2012年07月23日

気付いたらもう出来上がっていたんです

はい、今年もやって参りましたSTEAMのセール祭り。メジャーマイナーも分け隔てなく一気に値下げされる、年に数回行われる恒例のイベントで、欲しいと思っていたゲームが次々半額以下の値段になるので私もこの時期を狙って集中的に買うことが多くなりました。

元々STEAMで買うと安いのですが、それがさらに下がるので5ドル10ドル以下は当たり前。私も今回で10個以上も買ってしまい、毎回買いすぎたなあ・・・と後悔するんですよね。それでも合計額が3千円ちょっとという位なんですから、いかにお得であるかという事が分かると思います。
今回、私のそんな中でヒットだったのは「ALAN WAKE」というゲーム。
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元々コンシューマゲームで日本でも大々的に売られていたメジャー級のタイトルだったんですが、私も気になってました。そして今回半額以下になっていたので早速買ってみたんですが、いやあこれは良くできている。
しかも完全日本語版、吹き替えで楽しめたので個人的に大満足。特にこの吹き替えが違和感なくて素晴らしい。


ALAN WAKEは、主人公の名前でベストスリラー作家。しかし最近は良いアイデアも浮かばず、スランプで何も書けない状況に陥っていた。
そこでリハビリも兼ねて、妻のアリスと共に小さな田舎の街「ブライト・フォールズ」にバカンスでやってきたものの、それがとんでもない悪夢の始まりになろうとは・・・。
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既にストーリー上でも語られてるんですが、スティーブン・キングなどのスリラー小説なんかを意識して作られているようですね。まあ私はその辺あんまり詳しく知らないんで何とも言えないんですが、それより舞台となった田舎町の感じから言って「ツイン・ピークス」的な雰囲気をひしひし感じました。


ゲームはTPS形式のオーソドックスなアクション・アドベンチャーです。システム的には、これといって斬新な試みが施されている訳でもなく、いたって昔から良くあるタイプのゲームだと思います。

しかし、このゲームが面白いと思える点は、とにかく演出が凝っているところ。始まりの導入部分からその辺は行き届いていて、とにかく海外TVドラマを見ているような構成が見事。各エピソードをクリアして次のエピソードに移る際に「ここまでのアランウェイク」と言って前回までのあらすじをダイジェストに紹介するという、TVドラマではおなじみの演出をそっくりそのまま入れてる所まで徹底しています。
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物語的にはスリラー的な導入で始まるものの、闇に囚われた者達が襲いかかってきて、ホラー映画的な様相を呈してきます。しかし終始「これは事実なのか、それとも主人公の妄想なのか?」という曖昧さがあり、一体どちらなのだろうという疑念が拭えないので、結構この辺はハラハラさせます。
そういう事も相まって、ストーリーに引き込まれるので続きが気になってどんどん先に進んでいってしまうんですよね。古典的な手法とは言え、やはりこの辺は普遍的な物であり、やはり強いです。


その闇に囚われた者と戦うにはフラッシュライトが欠かせません。奴らを倒すにはまずライトで照らして闇のバリヤを破壊しないと、いくら銃で撃っても攻撃が効かないからです。そこでまずライトで照らしてバリヤを破壊、その後銃で打ち倒す、というコンボを決めなくてはいけません。これがシンプルですが中々良い効果を出しています。

奴らは基本的に光を嫌うので、発煙筒とかで一時的に退避させたり、照明弾で一気に消滅させる事も出来、これらが無いと結構厳しい場面も多いです。
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という訳で戦闘は中々面白いのですが、残念ながら使える武器の数が少ないという事もあって戦いのバリエーションが乏しい感は否めません。最初は面白くても、中盤以降はちょっと作業じみる傾向があります。ここはもうちょっと敵の種類を増やしたり、武器の種類を増やして欲しかったかも。

ただ、場面によっては弾薬が足りないとか、大量に湧いてくる所もあるので油断は禁物。基本的に弾薬はたんまり用意されてるんですけど、見逃してしまうと一気に不利になるので、その点だけは注意です。


戦闘が物足りないのはちょっと残念な点ですが、やはりそこはストーリーと演出でカバー。画面の雰囲気も良くできていたし、ウェイクを取り巻く脇役達も中々面白い。マネージャーであり親友のバリーがまた良い味を出してます。恐ろしい事態にボヤきつつもなお、ジョークを振りまくお調子者。こういう奴嫌いじゃないわ(笑)。

