2015年03月01日

夢で遭えたら

新しい拡張セットが同梱された「オニリム」の豪華版「最初の旅と七つの書」を購入しました。
オニリムと言えば以前我がブログでも紹介した事がありますが、ソロプレイをメインとしたソリティア系カードゲームで、中々ハードな闘いを要求するゲームとなっており、個人的にソロプレイボドゲの静かなブームの火付け役となった立役者と捉えています。
ks_onirim2_1.jpg

そんなゲームが満を持して、新たな拡張セットを引っさげて帰ってきました。
旧作のコンパクト版、内容は同じだが缶に入ったデラックス版と買ってきた私もこれでオニリムは3つ目。
今回は最初から日本語版で売られており、注目の高さが伺えます。


別に拡張セットという物ではないので、基本カードも全て含まれているためこれ単体で遊べます。加えて旧作の拡張3+新拡張4+α、といった構成になっており、言ってみれば全部入り豪華版と言ったところです。

しかし箱の時点で既に豪華です。開けると悪夢の顔であしらわれたフタがドーン。ここにマニュアルが収まっており、その下にコンポーネントが。
一瞬どうやって開けるのかと戸惑いました(笑)。
ks_onirim2_2.jpg

カードのデザインは相変わらずモヤモヤした奇妙な絵柄ですが、若干旧作とは違い、新たに書き起こされている物も多いです。
特に悪夢カードは大きく描き直されています。旧作と比べてしっかりデザインされた構図になってますね。
ちなみに写真では左が旧版、右が新版です。
ただ、旧作版の方が病的不気味さがあったので、それがマイルドになってしまったのはちょっと残念かも。
ks_onirim2_3.jpg

なお、カードの大きさや質感も微妙に旧作とは違うのでカードの互換性はありません。混ぜて使うとかは流石に出来ない仕様になってます。
まあここに全部入りしてるんだから問題ないですよね、ってスタンスなんでしょうか。

では新しく入った拡張4つ+αを順にざっと見ていきましょうか。
ちなみにオニリムの基本ルールやそもそもオニリムとはなんぞやと言う方は、以前の記事で紹介していますのでそちらを参照のほどを。


「紋章」

各色の扉が一枚ずつプラスされ、計12枚集めなくちゃならない厳しいルール。
その代わり、太陽、月、鍵に加えて紋章という新しいシンボルマークのカードが加わることで、基本ゲームよりカードを繋げやすくなっています。
ks_onirim2_4.jpg

また、紋章カードは鍵の「予言」のようなカードを覗き見る力があり、そのカードの中に扉カードがあったなら、色に関係なく一枚ゲット出来てしまいます。。
これはカードの少なくなった終盤や鍵と合わせて使うと強力です。

とはいえ、計12枚の扉を集めるのは中々の苦行。通常のゲームでは早々に同色の扉を揃えて、その色のカードを全て捨て札に出来るようにするのがコツですが、当然同色を一気に揃えるのも難しいため、中々捨て色カードを作れないのがもどかしいです。

やりようによっては紋章の力で悠々とゲームを進められる事もありますが、序盤でつまずくと結構辛いです。

ルールがシンプルなので手軽な拡張であり、程よいバランスのゲームの印象です。
ただ旧作拡張の「足跡の書」と合わせると中々の地獄プレイって感じになるでしょうね・・・。



「夢の罠(ドリームキャッチャー)」

通常ルールに加えて、新たな「失われた夢」カードを全てゲットする事が目的になっています。

このゲームでは忘却札の置き場が無く、その代わりに夢の罠という置き場が用意され、忘却札はそちらに流れるようになっています。
失われた夢カードは扉や夢カードと同じ扱いなので、必ずそこに流れるようになっており、そうすることでカードをゲットしたことになります。
ks_onirim2_5.jpg

しかしこの置き場は4箇所用意されてるんですが、忘却札が流れてくると、塞がってそれ以上は置けなくなります。そのため4回忘却札が来てしまうと全部が埋まってしまうことに。

