2017年07月02日

この世は結局全て点で出来ているんだよ

Scanner Sombreというゲームをプレイしクリアしたので今回はその話題を。
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このゲーム、かつてはDarwinia、現在ではPrison Architectを出し好評を博しているIntroversion Softwareが開発したゲームです。
個人的にここのメーカーが出すゲームは毎回気になってたんですが、今回のこのゲームに関しては事前情報を全く知らず、降って湧いてきたような印象がありました。
実際の所、Prison Architectを製作中に一部のメンバーが抜け、実験的に開発が進められていたうちの一本がこれだったようで、そういう意味でもサイドプロジェクト的な臭いが非常に漂う実験的な内容になっています。
まあここが開発しているゲームは皆実験的なものばっかりっていう突っ込みはなしで。


Scanner Sombreはそのタイトル通り、スキャナーを駆使して前に進んでいくタイプの一人称ゲームですが、もうこれはウダウダ説明するよりトレイラーをみてもらった方が早いでしょう。見ればそれだけで、このゲームがだいたいどういう内容の物かおおよそ見当がつくと思いますので。


スキャナーを使い、周囲の立体構造を浮き彫りにして、光のない真っ暗闇の中をその情報を頼りに進んでいくアドベンチャータイプのゲーム、という事になりますが、基本的に前に進んでいくだけのゲームですので、雰囲気ゲー、ウォーキングシュミレータとして考えるとわかりやすいでしょう。
真っ暗闇の中を一人で進んでいく、というシチュエーションなため、その雰囲気は結構怖めであり、ホラーゲームとしての要素も少なからずあります。とはいえ、本ゲームに対してホラー要素を期待するのはお門違いなので要注意です。それがメインのゲームではなく、あくまで雰囲気を伝える要素のひとつでしかないので。

ありがたいことに最初から公式に日本語化されているのですが、現時点で通常版の状態では日本語化することができず、それを行うためにはベータ版に更新する必要があります。これが最初分からず苦心しました。それに関して何の説明もなかったので・・。
Steamで購入した場合、ベータ版にするにはライブラリ上で本ゲームを右クリックしてプロパティを出し、ベータのタブからベータ版を選択します。コード入力の欄とかありますけど入れなくて大丈夫です。これで更新が入ってベータ版になり、ランゲージのオプションで日本語が選択できるようになります。
ちなみにこのベータ版でVRモードも選択できるようになります。VRヘッドセットを持ってれば、の話ですが。
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主人公は探検家か何からしく、真っ暗闇の奥深い洞窟に赴き、その中で起きた出来事を調査しているようで、それでスキャナーを片手にあちこち洞窟内を徘徊するわけですが、細かい説明もなく、割と謎が多い状態で始まります。そういう意味では、これ一体どういう話になっていくんだろう?という期待値で続きが気になる作りではありますね。

スキャナーによって周囲の構造を浮き彫りにしていく、というこのシステムは、アイデアとしてはシンプルなものですけど、これはかなり斬新なゲーム体験でした。当然ですがこんなゲームは未だかつて見たことがありません。そういう意味では、相当にチャレンジングでエポックメイキングな内容であるので、何か目新しい体験を欲している人にはまさにうってつけのゲームと言えます。
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スキャニング自体は、言ってみればスプレーでペイントをしている感覚に近く、同じ個所にずっとセンサーを向けて照射し続けていると、粒子が重なって形がハッキリ浮き出てきます。
前に進むためにはおおよその外観が分かればそれでいいのに、ついしつこく何度も「スプレー」してしまい、形がハッキリと出現するまでスキャニングを続けてしまいがちでした。要するに、形が浮き上がってくるのが純粋に楽しかったんですよね。この「必要ないのにやり続けちゃう」というのは、非常にゲームとしては正解であり、可能性を凄く秘めているシステムだと感じました。

ただ、実際には光の届かない真っ暗闇の洞窟の中、その中で急に人工物とかが出現すると、なんだかぞわっとします。もちろんこれも本ゲームが意図している部分で、徐々に露になっていくその姿は・・・! みたいな恐怖感を煽ることには成功しており、非常に効果的です。
惜しむらくは、本ゲームは決してホラーゲーム一辺倒に偏ったゲームではないので、そういう恐怖演出も割とあっさりめなので、恐怖感としては中途半端な感は否めません。
まあ、個人的にはこれくらいで丁度よかったかなとは思います。あんまりホラーホラーしているゲームもそれはそれでそんなに好きじゃないので。
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先に進むと、徐々にセンサー自体もアップグレードされ、ピンポイントで細かくスキャニング出来たり、一気に周囲をスキャニングするバーストスキャンなど、色々出来るようになります。とにかく足元がどうなってるか通常だと全く分からないため、うっかり崖から落ちたりしないよう、スキャナを駆使してしっかり足場を確保せねばなりません。

