2015年10月04日

大和艦隊が一撃で轟沈だと!?

飛び飛び更新ですが、今週はなんとか書きます。
来週はまた忙しくなるからまず更新できなさそうなので・・・。

まあ、とは言ってもこれといって書く話題がなかったんで、なんかネタないかなーと思って押し入れを物色したら、中々良い物が見つかりました。

「Naval War(ネイヴァル・ウォー)」というカードゲームです。
結構古いゲームで、買ったのもいつだったか良く憶えてません(爆)。

アバロンヒルという、戦略系のウォー・シュミレーションゲームを数多くリリースしてきた、割と有名なメーカーが出していたカードゲームなんですが、このゲームは普段のアバロンヒルが出しているようなガッチガチの戦略ゲームではなく、割とルールがシンプルで誰でも入り込みやすい内容のゲームになってました。
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とはいっても、やっぱりテーマは軍艦による海戦という、戦争がテーマなんですけどね。


ところで軍艦といえば、もはや「艦これ」ブームのおかげで、かなり注目を浴びてきたジャンルですよね。
私もちょくちょく艦これはプレイしたりしてるんですが、自然と軍艦の名前を憶えてしまっている自分に気づくという(笑)。

実際、このゲームの効果で今の若者達が日本の軍艦の名前をちゃんと言える、という、なんだか奇妙な事態が起こってます。
軍事物が好きな父は、この事態を「話が通じる人が増えた」と大変喜んでました(笑)。実際、戦車や戦闘機に比べたら戦艦って超ドマイナーなジャンルでしたからねえ。

まあそんな訳で(どんな訳だ)、そんなブームの遙か昔の80年代に出た本カードゲームは、元々和訳を付けての販売もされていないゲームでしたが、戦略ゲームを扱う雑誌「タクテクス」がNo.32でルールを載せたことで、それをプリントした物を添付して輸入盤を販売したお店もあったようです。
実際、私も買ったときは、タクテクスの和訳ルールのコピーが添付されてました。


さて、このゲーム、要は艦隊を組んで敵の艦隊とボコスカ撃ち合い、より多くの艦を沈めたプレイヤーが勝ち、というきわめてシンプルな内容のゲームです。
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用意されている戦艦カードは、日本はもちろんドイツ英国アメリカイタリアと様々。日本は誰もが知るところの大和はもちろん、武蔵に長門、金剛シリーズもしっかりあります。
あくまで戦艦と空母のみなため、駆逐艦のような小型の物はありませんが、とりあえず有名どころは皆押さえてある感じですね。

戦艦カードに耐久力が書いてあるんですが、大和と武蔵が9ポイントでドイツのビスマルクを抜いて堂々のトップです。海外の人たちから見ても、この2艦は特別だというのが分かります。
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この戦艦カードを並べて艦隊とし、行動カードという、所謂アクションカードを5枚手札としてプレイします。
行動カードは主に艦砲射撃による攻撃という事になるのですが、この射撃カードには口径が書かれており、自分の持つ艦隊の口径と合ってないと使用できません。
自分の戦艦と合う射撃カードがあれば攻撃可能で、相手のどれかの戦艦の横に置くことができます。書かれている数字の分だけダメージを与えたことになるわけですね。
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これでダメージが蓄積されていって、耐久力値に達した場合、その船は文字通り轟沈します。とどめを差したプレイヤーに沈めたカードは渡り、これはポイントとなります。
なお、空母は艦隊の中で特殊で、必ず艦隊の最後尾に位置し、他の戦艦が全てなくならない限り、相手は空母に対し攻撃できない、というルールがあります。そのため中々沈めることが出来ないのです。


しかし攻撃はこれだけではありません。特殊攻撃という物も存在し、これが実に驚異。
機雷カードは、置かれただけで全艦隊にダメージが入るという嫌なカード。掃海艇カードで取り除かない限り、延々と艦隊の耐久力が-1とか-2の状態になるので厄介です。
潜水艦カードも存在し、サイコロを振って5か6が出れば、狙った艦を一撃で轟沈させることが出来る恐ろしいカード。
「潜水艦は戦艦の天敵」というのは、艦これをやったことがある人なら良く分かってると思いますが、まさにこれはそれを忠実に再現しています。
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これらの特殊カードは自分のタイミングでプレイすることが出来ず、引いたら即座に実行しなければなりません。なので温存は出来ないようになっています。

ちなみに空母もサイコロを振ることで攻撃するタイプで、1が出たら相手を轟沈させることが出来ます。ですが確率が低い上に、やるとなったら行動カードによるプレイはお休みしなければならないので、割とリスキーです。