あと、ちょくちょく現れるランプを持った謎のシンシアおばさん。これ分かる人には分かる、ツインピークスの「丸太おばさん」のオマージュですね。このようにちょいちょいツインピークスを思わせる雰囲気があって、当時このドラマを見ていた人間にとっては結構ニヤニヤさせてもらいました。ただし、このゲーム自体にデビット・リンチ的雰囲気は少なめですけど。
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こういう演出面に凝ったゲームは本来邦ゲーの専売特許みたいな所があったハズなんですが、今じゃすっかり海外のゲームにも奪われてしまって、今邦ゲーに何が残っているのだろか、としんみりした気分にもなってしまうんですけど、まあ久々にハリウッド大作並みのゲームをプレイして楽しませて貰いました。
エンディングには多少不満はありましたが、概ね満足です。
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STEAMのデイリーセールは終了しましたが、サマーセール期間中の今ならまだ半額セールが続いているので、この機会を見逃す手はないと思います。まあコンシューマでも出てますけど、STEAMで買った方が絶対安いです。DLCも入ってるし。
ただし、結構なマシンスペックが要求されると思いますがね。


最後に、全エピソードをクリアした感想など。これ以降はネタバレなので未プレイの方はご注意下さい。





ラストは、アリスを助ける事ができたものの、どことなくしこりが残る終わり方ですね。その後日談となるDLCだった2つの追加エピソードもプレイしたんですが、謎のままに終わった部分や今後のアランについて何か大きな進展があるのかと期待したものの、結局身代わりに闇に囚われてしまったアランが正気を取り戻すまでの物語で、言わば自分との戦いを綴ったエピソード。なので知りたかった部分についての捕捉は殆ど無し。

分かったのは、ああこれあわよくばシーズン2を作るつもりなので、それまでおあずけにするつもりなんだなー、という事ですかね。
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まあこのゲームが海外ドラマを意識して作られていたんなら、当然そんな展開になりますよね。これでもかってくらい引っぱりますからねえ、海外ドラマは。

終わり方がちょっとアレだったので、個人的に一番クライマックスだったのは、その一歩前のシンシアが守り続けていたゼインの贈り物のシーンでしょうか。闇に捕らわれないように、しっかり電球の束で照らされたその光景は、なかなか神秘的で感動的なシーンです。
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そういえば、ツインピークスでも丸太おばさんは道化のように見えて実は物語上、重要な秘密を知っている人物として描かれてましたが、このゲームでもシンシアおばさんはかなり重要な役回りです。各場所に点在したアイテムを置いておいたのも彼女の仕業という事になってましたから。
ツインピークスも当初は殺人ミステリーかと思いきや、その村に伝わるオカルトめいた話だったんだよなあ、なんて事を思い出しました。ブラックロッジとか懐かしい。

個人的にもうひとつ見所は、ゼインの登場シーンですかね。潜水服で現れた彼の神々しさは、何とも言えません。


ゲーム後半ではあらゆる物が闇の力によって縦横無尽に飛び回るようになり、この辺は圧巻でした。シュールというか、なんというか、この辺はDLCの特別編ではさらに大掛かりになって、あり得ないようなトンデモ情景が次々飛び出し、その辺においては飽きさせない工夫がされてたと思います。
その反面、戦闘がやはりイマイチだったんですよね。とにかく武器の数が少なすぎてどうしても単調になってしまう。敵もひたすら猛進してきて直接攻撃を仕掛けてくるだけなので変わり映えしません。

その割に頻繁に挟まってくるので、避けようにもかなりたくさん戦闘をこなさなくちゃならない。
この辺は番外編として発売された「Alan Wake's American Nightmare」でだいぶ解消されていますが、せめてこれ位は本編の方でもやって欲しかったですね。
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全体の物語としては、「アラン自身が今後の展開を実現化させていく」というのはわかるんですが、何処までがアランの筋書きなのか分かりにくかったので、前任者のゼインとの関わり合い方がちょっと未だに私は理解しきれてないかも。ゼインの登場をアラン自身が原稿に書いて登場させてしまっているので、物語の前後関係が掴みづらい。
ゼインがやろうとして達成できなかったことを、今度はアランがやろうとした事までは分かったんですけどね。

ムービーを見返して物語を熟考しようとしたけど、半分はゲーム内で行われてるので、補完するにはもう一度プレイしなきゃならないし、ナイトメアモードでないと拾えない原稿もあるし。うーんでももう一度プレイするってのは中々大変ですな、「ここの場面もう二度とやり直したくないなあ」なんてポイント結構ありましたからねえ。
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しかし、この光と闇の対決は非常に興味深かったです。考えてみると、ここまでオカルティックな物語なのにも関わらず、殆ど宗教的な、いわゆる聖書などの引用が無かったのは珍しいと思いました。そう言う意味では極めて普遍的なファンタジーだと思います。


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posted by KS(Koumei Satou) at 00:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | PCゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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