あくまでセンサーの点描画で周囲を表示しているだけなので、壁の向こう側にある通路も重なって表示されてしまい、場合によってはかなり全体を把握しずらい事も往々にしてあります。一応近ければ近いほど点は色が異なって表示はされるものの、マップをワイヤーフレームで確認しているのと大差ないとも言えるので、結構迷子になりやすいです。当然ながら、肝心な部分をスキャニングし忘れてると何時まで経っても通路を発見できず右往左往してしまいがち。
そんなわけで、あまり適当にスキャニングしてると余計に迷う可能性が増すため、結局はある程度入念にスキャニングする必要があります。
とにかく目印になる情報が限られてくるため、方向音痴の人には結構厳しそうですね。一応マップ機能もあるので、それも駆使するとよいでしょう。
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ゲーム自体は若干のホラー要素も加味しつつ、割と淡々と進んでいきます。ストーリーに結構謎めいた部分があるため、最終的に「結局なんだったのこれ?」ってなる人もいそうな気もしますけど、個人的にはアリかな、とは思います。まあ語られてない部分も多いので結局はある程度憶測で考察するしかない感じですが・・・。

お値段的にも内容的にもそれほど長く引っ張れるゲームじゃないので、数時間であっさりクリアできてしまいますが、あとはまあ、道中どれだけ入念にスキャニングしてきたか否かでプレイ時間は変動するでしょうね。
ただプレイ体験としてはかなり斬新な部類に入るため、これは是非とも体験すべきゲームだとは思います。色々可能性を秘めているのも確かですし、前述したように、これでもっとしっかりしたホラーゲームを作ったら、さぞかし怖いものになりそうですしね。まああまりやりたくはありませんが(爆
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ベータ版で選択可能なVRモードは、仕事場でVRがあるためそれをちゃっかり利用して試させてもらいましたが、かなり良い感じです。センサーを向ける動作はこちらの方がより自然です。
ただVRの場合、移動が問題で、普通にスクロール移動させると酔ってしまうため、本ゲームでも主流のワープで移動させてますが、やはりあまり褒められたものではないですね。結構小刻みに移動できるので普通に前に進んでいる感覚に近いとはいえ、ジャンプができない、微調整移動が難しいので、細い道をギリギリで渡る、落とし穴を避けて進む、などのアクション要素でかなり割を食っている感じです。

またOculusでプレしたのですが、恐らく最適化されてないのかボタン配列も微妙で、マウスホイールによるセンサー絞り込み調整もどうやってやるのかわからず、そのせいでメッセージが全然消えてくれなくてプレイに支障が出ていました(というか普通にできないんじゃ・・・)。
便宜上対応されてはいるけど、実質VIVEにしか最適化されてないんじゃないかな、と予想。
この辺はまだベータ版なのでまだまだ、という事なのでしょう。対応が待たれますね。


斬新なプレイ体験が出来る本ゲームは、インディーゲーム好きはもちろん、沢山の人にプレイしてほしい挑戦的なゲームです。良い意味でも悪い意味でも非常にインディーらしいゲームだと思います。当然ながら雰囲気ゲー好きには問答無用でオススメです。
Scanner SombreはSteamで購入可能です。今ならサマーセール中なので半額で買えるチャンスですよ。是非ともゲットすべし。
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本ゲームでは設定上、動く物体には粒子を吸着できないようでしたけど、もし出来る設定だったら、色々ゲームとしての可能性が広がりますね。それこそステルスアクションとか、そんなゲームも作れそう。
ある意味で今回のこのゲームは、こういうシステムが出来ましたみたいな技術デモとしての側面も大きいともいえるので、実はこのシステムが活きてくるのは今後の話なのかもしれません。
まあ、ここのメーカーがこのシステムを今後も引っ張るのかどうかは謎ですが・・・。





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posted by KS(Koumei Satou) at 20:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | PCゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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