もっとも恐ろしいのが水雷戦隊カード。これは特殊攻撃ではないですが、場に出してもすぐには攻撃できず、1ターン待たねばならないという特殊なカードです。
その間に他プレイヤーは総力を持ってこの艦隊を沈めなければなりません。なぜなら、もし倒せずに一週回って攻撃可能になったとき、サイコロを振って出た目の分だけ、指名されたプレイヤーの艦が沈められてしまうからです!
もし、5とか6とかが出てしまったら目も当てられません。一気に艦隊ごと沈みかねないので、最凶のカードと言えましょう。
ただ、通常攻撃しか受け付けないとはいえ水雷戦隊の耐久力は4しかないので、出しどころを間違うとあっさり沈められてしまいますけどね。
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こうして、特殊な攻撃も繰り出しつつ、行動カードの山札が無くなるか、プレイヤー1人を除いて脱落するかでゲームが終了します。獲得した戦艦カードのポイントを合計し、最終的に100ポイントに達したプレイーヤーが勝利します。(耐久力がそのままポイントとなる)
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艦砲射撃による攻撃はチマチマとダメージを与えていく物なので、割と地味な展開なんですが、潜水艦や魚雷艇カードによる一撃必殺もあるので、めまぐるしく戦況が変化する事も往々にしてあります。
あの大和ですら、一撃で沈みかねないのですから、なんとも儚さを感じます。まあやられたら「ふざけんなあぁぁ」って感じですが(爆)。
艦隊が1隻とかになってしまうともはや風前の灯火で、堪え忍ぶのみになっちゃうのは残念ですが、艦を追加するカードで意外と持ち直すこともあり、一発逆転もあり得ます。
硬派なアバロンヒルのゲームにしては、かなり大胆なシンプルルールなので、割とオススメのゲームです。
運の要素が高めなのはご愛敬。

まあとっくに絶版のゲームなんでそれをオススメするのもどうかとは思いますが・・・。


デザインがシルエットのみという、なんとも潔いシンプルなカードなので、ちょっと物足りないと思う人は多いかもしれません。個人的にはこういうの嫌いじゃないんですけどね。
ただ、やっぱり不満に思ってる人は多いのか、カードを自作して豪華版を独自に作っちゃってる人が結構いるみたいです。

ちなみに、BGGのNaval Warのページの画像一覧に、カード全種類の高画質画像が公開されているので、これをプリントアウトして自作すれば普通にプレイ出来てしまいます。
あ、でも和訳が無いんですよねえ。タクテクスno.32に載ってるらしいのでそれを探すのもあり? ていうかこれも絶版か・・。
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世界の戦艦が入り乱れてボコスカ撃ち合うなんて、硬派な軍事オタクからは「オイオイ」って突っ込まれそうな内容ですが、もう「艦これ」では擬人化された上に謎の艦隊とボコスカ撃ち合っちゃってるし、とっくに突き抜けちゃったけども。



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2015年03月22日

ゴリラ、大地に立つ

ゴリティアという一人用カードゲームを購入しました。
このメーカーさん、実は以前ここでも紹介した一人用ゲーム「シェフィ」にも携わっており、確かにちょっと独特なユーモアに満ちた作品だったのですが、このゴリティアもそれに共通する奇妙なセンスに溢れているゲームになっています。
要は同人ゲームなのですが、アマゾンなどでも手に入るため割と気軽に購入する事が可能です。
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パッケージでも強調されているように、カードはたった2種類しか用意されていません。
ゴリラカードとバナナカード。これらを好きな配分で36枚用意してデッキとし、場にゴリラカードを7列並べることが出来れば勝ちというゲームです。
まあ2種類しかないのにこれをデッキと言うのはいささか大袈裟にも聞こえますが・・(笑)

1ターンにつき、手札から一枚場に出せますが、カードはピラミッド状に積まれて並ぶことになります。下に土台が出来ればその上にカードが乗るわけです。ただし一番下段にはバナナカードは出せず、ゴリラのみしか置けません。
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とはいえ、横に7列連なれば勝ちな訳ですから、なにも上に乗せていく事はありません。そのまま横に並べて出していった方が早そうに思えます。しかし当然そんな単純な話ではないわけで。

ターンの最後に、バナナ摂取という工程があります。これは、場に出ているゴリラの数だけ、バナナを用意して食べさせなければならないという事です。
バナナは、手札からバナナカードを捨てる事によってゴリラに与えた事になります。しかしこれだけでは後半、場のゴリラが増えたときに対処しきれなくなります。そこでキーとなるのが、ピラミッド状に積んでいくルールなのです。
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2段目以上にはバナナを置くことが出来、それがゴリラと一緒に横にならんでいた場合、毎回1ターン毎にバナナを生みだしてくれます(プラント)。
また、ゴリラはターン中に様々なアクションを実行することが出来、これらの能力を使ってバナナを生み出したりするので、それを利用してバナナの数を稼いでいくことになります。ゴリラは上の段に行くほど高度で便利なアクションを発動できるので、ここでもピラミッド状に積み上げる行為が活きてきます。
(アクションを実行したゴリラは分かりやすくするためカードを横にする)

アクションは同時に3枚使ったり、1段目2段目を使うなど位置と枚数によって様々な効果の違いがあり、場のゴリラの数が増える分だけ色んなアクションを行えるようになりますが、当然その分だけバナナを要するので、プラントを作ったり、アクションを駆使してバナナを稼いだりしなければなりません。

このゲームは言ってみれば、ドミニオンなどで特殊効果を持つ様々なカードを、種類によって分けているのではなく、カードの位置によって区別しているという変わった試みが成されているわけです。