埋まった状態で忘却札が出てしまうと、1箇所置き場から山札に戻せる代わりに、そこの置き場自体が廃棄されてしまいます。
そのため埋まった状態を続けていると置き場が全て消えてしまい、そうなると失われた夢カードをゲット出来なくなるので事実上のゲームオーバーとなってしまいます。

置き場を開けるためには、扉をゲットし山札から探す状態になった時に、どこかひとつの置き場からカードを山札に戻すことが出来るので、とにかく扉をゲットしながら置き場を整理することを同時にやっていくことになります。
あとは戻す事が出来る専用カードが2枚あるので、それを使って開ける方法があります。

ちなみに忘却札を山札に戻す行為がそのまま置き場に流れる形になるので、1回に複数のカードがまとめて流れることもあります。
その場合は1箇所の置き場にまとめて置くので、分けて分配する必要はありません。

このゲームはとにかく置き場が埋まってしまわないように、コンスタントに扉をゲットしながら開放してやる必要があるのですが、当然その条件は限られているため流暢にカードをプレイしてる暇はありません。まあオニリムはそもそもそんなにのんびり出来るゲームではありませんが・・。

うまいペースで扉をゲットしていけばさしたる脅威にはなりませんが、ちょっともたつくとすぐに置き場が埋まるので危険です。戻すことが出来る専用カードをいつ使うのかがポイントになるでしょうね。


この拡張はルールが少し分かりづらかったです。旧作と比べてマニュアルも豪華になっているため、以前よりかは読みやすくなってるんですが、流石のホビージャパンクオリティ、所々で直訳的なフレーズがあるため、一瞬何の事を言ってるのか分かりにくい箇所が散見されます。


「十字路と行き止まり」

こちらは行き止まりというカードが追加されます。そしてこれは中々厄介な代物です。
このカードは基本捨てることが出来ないため、手札にずっと残ってしまいます。別に何か効果があるわけでもなく、ただただ邪魔になるだけなので鬱陶しいことこの上ない。

これを捨てるためには、自主的にに手札を全部捨てる「逃亡」というアクションを行う必要があります。こうしないとこのカードは廃棄できないのです。
そのため、悪夢カードのペナルティで手札を全部捨てる、というアクションの時もこのカードを捨てる数少ないチャンスです。
ks_onirim2_6.jpg

その代わり、十字路という4色のワイルドカードのような迷宮カードが追加されるので、なんとかこれを使って凌ぐことになります。

このゲームの場合、あわよくば悪夢のペナルティを利用してお邪魔カードを廃棄しようとする流れに持っていくとスマートなので、この辺をうまく連動して処理できると気持ち良いですね。

とはいえ行き止まりカードが中々の曲者カードなので、うまく立ち回らないと余計にカードを捨てる機会が増え、負け越し街道まっしぐらになりがちです。
個人的にはこの拡張は程よく難しくてルールもシンプルでお気に入りです。
行き止まりという、迷宮らしい演出も世界観に合ってますね。


「夢世界への扉」

このゲームでは夢世界の住人という8種類のカードが追加され、各住人によってそれぞれ特殊能力を持っています。
山札からこの住人が出た場合、手札から一枚カードを捨てることによって、この住人を仲間として迎えて場に出すことが出来ます。

仲間にすると、その住人の持つ能力をゲーム中に一度だけ使うことが出来ます。廃棄されたカードと手札を一枚交換する、同じシンボルの迷宮カードを続けて出せる、扉カードが出たときに、色を変更して別の色の扉「ということにする」など、中々強力な物が揃っています。
言ってみればトレカみたいなカードが加わる感じで中々面白いです。
ks_onirim2_7.jpg

しかし住人を入手する条件がそんなに厳しくないこともあって、ちょっと簡単なゲームになりがちな印象です。
ゲットするべき扉の数が一枚増えるとはいえ、一部の住人の能力が強力なので、あまりハンデになってないかも。これは他のセットと合わせて遊ぶことが前提なのかも知れませんね。
追記:
当初は手に入れた住人の能力は全て使えるのかと思っていましたが、マニュアルをよく見てみると、どんなに住人のカードを集めたとしても、ゲーム中に使えるのはどれかの1回だけ、という事のようです。
そのルールだと、確かに難易度としては丁度良い感じで、いつどの住人の能力を使うべきか否かで迷うことになり、好機をみすみす逃したりもするので、中々のジレンマが発生します。


