置するマスに置くこと。図で印の付いた箇所。
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もしその場所に既にコマが配置されていて置けない場合は、空いているマスに自由に置いて良い。

真ん中のタイルに置く場合は、真ん中のマスで無ければ何処でも良い。ただし当然、アリが既にいるマスには置けない。

出た目のタイルが全て表になっていた場合は、自由に他の裏タイルに配置して良い。ただし、アリの居ないタイルに優先的に置くのと、外側配置ルールは同じ。
もし全てのタイルが表になっていた場合は、アリの居ないタイル&外側配置ルールさえ守れば、自由に配置して良い。

この配置した色コマは、全て回収しなければならない。回収するには、枝木のルールと同じく色コマの置いてあるマスまでアリを置くこと。色コマのあるマスにアリ駒を置き換える事で初めて回収と見なす。
回収した色コマは表にしてスタート地点に起き、その後アリ駒として使用できる。
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なお、色コマは使わず、単純に通常のアリ駒4つを使ってアントンの道に配置するというのも手。この場合は、アントンがコマのマスに来たら、そのコマがスタート地点に行くだけである。
逆に言うと、アントンがコマのあるマスまで前進しないと、そのコマを使用できないという事になる。
これらのコマはなるべくアントンの道の後方に配置した方がバランスがいいかもしれない。


この2つのルールによって、割と難しくなります。ただし両方のルールを入れてようやく負けることもあるって感じでしょうか。しかしどのみちダイス運に左右されるゲームには変わりありませんかね。
私の力量ではこの辺が限界・・・。まあもの足りない方は、さらにヴァリアントルールを改変・追加してみてはどうでしょう。


ありんこヘラクレスは売られてだいぶ経ってるゲームですが、一応今でも売っているお店がチラホラあるようです。しかしいつまでもあるとは思えないので、興味ある方は急いだ方が吉。
流石にソロプレイ目的で買うとしたらナンセンスなゲームですが、とりあえず、お子さんの居る方には良い知育ゲームかと。一応マルチ用の競争ルールもありますし。
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で、ソロゲームといえばサンダーストーン。いよいよ拡張セット5が日本語版で出ましたね。最近拡張4を買ったばかりなんでそっちが先ですけど、近いうちに5もゲットしたい所存。その時にはまた記事にするかもです。




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2013年01月06日

CMの時くらい休めばいいのに

明けましておめでとう御座います。今年も宜しく御願いいたします。
さて新年1発目の話題は、正月と言えば食っちゃ寝して過ごす事が多かったろう、という事でこんな話題を。
もう販売してもいない遙か昔に売られていた絶版ボードゲームですが。
こんな物もあったのかーという眼差しで読んでいただければ。


「カウチポテト・ゲーム」というカードゲームです。
80年代にアメリカで売られてたゲームで、当時ニチューが和訳を付けて国内でも販売されていました。
カードゲームのクセにやたら収納箱がデカイのですが、これは必要以上に大きなカードトレイが入っているせいです。
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そもそもこのカウチポテトと言うのはもはや死語ですが、休日に家に閉じこもって菓子でも食べながらずっとTVを観て過ごす生活スタイルの事を指す造語で、わざわざ友人達と集まって何をしてるかって言ったら、ただTV観てダベってるだけ、という当時の若者達を表現した言葉でした。まあ言葉は死んでも、こういう事をやってる「カウチポテト族」は未だに沢山の人口がいそうですけどね。

このゲームはそんなカウチポテト族のために作られたというゲームで、全体的にジョークが満載のゲームであり、どこまで本気なのか疑わしくなるような内容ですが、それだけに中々個性的なゲームになっており、個人的に結構気に入っているゲームです。


このゲーム、友人達とカウチポテト・パーティーをする際に使うことを前提としているため、わざわざ招待状のポストカードが同封されています。正直これもちょっとしたジョークなんじゃないかと思いますが、実は割と大真面目に入ってるんじゃないかと勘ぐりたくなる感じがまた面白いですね。
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内容はほぼカードのみで、これを5枚ずつ均等にプレーヤーに配り、後は山札となりトレイに置かれます。プレーヤーは各自手札から一枚カードを公開して手前に置きますが、しかしだからといってこのまますぐにゲームスタート、とはなりません。
何故ならこのゲームはカウチポテトの為のゲームなんですから。あくまでダラダラとTVを観るという事が本命であるため、まずプレーヤーがやることは単純にTVを観ることです。なのでゲームの準備をしておきながら、実際にはゲームは全く始まりません。


しかし、TVを観てればまずやってくるであろう、CMの時間。この時こそが、このゲームスタートの瞬間なのです。
CMになったら、今自分が公開しているカードと見比べます。もしそのカードに書かれている内容の物がCM中に画面に映った場合、大声でその名称を叫び、映ったことを宣言します。そうしたら、そのカードを手札から捨てる事が出来るのです。