ただ、このゲームを難しくしていると思うのが、基本的に手札を補充する機会がない、というルールです。
このゲーム、カードを捨てたリ場に出したりするので、結構手札の消費が激しいのですが、その数だけ山札から補充する、という概念がそもそもありません。あくまで、ターン開始時に一枚ずつ補充することが出来るだけです。
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なので、いたずらにバナナ獲得のためにカードを捨てたりすると、7枚の手札があっと言う間に2枚とか1枚とか言う状態になって、詰んでしまうことになります。
そこで重要なのが、やはりゴリラのアクション実行です。これをやりくりすることにより、カードの枚数をキープしたり増やすことが出来るので、これを行って手札が尽きることの無いように注意しながら進めていかねばなりません。


最初のうちは要領が分からず、手札が補充できないことも相まって、ゴリラ3枚の時点でバナナを与えることが出来なくなりゲームオーバーという体たらく。
本当に手札補充しないのって合ってるのか?記載ミスとかじゃないの?って疑うくらいでした(笑)

これの敗因は結局の所、出せるはずのアクションを実行してないだけ、という極めて単純なミスによる物ですが、まあ当然場に出ているのはゴリラカードのみ、どのようなアクションを出せるのかについては、マニュアルに記載されているリストとにらめっこしながら、何を実行すれば良いのか、というのを把握しておかねばならないので、中々難しいところですね。

麻雀やポーカーみたいに、役を憶えておかないと中々勝てないのと同じで、どういうアクションが取れるのか、というのを理解しておかないと勝てる物も勝てません。
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とりあえず一段目のゴリラが2枚になったら、次に早速その上にゴリラを置くのが良いでしょうね。2段目のゴリラはカード補充や、一枚のバナナを2枚に相当させるなどの能力があるので、積極的に使っていきたいところ。後はまた一段目を伸ばして、その上にはバナナを置いてプラント化が無難ですかね。
一段目2枚(食べ歩き)でバナナを与えつつカードを補充できるので、結構便利です。ただ手札がゴリラのみになると厄介ですが・・・。

列が7枚揃ったターンで、犠牲アクション(一番左端のゴリラを廃棄してその上の段のカードを落とす)を最後に行うと、直後のバナナ摂取ターンでゴリラの数を減らしつつバナナを獲得できるので結構重要かも知れません。通常ターンでこの犠牲アクションはリスキーですが、最後なら気兼ねなく実行可能ですので。


しかしやっぱり難しいゲームです。アクションをある程度理解し、うまく立ち回ったとしてもそもそも山札が無くなった時点で負けなので、幾らアクションの為とはいえ流暢にピラミッドを積み上げていられません。
ゴリラを追加で場に出せるアクションもあるので、これらを駆使して積み上げる速度を上げないと中々難しそうです。勿論その分だけバナナ摂取量が増えてしまうので、出したゴリラ込みでこのアクションを実行すれば大丈夫、という採算が合えばOKとか、色々考えた上でやる必要がありますね。
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そういう意味では、かなりパズルゲーム色が強いゲームと言えます。定番となるアクションの実行順序という物が出来上がると、割とスンナリいきそうです。ただし手札によって上手く行かないことも往々にしてあるので、その辺に臨機応変に合わせる必要があり、そういう意味でもかなり思考型のタイプのゲームですね。


ただ、アクション内容が直接カードに書かれていないため、常にマニュアルのリストを参照しながらのプレイになってしまうのは、まあしょうがないとは言えかなりマイナス点です。結果的にこれがゲームを難しくしてしまっている要因の1つという印象です。

カードの位置によってカードの内容(効果)が変わるという面白いシステムなので、そこは凄く評価出来るんですけど、いかんせん組み合わせが複雑でわかりにくため乱雑な印象を受けてしまいます。
リストを見なくても直ぐに理解できる内容&種類になってれば、凄まじく洗練されたゲームになってそうなので残念ではありますが、それでルールを構築するのは中々難しそうなので仕方ない感もありますね。

あと、このゲーム全体に漂う独特のデザインもどうにかならなかったんでしょうか(笑)。
ゴリラの絵が劇画タッチで渋すぎて、全然キャッチーじゃありません(笑)。
まだシェフィとかは可愛さがあったので受け入れやすかったですが、これは結構人を選ぶデザインだと思います。まあ如何にも皮肉タップリのジョーク好きが好みそうなデザインなので気持ちは解るんですが、シェフィみたいなデザインでも充分奇妙なジョーク感は伝わるのでもう少し何とかならなかったのか、とはつい思ってしまいます。
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豪華版オニリムをプレイしてしまった後ではどうしても割を食った感が否めない本作ですが、ソリティアらしく中々の難度のゲームなので、割と楽しめると思います。
アクションを憶えてしまえば、俄然楽しくなってくると思いますし、時間もかからないのでまだお手軽ゲームだと思いますし。

