2019年11月24日

無限ループなんて怖くない

数か月にわたって更新が滞っていましたが、やめてしまったわけではありません。
自身の身辺の色々もあったので仕方ない面はあるものの、前回も言った通りモチベの問題で更新はかなり気まぐれになっているのが現状です。

とりあえず今回久々に書きたくなったので更新したわけですが、こんな感じじゃ誰も読みに来ないし、今の所は完全なる自分のメモ用と言うかそんな扱いですね。

で、今回はゲーム「Manifold Garden」のレビューです。
ks_ManifoldGarden1.jpg

このゲーム、その存在をだいぶ前に知人から「これ絶対好きでしょ」って教えられたのですが、ビジュアルを一目見て「何言ってるんですか。当然じゃないですか」ってなったゲームです。

ただその当時はまだ開発中のゲームであり、リリースはいつになるかも分からない未定かつ未知数のゲームでした。その個人的に滅茶苦茶刺さるビジュアルとは裏腹に、どんな内容のゲームになるかは全くの不透明で謎だったので、大きく期待するという事も無く、一時はすっかり記憶から消えていました。

で、最近になってようやくリリースされたことで記憶が甦りましたが、このゲームが完成に至るまで約7年もの歳月が経っていることを聞き、これは生半可な内容の物じゃないかもしれないと一気に期待が膨れ上がり、セールも待たずに即買いしてしまった次第です。


Manifold Gardenは現在Epic Gamesストアで購入可能で、一応日本語化されてはいますが、正直言語依存は全くないゲームなので英語版でも問題ない内容だと思います。

ストーリーも何やら汚染されて不正確な構造になってしまった世界を元に戻す、みたいな大雑把なニュアンスしか分からないので、所謂「ご想像にお任せします」という感じの世界観です。

とはいえ、このゲームはまさにその世界観がウリになっているゲームです。だまし絵で有名なM.C.エッシャーから着想を得た本ゲームは、連続した幾何学的ループ、天地がはっきりしない複雑怪奇な構造など、頭が混乱するような奇妙で美しいフィールドで彩られています。
ks_ManifoldGarden2.jpg

で、この世界では、主人公たるプレイヤーはある重大な世界の決まり事を変更することが出来ます。それは、「重力の方向」です。

というと非常に分かりにくいので言い方を変えると、壁に向かってアクションをすると、その壁の上を歩くことが出来ます。つまり壁だろうが天井だろうがお構いなしに歩くことが出来ると言う事です。

ただしこれは、虫のように壁を自在に歩いているという事ではなく、天井を歩いているときは、天井の方向に重力が向いているという事を指します。だから重力方向の変更と言うわけです。
ks_ManifoldGarden3.jpg

この世界にはあちこちキューブが転がっていて、それをあるべき所に配置することにより先に進み、世界の「歪み」を正していくことが出来ます。
重力変更の能力を使いながら、キューブを正しい位置に運ぶ、というのがこのゲームの根幹を成すもので、要するにパズルゲームだという事です。


で、このパズル要素が中々難しい。

前述したように重力を利用してキューブを運ぶのですが、キューブは色ごとに落下する方向が決まっています。実は世界は重力の方向によって6色に色分けされており、対応した色の重力方向にしかキューブは落ちていきません。

なので、「赤の床」の方向には赤のキューブは落ちますが、それ以外の壁が床になった時は、キューブは重力を無視して赤の床に張り付いたままになります。

この「時に壁に引っ付き時に落下するキューブ」の法則を考慮しながら、うまいこと目的の場所までキューブを運んでいくのです。
ks_ManifoldGarden4.jpg


またこのゲームの世界は、下に落ちるともれなく元に戻って上から落ちて行く「無限ループ」で出来ているため、あのてっぺんにはどうやって登ればいいんだ?

→そうだ落ちて行けばいい、という攻略法が成り立つ世界です。

この法則もパズルで色々利用されているため、迷ったらとりあえず自由落下してみる、というのもこのゲームならではの物であり、エッシャーも度々無限的ループを絵画に取り入れていたので、まさにそれを再現したものと言えるでしょう。
ks_ManifoldGarden5.jpg


ただこれらの法則が分かったはいいが、じゃあパズルを解くにはどうしたらいいのか、というのは中々に頭を使い、試行錯誤が要求されます。

重力操作によるパズルはパッと解法が思いつきにくい類のものであるため、正直解いててあまり気持ちの良い物ではありませんでした。

色々トライアンドエラーを試し「ひょっとしてこういう事では」という解法を探り出すという意味ではパズルの醍醐味はあるのですが、後半になるに従い、パズルも複雑化するので、見ただけで「うわー面倒くさそう」ってなるのが、要はパズル要素があまり直感的な部類の物では無いせいだ、というのはあるでしょうね。


また、どこまで行っても用意されているパズルが前述した重力と無限ループを利用したものばかりで、どれもそのバリエーションでしかないというのもちょっと物足りない。

せっかく騙し絵のエッシャーをモチーフにしているのだから、騙し絵の様々なテクニックを用いたパズルをもっと見たかった感はありますね。

まあそういうのはAntichamberとかが既にやってしまっているので難しかったとは思いますが、結局このせいでパズルが少々単調な感は否めませんでした。
ks_ManifoldGarden6.jpg


とはいえこのゲームは、次々現れる壮大で摩訶不思議な建物群の美しさを堪能することが一番の醍醐味なので、その点においては申し分なく満足度は高いです。

特にクリア後のエンディングに流れる走馬灯のようなビジュアルの洪水は圧巻なので必見です。

さすが開発に7年かけただけの事はある、説得力のみなぎったビジュアルは素晴らしかったです。
ks_ManifoldGarden7.jpg


前述したAntichamberや、幾何学的美しさを追求したNaissanceEなどが気に入った方なら間違いなくハマる世界観だと思われるので、幾何学ダイスキ人間には間違いなくオススメ出来ます。

パズルが非直感的なのはやや勿体ない部分ではありますが、そんなにボリュームがある訳でもないし、パズルに詰まらなければサクッと終えられるだけの内容ですので、ちょっとした頭の体操がてらの暇つぶしには丁度良いでしょう。

現在Epic Gamesストアにて販売中ですが、来年(2020年)にはSteamでも販売が決まっています。

なおアップルアーケードでもプレイ可能になっていますが、やはりこのゲームは大画面で堪能してこその世界観という気はしますね。



技術向上によりゲーム内における再現法が、騙し絵の如く見えるほど複雑怪奇な物を出せるようになったことで、本当に様々な物を見せてくれるようになりましたね。

もちろんそれは、技術うんぬんよりどんなアイデアがベースにあるか、というのが重要ではあるのですが、技術向上により、実現可能になったアイデアが明らかに昔より増えているのは間違いないでしょう。

今後、VRなどの発展にも伴い、どんとんと我々の視覚が「騙されていく」かと思うとワクワクが止まりませんね。
ks_ManifoldGarden8.jpg

開発側は気苦労が絶えない事にはなりますが・・・・(爆


web拍手 by FC2
posted by KS(Koumei Satou) at 22:57 | Comment(0) | PCゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。