これを繰り返し、最初に全ての手札を捨てることが出来たプレーヤーが勝利します。
しかしCMの時間が終わったら一時ゲームは終了、次のCMの時間までお預けです。各プレーヤーはカードを手札に戻し、一枚捨ててカードを補充、再び手札から一枚公開します。


もう察しが良い方ならお解りかと思いますが、このゲームはTVを観ていて唯一退屈なCMの時間を、いかに楽しい時間に変えることが出来るか、がテーマなんです。
だからメインはTV視聴でありこのゲームはあくまでオマケ。カウチポテト・パーティをする場合の唯一のネックであるCMの時間を有意義に使ってくれ、というコンセプトだからゲームをするのはCMの時間内だけというわけです。

カードトレイには周りに意味不明な凹みが入ってますが、実はこれ、ポテトチップス等のお菓子を入れておくスペースなんです。まさにTV鑑賞時でも受け皿として兼用できる作り、カウチポテト専用ゲームとして徹底してますね。
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この時点でもうこのバカっぷりというか皮肉やジョーク満載な所がいかにもアメリカンなんですが、割とゲーム自体は良く考えられている方です。

カードには、カーペットや眼鏡などの日用品やキャスターやアスリートなどの職種から、いかにもCMで絡みそうな電話番号とかドル(¥)マークなんかもあったりして多種多様入ってます。
これらの中から、CMに出そうな物を予測して場に出しておくんですけど、他人の出しているカードでも先に発見して宣言することが出来れば、捨てる権利を横取り出来てしまうため、CM中は全員画面に釘付けになって血眼で捜すことになります。
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実際に仲間内でTVを観ながらやった事が何回かあるんですけど、この番組のスポンサーだったらまずこれは映るだろう、しかし確実に早い者勝ちになるので危険かも、とか軽く心理戦も入り、中々熱い展開になるので侮れません。
CMの時間が早く過ぎ去っていく感じがして、次のCMの時間が待ち遠しくなる始末だったので、本当にコンセプト通りの結果が得られてるわけで、ある意味で優秀なゲームだと言えるのかも。

しかし、そこはジョーク満載のゲームなんで、ツメが甘いというか、ちょっと問題になりそうな部分も多くて、当然CMが無い番組(NHKやケーブルTV)ではどうしようもないし、早い者勝ちなので同時に宣言したら誰が先に言ったのか分かりにくいし(マニュアルにはそれを解決するためにジャンケンの代わりに馬鹿なゲームが紹介されている)。

ましてやその時に同じ物ではなくて違う物を各々が同時に宣言したらクッチャクチャになって本当に正しかったのかの判断も曖昧になってしまいがち。
まあこの辺は所詮パーティーゲームなんで、と割り切って考えた方が吉でしょう。


やっぱりこのゲームは各所にちりばめられている独特のユーモアに尽きます。マニュアルにはカウチポテト・パーティーを開く際の心得まで詳細に書かれている始末で、これが完全に和訳されて載っているのも素晴らしい(笑)。
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友人を招き入れる前に、床とか家具をビニールシートで全部覆い、パーティが終わったらそれを一気に丸めて丸ごと捨てれば掃除の必要ナシ、なんて書かれており、なんという大雑把、どんだけ面倒くさがりなんだよ、というかそんなにお前ら汚すのかよ、と思わず突っこみたくなりますが、ずっとこんな調子ですからね。

パーティー時に必用なポテトチップスの量を一週間に歩く時間x全体の体重合計という意味不明な公式で割り出して算出していたり、もうこの時点でこっちはお腹いっぱいですよ(笑)。


今となっては絶版ゲームだし、カウチポテトも生視聴から録画やDVDを観る時代になってしまったので、もはや今の世代に合ってないから活躍の場は殆ど無さそうなゲームですけど。
でも何というかこのゲームのアイデア自体はなんか色々と流用が効きそうな物であるため、独自にオリジナルのカウチポテト・ゲームとか作れてしまうそうですけどね。
映画やアニメ観賞用のゲームとか作ったらそれなりに成立しそうで怖いんですけど(爆)。


まあこんな事ばっかりやってるから肥満大国になっちゃんだよ、とツッコミどころ満載のゲームですが、そういう所も含めて、まさにアメリカでないと出て来ない発想のゲームでしたね。
今で言うと、TVを観ながらTwitterで実況することを楽しみとしている人種が結構増えてきているので、そういう人達をターゲットにしたゲームとか出来ませんか(笑)。彼等、CM中は意外と大人しいんで多分退屈なんですよ。




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