ちなみに、ルール最後の色を変える能力についての捕捉文が意味不明。
そもそもこの色を変えるというのも、そう宣言して変わったという扱いにしてるだけなのか、物理的に色のカードを交換してるのかも良く分かりません。

多分宣言してるだけと思いますが、そうなると、例えば青扉が出てきて、それを赤鍵でゲットするために能力で色を赤にした場合、これは結局青い扉をゲットした事になるのか、それとも変更した赤色の扉をゲットしたことになるのかが分かりにくいです。

恐らくゲットする際に「一時的に色を変更し、騙してチートゲットしてる」ような事らしいので、普通に元の色の扉をゲットしたことになるんだと私は解釈しています。

なので拡張「足跡の書」の場合、いくら色を変えてゲットしても、最終的に場に置く時点で元の色に戻るので、目的カードと一致してなかったらゲットしても意味ないよ、という事を言いたいんだと思います。


「小さな淫魔」

これは拡張ルールではありませんが、難易度を変更する要素として追加されています。コンポーネントにあった、小さな悪夢ちゃん駒(勝手に命名)を使用します。厳密には淫魔コマですけどね。

淫魔っていうとなんかやらしい感じがするので、どうにかならなかったんでしょうか(笑)。

まあともかく、この悪夢ちゃんを使うには、難易度別にABCの3段階ありますが、まあBが一般的なルールになりますかね。
カードを一枚引く代わりに、悪夢ちゃんを使うためにカードを引くと宣言します。
そうして引いた迷宮カード一枚を悪夢ちゃんの下に置きます。
ks_onirim2_8.jpg

ただし、この時点で悪夢カードを引いた時と同じペナルティが発生します。それを処理し終わったら、これで準備完了。
後は、悪夢カードが出てきた時点で、悪夢ちゃんの下にあったカードを捨てることによってペナルティを回避出来ます。
いってみればこれはペナルティの予約購入みたいなもの。どうせいつかは受けることになるのなら、とっとと支払っておこう、という感じでしょうか。

なので、これをやっとくとその間は安全が保証されるので楽ちん。手札がしょぼい時を見計らって実行すると効果大です。
面白い救済処置ですが、他の拡張と組み合わせることが推薦されていません。ちょっと勿体ない感じもありますね。



という感じ。まだ全体をざっくり何度かプレイしただけなので浅いレビューですが、まあとりあえずオニリムファンなら満足行く内容にはなってるんじゃないでしょうか。複数の拡張の組み合わせで幾らでも難易度やバリエーションは増えそうですし、
元々絶妙なバランスのゲームなんで、まだプレイしてないという方は、この豪華版は良い機会なんで買ってみてはどうでしょう。

相変わらずマニュアルの翻訳クオリティが怪しめでそこは正直何とかならなかったのかと思うけども。チェックする人居ないのかね、マジで・・・。
読めば違和感ありまくりな所幾つもあるのに、それに気づかないとかもうあり得ないとしか・・・。
これでも旧版よとかはマシになってるんですけどね・・。
ks_onirim2_9.jpg

まあ、ボドゲーマニアの手で捕捉作業が今後行われていくと思うので、それに期待しましょう(他力本願)。



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posted by KS(Koumei Satou) at 20:25 | Comment(2) | TrackBack(0) | アナログゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
失われた夢は四枚つかまえないとだめですよ?
Posted by おぬりぬ at 2015年08月09日 23:19
>おぬりぬさん

あああ、やっぱり間違ってましたか。
マニュアルが分かりにくかったので、不安ではあったのですが。
指摘どうもです。
Posted by 佐藤孔盟 at 2015年08月10日 22:30
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