2017年01月29日

要は荒療治ってことなんだろうか

Nevermindというゲームをプレイしクリアしたので、今回はこの話をしようと思います。

Nevermindは一人称視点のアドベンチャーゲームで、他人の思考の中にダイブする、というちょっと変わった設定が特徴になっています。
プレイヤーは精神科医となり、思考ダイブが可能となる技術を用いて、精神的に問題を抱えている患者の深層心理にアクセスし、問題の原因となっているトラウマを解き明かして治療に役立てるのが目的です。
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という訳でゲームの舞台は誰かの頭の中、という今までにないテ−マを扱っていますが、この手の「人間の妄想や悪夢」を具現化した世界というのは、度々ゲームでは表現されてきたジャンルですので、言うほど珍しいわけではありません。

映画に目を向ければ、「セル」や「パプリカ」など、似たような設定を持った作品は既に存在していますし、実はこの手の「捜査・治療目的で頭の中を探る」というテーマを扱った映画は割と昔からボチボチあったりするんですよね。
昔、B級映画で本ゲームと殆ど同じ設定を持った映画を見たような記憶がありますけど、タイトルは流石に忘れちゃいました。まあ要するに、映画や小説では割と馴染みの設定だったわけです。

とはいえ、治療目的で悪夢を彷徨い、トラウマの原因を探る、という明確な目的があるゲームは久々なので、内容的にも気になってたタイトルでした。
ks_nevermind2.jpg

しかし、他のゲームに興味が移り、中々本タイトルをプレイする事が出来ず長い間積み状態が続きました。ふと思い出したように最近やり始めて、一気に解いてしまいましたが。
ちなみに公式に日本語化されていて、訳も不自然ではないので、この辺の心配はありません。ただ、設定のサウンドで字幕がオンになっているかどうかは確認しておきましょう。


設定的に医者が主人公なので、そういった施設が舞台となり、患者のカルテを選択して、その人物の精神世界にダイブして探索する、という流れになります。
最初はチュートリアルも兼ねた模擬シュミレーションで、仕事の流れを体感する体で一人の患者の頭の中を彷徨います。

チュ−トリアルでは親切丁寧に説明が入るので、迷うことはあまりないと思いますが、要約すると記憶の断片を表す「写真」を10枚集めるのが本ゲームの大まかな攻略となります。
この写真はあちこちに落ちてるのでこれをもれなく拾い集めなくてはなりません。取り損ねるとそもそも前に進めないので、写真を求めて広いフィールドを行ったり来たりする必要はあまりない設計になってます。
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写真を集める過程で患者の深層心理の情景を次々垣間見ることになるわけですが、まあ問題を抱えた人達ばかりなので、決して美しい情景ばかりとは限りません。いやむしろカオスで不気味な情景の方が多いので、このゲームがホラーゲームとして紹介される理由の一つになってますが、どちらかというと精神的にじわじわ来るタイプのホラーですので、脅かし要素は他のゲームと比べてもかなり控えめです。まあそれが主な目的のゲームでは無いですからね。

10枚写真を集めると、いよいよトラウマの原因を探る段階に入ります。
集めた写真の中には今回の事例とは無関係な写真も含まれているため、関係ありそうな5枚の写真を選んで、物語に沿って正しい順番で並べなくてはなりません。
これが非常に難儀なパズルになってます。
ks_nevermind4.jpg

今まで自分が彷徨ってきた深層心理の世界を思い出し、一体そこで何が語られ、表現されてきたかを分析して、推理する必要があります。
関係ない物を省くだけでも大変ですが、厄介なのは正しい順番で並べることで、写真はある意味、文章の断片でもあるので、見てきた物から推測して「きっとこういう事を言いたかったんだろう」という予想を元に物語を完成させなばならないわけです。

見事正解を導き出せば、深層心理から脱出し、クリアとなります。トラウマを紐解き、患者はそれと向き合うことで治療に役立てるわけです。プレイヤーが担うのはココまでで、後は患者自身が各自社会復帰に向けて頑張っていく流れみたいですね。

とまあ、このように、シュールかつ妄想的な世界観を堪能しつつ、意味を推理しながら進めていく謎解き型アドベンチャーといった感じのゲームで、もっと言ってしまうと雰囲気ゲーにかなり近い内容でもあるでしょう。


担当する患者は地位のある人からホームレスなど様々で、各人によって当然抱えている問題もバラバラです。
最初に入ることになる患者#251は非常に分かりやすいトラウマを抱えているので、見た目にも結構なインパクトのある悪夢空間を彷徨うことになります。
視線恐怖症(他人の視線が気になる、見られているような気がする)を象徴するいやーなビジョンが次々登場するので、結構な不気味さです。
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ただ、この不気味さというのが、「怖い」といよりかは「気持ち悪い」という方にシフトしている感じがするので、お化け屋敷やホラー映画を観ているような感覚とは若干趣が違う気がするんですよね。
どちらかというと、地方なんかにたまにある「何をコンセプトにしているのかよく分からないアミューズメント施設」に入って、なんだか複雑な気持ちになるような違和感に近い、といった所でしょうか。例えば、秘宝館とか、あの辺のカオスっぷりと違和感が割と近い感覚なのかなあと。