奇妙なデザイン故に人を選んでしまうというのはあるにせよ、ソロプレイに飢えているなら買ってみるのはアリだと思います。
同人系でソリティアゲームはそれなりに出ていますが、どれも入手難な物が多く、このゴリティアのように入手しやすいソロゲームは貴重と言えます。

ていうかこれカードが2種類しかないから、結構簡単に自作や代用が効きそうなゲームですね・・・・。
萌え萌えなカードを作れば、それはそれは(爆)



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2015年03月01日

夢で遭えたら

新しい拡張セットが同梱された「オニリム」の豪華版「最初の旅と七つの書」を購入しました。
オニリムと言えば以前我がブログでも紹介した事がありますが、ソロプレイをメインとしたソリティア系カードゲームで、中々ハードな闘いを要求するゲームとなっており、個人的にソロプレイボドゲの静かなブームの火付け役となった立役者と捉えています。
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そんなゲームが満を持して、新たな拡張セットを引っさげて帰ってきました。
旧作のコンパクト版、内容は同じだが缶に入ったデラックス版と買ってきた私もこれでオニリムは3つ目。
今回は最初から日本語版で売られており、注目の高さが伺えます。


別に拡張セットという物ではないので、基本カードも全て含まれているためこれ単体で遊べます。加えて旧作の拡張3+新拡張4+α、といった構成になっており、言ってみれば全部入り豪華版と言ったところです。

しかし箱の時点で既に豪華です。開けると悪夢の顔であしらわれたフタがドーン。ここにマニュアルが収まっており、その下にコンポーネントが。
一瞬どうやって開けるのかと戸惑いました(笑)。
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カードのデザインは相変わらずモヤモヤした奇妙な絵柄ですが、若干旧作とは違い、新たに書き起こされている物も多いです。
特に悪夢カードは大きく描き直されています。旧作と比べてしっかりデザインされた構図になってますね。
ちなみに写真では左が旧版、右が新版です。
ただ、旧作版の方が病的不気味さがあったので、それがマイルドになってしまったのはちょっと残念かも。
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なお、カードの大きさや質感も微妙に旧作とは違うのでカードの互換性はありません。混ぜて使うとかは流石に出来ない仕様になってます。
まあここに全部入りしてるんだから問題ないですよね、ってスタンスなんでしょうか。

では新しく入った拡張4つ+αを順にざっと見ていきましょうか。
ちなみにオニリムの基本ルールやそもそもオニリムとはなんぞやと言う方は、以前の記事で紹介していますのでそちらを参照のほどを。


「紋章」

各色の扉が一枚ずつプラスされ、計12枚集めなくちゃならない厳しいルール。
その代わり、太陽、月、鍵に加えて紋章という新しいシンボルマークのカードが加わることで、基本ゲームよりカードを繋げやすくなっています。
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また、紋章カードは鍵の「予言」のようなカードを覗き見る力があり、そのカードの中に扉カードがあったなら、色に関係なく一枚ゲット出来てしまいます。。
これはカードの少なくなった終盤や鍵と合わせて使うと強力です。

とはいえ、計12枚の扉を集めるのは中々の苦行。通常のゲームでは早々に同色の扉を揃えて、その色のカードを全て捨て札に出来るようにするのがコツですが、当然同色を一気に揃えるのも難しいため、中々捨て色カードを作れないのがもどかしいです。

やりようによっては紋章の力で悠々とゲームを進められる事もありますが、序盤でつまずくと結構辛いです。

ルールがシンプルなので手軽な拡張であり、程よいバランスのゲームの印象です。
ただ旧作拡張の「足跡の書」と合わせると中々の地獄プレイって感じになるでしょうね・・・。



「夢の罠(ドリームキャッチャー)」

通常ルールに加えて、新たな「失われた夢」カードを全てゲットする事が目的になっています。

このゲームでは忘却札の置き場が無く、その代わりに夢の罠という置き場が用意され、忘却札はそちらに流れるようになっています。
失われた夢カードは扉や夢カードと同じ扱いなので、必ずそこに流れるようになっており、そうすることでカードをゲットしたことになります。
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しかしこの置き場は4箇所用意されてるんですが、忘却札が流れてくると、塞がってそれ以上は置けなくなります。そのため4回忘却札が来てしまうと全部が埋まってしまうことに。

埋まった状態で忘却札が出てしまうと、1箇所置き場から山札に戻せる代わりに、そこの置き場自体が廃棄されてしまいます。
そのため埋まった状態を続けていると置き場が全て消えてしまい、そうなると失われた夢カードをゲット出来なくなるので事実上のゲームオーバーとなってしまいます。

置き場を開けるためには、扉をゲットし山札から探す状態になった時に、どこかひとつの置き場からカードを山札に戻すことが出来るので、とにかく扉をゲットしながら置き場を整理することを同時にやっていくことになります。
あとは戻す事が出来る専用カードが2枚あるので、それを使って開ける方法があります。

ちなみに忘却札を山札に戻す行為がそのまま置き場に流れる形になるので、1回に複数のカードがまとめて流れることもあります。
その場合は1箇所の置き場にまとめて置くので、分けて分配する必要はありません。

このゲームはとにかく置き場が埋まってしまわないように、コンスタントに扉をゲットしながら開放してやる必要があるのですが、当然その条件は限られているため流暢にカードをプレイしてる暇はありません。まあオニリムはそもそもそんなにのんびり出来るゲームではありませんが・・。

うまいペースで扉をゲットしていけばさしたる脅威にはなりませんが、ちょっともたつくとすぐに置き場が埋まるので危険です。戻すことが出来る専用カードをいつ使うのかがポイントになるでしょうね。


この拡張はルールが少し分かりづらかったです。旧作と比べてマニュアルも豪華になっているため、以前よりかは読みやすくなってるんですが、流石のホビージャパンクオリティ、所々で直訳的なフレーズがあるため、一瞬何の事を言ってるのか分かりにくい箇所が散見されます。


「十字路と行き止まり」

こちらは行き止まりというカードが追加されます。そしてこれは中々厄介な代物です。
このカードは基本捨てることが出来ないため、手札にずっと残ってしまいます。別に何か効果があるわけでもなく、ただただ邪魔になるだけなので鬱陶しいことこの上ない。

これを捨てるためには、自主的にに手札を全部捨てる「逃亡」というアクションを行う必要があります。こうしないとこのカードは廃棄できないのです。
そのため、悪夢カードのペナルティで手札を全部捨てる、というアクションの時もこのカードを捨てる数少ないチャンスです。
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その代わり、十字路という4色のワイルドカードのような迷宮カードが追加されるので、なんとかこれを使って凌ぐことになります。

このゲームの場合、あわよくば悪夢のペナルティを利用してお邪魔カードを廃棄しようとする流れに持っていくとスマートなので、この辺をうまく連動して処理できると気持ち良いですね。

とはいえ行き止まりカードが中々の曲者カードなので、うまく立ち回らないと余計にカードを捨てる機会が増え、負け越し街道まっしぐらになりがちです。
個人的にはこの拡張は程よく難しくてルールもシンプルでお気に入りです。
行き止まりという、迷宮らしい演出も世界観に合ってますね。


「夢世界への扉」

このゲームでは夢世界の住人という8種類のカードが追加され、各住人によってそれぞれ特殊能力を持っています。
山札からこの住人が出た場合、手札から一枚カードを捨てることによって、この住人を仲間として迎えて場に出すことが出来ます。

仲間にすると、その住人の持つ能力をゲーム中に一度だけ使うことが出来ます。廃棄されたカードと手札を一枚交換する、同じシンボルの迷宮カードを続けて出せる、扉カードが出たときに、色を変更して別の色の扉「ということにする」など、中々強力な物が揃っています。
言ってみればトレカみたいなカードが加わる感じで中々面白いです。
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しかし住人を入手する条件がそんなに厳しくないこともあって、ちょっと簡単なゲームになりがちな印象です。
ゲットするべき扉の数が一枚増えるとはいえ、一部の住人の能力が強力なので、あまりハンデになってないかも。これは他のセットと合わせて遊ぶことが前提なのかも知れませんね。
追記:
当初は手に入れた住人の能力は全て使えるのかと思っていましたが、マニュアルをよく見てみると、どんなに住人のカードを集めたとしても、ゲーム中に使えるのはどれかの1回だけ、という事のようです。
そのルールだと、確かに難易度としては丁度良い感じで、いつどの住人の能力を使うべきか否かで迷うことになり、好機をみすみす逃したりもするので、中々のジレンマが発生します。


ちなみに、ルール最後の色を変える能力についての捕捉文が意味不明。
そもそもこの色を変えるというのも、そう宣言して変わったという扱いにしてるだけなのか、物理的に色のカードを交換してるのかも良く分かりません。

多分宣言してるだけと思いますが、そうなると、例えば青扉が出てきて、それを赤鍵でゲットするために能力で色を赤にした場合、これは結局青い扉をゲットした事になるのか、それとも変更した赤色の扉をゲットしたことになるのかが分かりにくいです。

恐らくゲットする際に「一時的に色を変更し、騙してチートゲットしてる」ような事らしいので、普通に元の色の扉をゲットしたことになるんだと私は解釈しています。

なので拡張「足跡の書」の場合、いくら色を変えてゲットしても、最終的に場に置く時点で元の色に戻るので、目的カードと一致してなかったらゲットしても意味ないよ、という事を言いたいんだと思います。


「小さな淫魔」

これは拡張ルールではありませんが、難易度を変更する要素として追加されています。コンポーネントにあった、小さな悪夢ちゃん駒(勝手に命名)を使用します。厳密には淫魔コマですけどね。

淫魔っていうとなんかやらしい感じがするので、どうにかならなかったんでしょうか(笑)。

まあともかく、この悪夢ちゃんを使うには、難易度別にABCの3段階ありますが、まあBが一般的なルールになりますかね。
カードを一枚引く代わりに、悪夢ちゃんを使うためにカードを引くと宣言します。
そうして引いた迷宮カード一枚を悪夢ちゃんの下に置きます。
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ただし、この時点で悪夢カードを引いた時と同じペナルティが発生します。それを処理し終わったら、これで準備完了。
後は、悪夢カードが出てきた時点で、悪夢ちゃんの下にあったカードを捨てることによってペナルティを回避出来ます。
いってみればこれはペナルティの予約購入みたいなもの。どうせいつかは受けることになるのなら、とっとと支払っておこう、という感じでしょうか。