そういう意味では、あまり他のゲームでは見られない世界観を体感出来るという意味では、結構特殊な雰囲気ゲーと評する事も出来ますね。


ただ問題なのは、やはり最後の写真並べですかねえ。これは私は結構苦労しました。
ちゃんと彷徨った世界の意味を考えて、それを当てはめていけばそんなに難しくはないのかもしれませんが、もともとそんなに直接的な表現ばかりでもないですし、ヒントも多いわけでもないですし、そもそも「多分言いたかったのはこういうこと」の時点で推測が間違っていると袋小路に入って全く正解に近づけません。
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実際私もその時点で間違っていたため何十回とリトライを繰り返し、もうわけわかんなくなって、適当に並べ替えたら正解になってしまい、「そういう話だったのかよ!」ってなった事がありましたので・・・。
間違える度に少しずつ関係ない写真が消えていくので簡単にはなっていくのですが、正解の5枚だけになってもなお、私は手こずってしまいましたからね。
私って結構こういうの読み解くの苦手なのかもしれないなあ。他人なら常識的に考えるところを何か勝手にねじ曲げて変な風に解釈してしまうきらいがあるのかな。

それと、先の患者になるに従い、フィールド内におけるパズル要素がどんどん難儀な物になってくるため、この辺でも苦労するかもしれません。
患者#440のピアニスト編では、色んな楽器を操作するパズルが出てきましたけど、ヒントがわけ分からなすぎて、もう面倒くさいから総当たりで正解を叩き出すという凄い不本意な解き方をしてしまいました。うーん要するにあんまりパズル要素が楽しくなかったんですよね。


現時点で模擬+4人の患者分のエピソードが公開されています。これからも追加されて行くかどうかは分かりませんが、とりあえずそこそこのボリュームはある感じですね。それとは関係なく、一種のブレイクのような、癒し空間も複数用意されてますけど。
まああと1、2エピソードくらいは欲しいというのが正直なところでしょうか。

ただ個人的に感じた問題として、最初に解く事になる患者#251のケースが見た目やストーリー的にも一番インパクトがある印象で、後は先に進むに従いどんどん地味な世界観になっていってしまってる感が非常に勿体ない。
自由な順番で遊べるようにした方が良かったのかもしれないけど、エピ毎に難易度も若干違うし、悩ましいところですね。
個人的には患者#251のケースに匹敵するインパクト強めのエピソード追加を切望したいところですが。
ks_nevermind7.jpg

あと、根本的な問題として、このゲームは心拍数センサーという特殊デバイスに対応しており、基本的にそれを使用していることが前提となっているゲームデザインって事ですね。
このデバイスによってプレイヤーの心拍数を計り、緊張や恐怖を感じたら、それに合わせてリアルタイムでゲーム内容に反映させていく、という試みが成されているようです。、
勿論、そんな物を持ってなくとも全く問題なくプレイ出来るのですが、当然それがないとこのゲームの魅力がそれなりに減算されてしまうのは確かなので、何だかんだで残念なポイントですね。まあ面白い試みですが、正直このゲームの為にそんなマニアックなデバイスを買う気には流石に・・。
一応WEBカメラかApple Watchがあればそれなりに代用が効くそうです。んーでも私はWEBカメラすら持ってなかった(爆)


トータル的には面白かったけど、苦労も多かったのでオススメ度としてはそんなに高くはないのが本音ですが、奇っ怪なアミューズメントを覗いた時のような、あの変な気持ちを体感するのは中々新鮮なので、雰囲気ゲー好きにはそれなりにオススメです。
Nevermindは現在STEAMで購入可能です。
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そういや私も重度のトゥレット障害等、色々患ってるんで、結構精神的に色々問題を抱えている人間なんですよね。
幼少の頃より発症して以来、これといった改善策が見いだせないままずっと苦しんでるので、正直このゲームみたいに、頭の中を探ってもらって、障害の原因を好き止めて欲しいですね、マジで・・・。
そういう意味じゃ、トラウマの理由が分からないゲーム内の患者達の気持ちは良く分かります。色々要因はあったろうと推測は出来るものの、直接的な原因自体は全く心当たりが無いからなあ。
ま、精神的問題で発症してるとは限らないですけどね、この病の場合。

あーそうか、私がこのゲームで随分苦労したのは、やっぱり私がある部分ではどこか病んでるので、正しい判断が出来てないからなのかなー、などと勘ぐってみたり。






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posted by KS(Koumei Satou) at 22:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | PCゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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