なので、これをやっとくとその間は安全が保証されるので楽ちん。手札がしょぼい時を見計らって実行すると効果大です。
面白い救済処置ですが、他の拡張と組み合わせることが推薦されていません。ちょっと勿体ない感じもありますね。



という感じ。まだ全体をざっくり何度かプレイしただけなので浅いレビューですが、まあとりあえずオニリムファンなら満足行く内容にはなってるんじゃないでしょうか。複数の拡張の組み合わせで幾らでも難易度やバリエーションは増えそうですし、
元々絶妙なバランスのゲームなんで、まだプレイしてないという方は、この豪華版は良い機会なんで買ってみてはどうでしょう。

相変わらずマニュアルの翻訳クオリティが怪しめでそこは正直何とかならなかったのかと思うけども。チェックする人居ないのかね、マジで・・・。
読めば違和感ありまくりな所幾つもあるのに、それに気づかないとかもうあり得ないとしか・・・。
これでも旧版よとかはマシになってるんですけどね・・。
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まあ、ボドゲーマニアの手で捕捉作業が今後行われていくと思うので、それに期待しましょう(他力本願)。



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2014年08月10日

アイツなんかより私と契約しなさいよ

そういえばReinhold Wittig氏のゲームの話題、最近してないですね。めっきりボドゲをする機会も無くなってしまったこともありますが、幸か不幸か近頃は欲しいと思えるような新作も出てないようなので買う機会も無くなっている訳ですが。
そうは言ってもとりあえず熱が冷めた訳じゃないです。

過去に買っておきながら、結局未だ紹介してないWittigゲームはまだあったりします。単純に和訳も無いのでプレイすら出来てない何てのが多かったりしますが、和訳もあるのにずっとほったらかしにしてた物も実はあったりするんですよね。
という訳で今回はそんなゲームのひとつを紹介します。


「Doctor Faust(ドクター・ファウスト)」という2人用のボードゲームです。
ちなみにReinhold Wittigって誰?という方は過去記事を参照のほど。

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さてこのゲーム、Wittigさんのゲームらしいモノクロのアンティークチックなボード盤に、クリスタルな駒群がとっても雰囲気があって素晴らしいコンポーネント。
オカルティックな臭いがプンプンするデザインですが、それもそのはず、タイトルのファウストというのは聞いたことがある人も多いでしょう。錬金術師だったファウスト博士が悪魔と取引した結果、魂を奪われるという有名な戯曲。

勿論このゲームはその物語をベースにしており、プレーヤーは言わば悪魔側。人間の魂(ファウスト)を奪うため、相手よりも多くの魂を奪い取るのが目的です。

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ボード盤は横に妙に長く、1つのマス毎に何やら文章が書かれていますが、恐らくはファウストの戯曲と関係ある事が書かれているんでしょう。まあゲーム自体には影響はありません。
プレイヤーは赤と青の悪魔に別れ、それぞれ2つの駒(デビルストーン)を持っています。もうひとつファウスト博士を表した、美しいクリスタルな魂のピラミッドが置かれてます。
魂のピラミッドは両プレーヤーが動かす事が出来る特殊な駒です。

これらの駒は全てマス内を時計回りに進んでいき、自分のデビルストーンが魂のピラミッドのあるマスに入ると、得点となる魂カードを得られます。これをくり返してより多くの魂カードをゲットすればよい訳です。

これだけなら単純ですが、実際はそう簡単ではありません。
プレーヤーは手番中に毎回7ポイントを得ます。これを使って自分の駒を動かす訳ですが、とにかくこのポイントを全て使い切らなければなりません。つまりどうにかして2つあるデビルストーン、あるいはピラミッドを動かして、7ポイントを使い切る必要があります。

1つの駒で全部消費しても良いですし、あと悪魔カードという、他人を邪魔するカ−ドを任意のマスへ置くことによって消費する事も出来ます(1ポイント消費)。
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問題なのは、ポイントを全部使い切った時点で魂のピラミッドのマスに自分のデビルストーンが入ってたら得点を得る、というルールなので、途中のポイント消費中にそういう状態になっても無効だと言うことです。なので、何とかそういう状態で終わらせるよう、ポイントを割り振っていくわけです。
見事ピラミッドに辿り着き得点を得られたなら、そのデビルストーンはもう一つの自分のストーンのあるマスまで移動させられます。これがかなり問題を引き起こすのですが、後述。

当然1つの駒は一度動かしたらまだポイントが残っているからと言って更に移動というのは出来ませんし、悪魔カードも手番中に一枚しか置けません。

で、この悪魔カードというのが厄介な代物。
相手が置いた悪魔カードに自分のストーンが入った時点で幾ら残りのポイントが残っていようと、ポイントは0になりそこで手番が終了してしまいます。(通過しても強制的に止められる)

そしてカードを裏返し、そこに書かれている内容を実行しなければなりません。カードには何マスか進む、後退するの2種類の指令があり、どっちにしても勝手に駒を動かされるため実に鬱陶しいカードです。
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この事でなかなか思うように駒を進める事が出来ず、上手い具合にストーンをピラミッドのマスまで持っていくのは容易ではないというわけです。


ただ、魂のピラミッドは両プレーヤーとも動かすことが出来る上、カードも無視するので使いやすい駒です。実は魂のピラミッドがデビルストーンのあるマスに自ら入っていってそこで終了しても、得点は得られます。
しかも、この逆の立場だった場合は、どっちのプレーヤーのストーンであっても関係なく自分に得点が入るためかなりオイシイのです。
これってまるで、人間なんて所詮誘惑に弱い生き物、誘導なんぞ簡単な事よ、という声が聞こえてきそう。

が、ここで前述した、ピラミッドに到達した(あるいは到達させられた)デビルストーンは、もう一方の自分のストーンのあるマスまで移動する、というルールがとんでもない厄災を呼び起こします。

この状態だと、1つのマスに自分のストーンが2つある事になります。もしこの状態で魂のピラミッドがこのマス内で止まると、この時点で強制的にゲームが終了してしまうのです!
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しかも、自らの手でこの終了条件を満たしてしまった場合、残りの場に出てない魂カードは全て相手側に渡ってしまいます。
逆に、もし相手側がこの2つ状態になっていて、そこにピラミッドを移動させて終了条件を満たしたのなら、今度は自分に残りのカードを全部貰えます。

まあ要約すればこのルール、自分のストーンが2つとも同じマスに入ってる状態で、相手の手番でピラミッドをそのマスまで移動されられた時点でゲームが即終了する上に、残りの魂カードも全部持ってかれてしまうという悲惨な状況に陥るのです。

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例えば上の画像のような状態になった時に、喜び勇んで手前のストーンまでピラミッドを移動、魂カードをゲットしたまでは良かったが・・・。

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それによって結果ご覧のような図式になり、自分のストーンが2つ並んだ状態になった時、後方7マス以内にピラミッドがいる状態になっていた・・・となったら即、詰みです。
相手の手番で、そこまでピラミッドを移動させられた時点で、はいゲーム終了。


このゲーム、目先の利益ばかり考えて行動してると、あっと言う間に敗北します。一手一手、良く考えて、変なチョンボを犯してないか先をある程度読んで駒をすすめなくてはなりません。
悪魔カードも良く考えて配置しなければただのゴミになりますし、かえって相手へのアシストにもなりかねないので、考えるべきポイントは結構ありますね。

そういう意味では極めてアブストラクトなゲームと言えますが、ルール自体はシンプルな方なので、チェスや将棋何かよりは遙かにユルメのゲームと言えます。
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いかにもWittigさんらしい、ポイント消費、見逃しが命取りになるなどお馴染みのルールが採用されていますが、即終了という地雷が散りばめられている分、中々の緊張感漂う良ゲームになっていると思います。

ただ、ちょっと細かい例外的ルールが多めなのが、全体を把握するまで時間がかかりそうでネックではありますね。
デビルストーンを動かした場合とピラミッドとでは挙動が微妙に違うからややこしいし、得点計算の際、使用しなかった悪魔カードなども点に換算されるが偶数と奇数で細かく違うなど、思わず取り入れ忘れそう。


とはいえ、Wittig氏のアブストラクトゲームとしては中々の佳作だと思います。
ちなみに和訳の方はこちら
残念ながら、というか当然ながら今は絶版なので中々手に入らないのが難。Edition Perlhuhn版も無いみたいなんで、もっぱら中古を捜すしかないのは勿体ないですね。




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2014年02月23日

増やせ増やせ、手段は問わない

前回に引き続いてアナログゲームの話題。
最近はソロプレイゲームにハマっているため、それ系を見つけては買ってるんですが、今回もそういう経緯でプレイしたゲームです。
「シェフィ」というカードゲーム。
ks_shephy1.jpg


以前にも紹介した「ロビンソン漂流記」のように、はなから一人プレイ専用を謳ったゲームになっています。最近チラホラこういうの見かけるようになったのでファンとしては嬉しい限りですが、最近ハマりだしたばかりですので、実際の所、実は昔からコンスタントにソリティアゲームってのは出てるもんなんでしょうか。

それはともかくとして、可愛らしいパッケージです。内容も、羊の数を増やして、とにかく1000匹まで到達できれば勝ち、というシンプルでほのぼのした設定になっています。・・・が。

ともかく数を増やすという事が目的であるため、カードの内容は羊を増やす、という事に重きを置いてるわけで。
ks_shephy2.jpg
・・・ええと、おい、ちょ、コラ(笑)

可愛らしい絵柄でオブラートに包まれてますが、結構ド直球で笑ってしまった。あいや、ちょっと引いた(笑)
まあともかく、このゲーム大雑把に言えば、場に羊カードを置いていき、それを手札となるイベントカードを使って増やしていく、という感じになってます。

もう少し詳しく見ていくと、羊カードには1、3、10、30、100等と、それぞれ数毎に別れて用意されており、まずは一番低いランクの1匹カードを場に一枚出した状態でスタートします。

プレイヤーはイベントカードを5枚手札とし、一枚プレイして補充するをくり返します。イベントカードに書かれている内容をそのつど実行する事が出来る訳ですが、ここで前述したド直球のイベントカードをプレイして数を倍にしたり、ランクを上げて数を増やしたり(例えば10の上は30なのでそれに取って変える)、まあ効率よく1のカードをどんどん上の数字のカードに育てていけばよい訳です。
こうして、山札を三回使い切った時点までに1000匹に到達すれば勝利です。
ks_shephy3.jpg

それだけだったら簡単な話。が、そうは問屋がおろしません。イベントカードは何も羊を増やすカードばかりとは限らないのです。逆に羊カードを減らしたり数を減少させるマイナスカードも存在します。
しかもそれは全体の約半分近くも占めているため、普通にやってたら増えた減ったを繰り替えすだけで、到底1000匹など到達出来るものではありません。
しかも恐ろしい事に、それを使った時点で負けが確定してしまう即死系のカードまである始末。
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なので、もちろん救済処置があります。イベントカードの中には、手札一枚を無条件に捨てる能力を持ったものがあります。中には、ゲーム上から廃棄して二度と出ないようにする事が出来る強力なものさえあります。当然ながら、これらを駆使してうまくマイナスカードを受け流す必要があるわけです。
とはいっても、そういうカードはごく限られた枚数しかないので、多少は犠牲を覚悟しなければなりません。この辺は、どのみち痛手を受けるのでどっちがマシかを選択しなけりゃならない「オニリム」に通ずる所があります。

とは言え、うまくやれば超最小限に被害を抑える事が出来るのがこのゲームの面白いところです。
イベントカードは、条件に合っていなければプレイしても効果を発揮せず、「空振り」となるため、これを利用し例えば「場の羊カードを2枚以下にする」というイベントカードを、場に2枚しか出ていない時に出せば、何の被害も出ぬまま受け流せます。

あるいは最低ランクの1匹羊カードを大量に場に出しておいて、カードを捨てるイベントカードが出たときに犠牲になってもらう、なんてテクも割と有効。

しかし、場に出せるカードの枚数は最大で7枚が限度であるため、満杯状態の時に羊を増やすイベントカードをプレイしても、場に出すスペースが無いので空振りに終わる、という事が逆に起こりえます。
そういう事態の時にあえてマイナスカードで要らない羊を捨て、場を確保するというのもコツとしてあるわけです。
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そういう訳で、このゲームの場合、どのタイミングでどのイベントカードを発動させるか、というのは最も重要なポイントです。

どのみち何かしらマイナスカードをプレイしなければならないので、それを見越して場の羊を育てていき、ここぞという時に数を減らしたり増やしたりするのがミソで、その計画がうまくいった時は快感で、このゲームの醍醐味と言えるでしょう。

ちなみに合計値が1000匹になったら勝ちではなく、最高ランクの1000匹カードをゲットした時点で勝利という事になっています。
なので、カードを足し算してまとめる「統率」カードが極めて重要になります。これが無いと1000匹カードなんてゲット出来ないので。


ゲームとしては、自分なりの「増産計画」がうまくいった時や、マイナスカードを手際よく打ち消していく作戦が功を奏した時などはとても快感なので、その辺の面白さは充分あります。ちょっとパズルゲームに近い感覚がありますね。

しかし、基本的にソリティアゲームは難易度が高めに設定されてる物ですが、このゲームの場合はいささか初心者向きと言うか、さほどハードな難易度と言う感じはしませんでした。
確かにコツが分からない最初のうちは、100匹に増やすのがやっと、という感じなのですが、一旦コツが分かると、結構あっさり勝てるようになってしまいます。
パズルゲームのような構造をしているので、解き方が分かってしまえばもう、よほど変なミスをしない限り、割と余裕。
そういう点では、慣れてコツが分かっても毎回ギリギリの戦いになるオニリムとかに軍配が上がってしまいます。

とはいえ、多少お気楽な内容の方が私は好きなので嫌いじゃ無いですけどね。一応そういう向きのために高難度ルールも用意されてますが、欲を言えばオニリムのように拡張カードなんかがあると嬉しかったかも。
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カードが可愛らしく、しかもわざわざ全部手書きのイラストで一枚と同じ物がない(絵は同じでもわざわざ描き分けている)というのも凝ってて面白いし、タッチや内容も結構シュールで好み。
そもそも一匹の所から始まってるけど、そこからどうやって2匹以上に増やせるの?という根本的な所からツッコミたくもなるけど(笑)、そういう所も含めて、妙な雰囲気のゲームですね。

オニリムやロビンソンほどハードな戦いは求めてない、もうちょっと軽いソロプレイゲームが欲しいという方には俄然オススメです。


さて・・・、で、サンダーストーン・アドヴァンスはいつ発売になるんですかね?




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posted by KS(Koumei Satou) at 23:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | アナログゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする