2010年09月26日

全宇宙奴隷化計画を阻め

まあ多分誰も疑問に思ってない事かもしれないけれども、自分から言ってしまいます。・・・このブログのタイトル、変だと思いませんか? そもそも「CHENJESU」ってどんな意味なんだと。実はあるゲームから持ってきた名前を引用してるんですが、今回はそれにまつわる話をしようと思うのです。私が、ブログのタイトルにまで引用するほど気に入ってるそのゲームの事を。

それは「スターコントロール II」というゲームです。海外ではPC版等でリリースされたタイトルですが、日本ではコンシューマの3DOに移植されて発売された事があります。というか、日本で発売されたのはこの3DO版のみなんですけどね。
ks_starcontrol1.jpg

元々海外のマニアックな洋ゲーを積極的に移植していた3DOですが、これはそれがモロに顕著に出た移植だったと思います。他機種には結局移植されてないし、それ以降も全く再版されていない事がそれを証明しています。マイナーもマイナー。カルトゲーの極み。
しかしこれがもしプレステとかに移植されていたのなら、スペースオペラ・RPGとして、そこそこカルト的な人気を誇ったんじゃないか、と思えるほど、実は意外と良くできたゲームで、かなりの傑作なのです。カルトゲーとして終わらせるにはあまりに勿体ないゲームなので、今回紹介しようかと思います。

スターコントロール IIは、もともとスターコントロールというゲームの続編として登場しました。しかし前作はあまりパッとしない内容だったみたいです。しかし2では海外で高い評価を受け、めでたく日本でもリリースされる事になります。
スターコントロールシリーズは、いわばスタートレックに代表されるようなスペース・オペラを題材としたRPGです。沢山の異星人が登場し、彼らと交渉したり敵対したりして時には同盟を結び、時には戦い、宇宙を巡ります。スターコントロールIIはストーリー的にも前作を引き継いでいるらしく、ストーリーボードにその名があるものの、結局2には登場しない種族やメカがいたりしますが(滅ぼされたり、消息が不明になった)、前作を知らなくともプレイは可能です。まあ日本じゃプレイする手段が殆ど無いのでどうしようもないですけど。

グラフィック的にもかなりスタートレックを意識した内容って感じですが、ともかくこのゲームが一体どういうゲームなのか、というのを説明するのが極めて困難です。一応RPGというジャンルでくくってみたものの、日本人が連想するようなRPGとは全く異なるタイプの内容とシステムだからです。

ゲームは、ア・クアンという恐ろしく強力なエイリアンが銀河のありとあらゆる種族をかたっぱしから征服して奴隷化し始めた事から始まります。この事態を重く見たチェンジスという種族が自由星同盟を発足し、ア・クアンに対抗すべく同盟に加入し共に戦うことを他の種族達に訴え、地球人もほどなくしてこの同盟に参加します。かくして、奴隷となった種族(ヒエラルキー)率いるア・クアン軍と、自由星同盟の種族達との壮絶な宇宙戦争が幕を開けたのです。で、ここまでがどうやら前作で描かれた部分のようです。
ks_starcontrol2.jpg

2では、結局このア・クアンが自由星同盟を打ち負かし、地球人もシールドを張られて奴隷化されてしまい、同盟軍もチリヂリになった状態から始まります。この戦乱を逃れて、とある惑星の古代文明の高度な技術を細々と解析していた地球人のチームが、一機の宇宙船(スターシップ)を完成させ、地球に帰還します。これが同盟軍にとって最後の望みとなり、プレイヤーはこのスターシップの船長となってア・クアンの野望を打ち砕かなくてはなりません。


プレイヤーはいきなり太陽系にほっぽり出されます。このゲームではスターシップをコントロールして、この惑星間を自由に行き来する事が出来ます。という訳でまずは地球に向かってみると、シールドを張られた母性の姿が。同盟軍はア・クアンの処置で宇宙へ飛び立つことが出来なくなっているのです。頼みの綱は衛星軌道上の宇宙ステーション。ここでスターシップを改造したり、戦闘宇宙船を従えたりする事が出来ます。
ks_starcontrol3.jpg

このゲームではア・クアンを打倒するのが目的ですが、ア・クアンは目茶目茶強いので、このままでは全く勝ち目はありません。そのため、かつての同胞を捜したり、あらたな同盟種族を求めて宇宙を旅し、軍備を整える必要があります。
しかし、スターシップを運航するにも、軍備を整えるにもいわば資源、リソースが必要になってきます。なのでまずは先立つものがなければ、ということで資源を求めて宇宙を巡るのが先になります。

広大な宇宙マップには沢山の星々が並び、これらは全て太陽系を形成しており、ともかく何千という数の星が存在しています。これらの星には貴重な資源が眠っている物も多く、まずはこういった星々を巡って資源回収に勤しみます。星によっては環境が過酷な所もあるので、資源回収のための着陸船もパワーアップしていく必要があります。何にしても、この地道な資源集めは必要不可欠で、ゲーム終盤までコツコツとやっていく事になります。
ks_starcontrol4.jpg

その資源集めの最中、未知の異星人との遭遇も起こります。相手が中立ないし友好的なら会話で交渉し、同盟に加わってくれたり、貴重な情報やガジェットを提供してくれる事もあります。しかし相手が敵対的なヒエラルキーだった場合、交渉しても戦闘が避けられない事態にしばしばなり、そうなるといわゆる戦闘モードに突入です。
ks_starcontrol5.jpg

戦闘はアクションゲームになっていて、連れている戦闘宇宙船を選び、じかに操作して敵機を撃墜しなければなりません。種族ごとにこの戦闘機のタイプは大きく異なっており、対戦相手によって有利不利が大きく出ます。強力な戦闘機を持つ種族と同盟を結べばその宇宙船を建造できるようになり、戦闘時に心強い味方となってくれるので戦闘を有利に進めるためにも、より多くの種族と仲間となることが先決となるのです。なので序盤では弱っちいので、出来るだけ敵との戦闘は控えねばなりません。
ks_starcontrol6.jpg

アクションが苦手な人のために、戦闘をすべてコンピュータに任せる事も出来ます。こっちの方がずっとうまく操作してくれるんですけど、流石に戦闘機同士における有利不利は覆らないので、やはり様々なタイプの種族を仲間にしていかないといけません。

特に敵のテリトリー範囲に入ると、太陽系内に大量の敵宇宙船が飛んでいて、全員こっちに向かってくるので大変危険です。勿論、それを承知で回避しながら惑星に着陸せねばならない事もままあったりしますけど。
ks_starcontrol7.jpg


序盤で仲間になってくれる種族ではプカンクやオーズ、スパティなどがいます。特にオーズはあまり難しい条件無しで同盟に加わってくれる上に、宇宙船がかなり強力なので頼もしい味方です。
でもオーズは言語がメチャメチャ独特なので、(ゲーム設定上での)翻訳機を通しても何を言ってるのか殆ど分からないという変わった連中なので扱いにくいと言えば扱いにくいんですが、非常にユーモラスで可愛らしい種族です。
ks_starcontrol8.jpg

こうして、スタコン2では超個性的な異星人がたくさん登場するので、やってて飽きないんですよね。ちなみにオーズっで英語綴りでORZになるんですよね。つまり・・・・orz。


とある異星人の個人的な問題を解決してあげたり、その見返りに何かを得たり、あるいは非人道的な決断をしなければならなかったり、ともかく宇宙に股をかけてあらゆる事に首を突っこみ、ア・クアン打倒に向けて着々と準備を進めていきます。
この手のスペース・オペラには付きものの宇宙商人もしっかり登場し、彼らから資源を売買したり、情報を買ったりすることも出来ます。
ともかく通常のRPGとも、アドベンチャーゲームとも呼べない、様々な要素がごった煮になったゲームで、しかもそれが破綻してない形でしっかりゲームとして活かされているのです。
それに、一見すると勧善懲悪のように思えるストーリーも、実は意外と奥深かったりして、なんでア・クアンがそんな行為に走るに至ったかもゲーム中に明かされ、なるほどそんな過去が・・・と感心したのを覚えています。
ks_starcontrol10.jpg

おかげで私もすっかり夢中になってプレイしました。しかし、ともかくプレイ時間が尋常無く長く、クリアするまで一体どれくらいかかったのかもはや良く覚えていないという(笑)。
まあ攻略本も皆無で殆ど全部自力で解決しなければならなかった事もありますが、非常に楽しい時間を過ごさせて貰った記憶があります。実はさらに続編が作られていたらしいのですが、開発元が違っていた事もあって全く面白くなかったようで、勿論日本でも発売されてません。
しかし、よくよく考えてみても、このゲームが完全日本語化されてリリースされたこと自体、奇跡に思えて仕方ありません。そういう意味でも、3DOって私にとって特別なゲーム機だったんですよねー。ほんと、マニアックなゲームが多かったんで。

今となってはスペースオペラRPGは海外を中心に熱心に作られ続けていますが、そうしたゲームの元祖的な存在としてこのスターコントロール IIは重要な役割を演じたのではないかと信じています。後にも先にもこんなタイプのゲームをプレイした事はありません。
ks_starcontrol11.jpg


で、問題のブログのタイトルの件なんですが、つまりこのゲームに登場する異星人種族のひとつ、チェンジス(CHENJESU)から持ってきたって事なんですよ。
このチェンジス人は自由星同盟の成立者であり、本ゲームでも重要な役割を演じています。
彼らは非人間的な姿をしており、一見すると水晶の塊にしか見えません。非常に生来聡明な人種で、ア・クアンに奴隷化された後も、積極的にプレイヤーの助けになってくれるのです。特に終盤に新型の戦闘機をくれるんですけど、これがかなり強力で、ア・クアンと互角に戦える程の戦闘力を持っています。
ちなみにゲームでは進化してChmmr(チマー)という種族になりますが、誤訳か、音声ではクムルと表現されてます。
ks_starcontrol9.jpg

私はこの、何処までも誠実な彼らを凄い気に入っていて、自分の漫画の作風にも若干影響を与えているのではないかと思えるほどです。
彼らが所有する宇宙船は結局本編では登場しないものの、戦闘モードだけを楽しめるスーパーバトルモードで一応使うことが出来ます。ちなみにこのモードでは、他にも2には結局登場しなかった種族の宇宙船が幾つか含まれています。


こんな貴重なゲームは滅多にお目にかかれないので、是非みんなにプレイして欲しい・・・と思うものの、現状で3DOでしかプレイ出来ないというのが非常に痛い。せめてプレステやセガ機に移植されてればねえ。ただもし3DOを持っていて未だ現役ならば、今でもアマゾンとかで中古で購入可能なので(100円近い値段でたたき売られている)、是非プレイしてみて下さい。ながーい時間楽しめますよ。
ks_starcontrol12.jpg

実はこのオリジナルの3DO版はオープンソース化されたらしく、有志の方が無料で遊べるように提供してくれています。MAC版やLINUX版もあり、PCで遊ぶことが現在でも可能です。win7でも起動確認済み。
ただしオリジナルなので当然英語のまま。元々言語依存が高いゲームなので、英語が分からないと全く太刀打ち出来ないゲームですので、英語には自信がある、という方はこのPC版(The Ur-Quan Masters)はオススメです。日本の3DO版とは若干インターフェイスとかで異なる点もありますが、ゲーム内容は全く一緒です。
日本語版も提供される可能性もあったらしいのですが、やっぱり音声やフォントの著作権的な問題が立ちはだかって実現しなかった模様。なんてこった、もはや市場から消えた製品でもこういうのが邪魔してしまう結果になるとは。残念。特にフォント関連はいたく厳しいからねえ・・・。


海外では未だにMODやコミュニティが存在するこのスターコントロールシリーズ。ゲームの面白さも然る事ながら、スタートレック的な面白さを多分に含んでいることもその理由の一つでしょう。個性的な魅力溢れる異星人達やそのストーリーが、トレッキー並のファンを生んだんだと思います。私もすっかり魅了されましたからね。スタートレックシリーズも好きだし。でもスタートレックはとにかく長い上に本数多いんで全然追っかけられなかったのが本音ですかねー。かつて深夜に放送してた時もあったけど時間が不定期過ぎて追っかけるのメッチャクチャ大変だったのよ。あ、そういや最近やってた新生スタートレックの映画は結構面白かったですよ。





web拍手 by FC2
posted by KS(Koumei Satou) at 22:39 | Comment(2) | TrackBack(0) | TVゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
正式な続編が発表されたということで見にきました。
楽しみです。
Posted by akki-1027 at 2017年02月12日 17:08
>akki-1027さん

乙です。
その話を聞いて驚きました。調べましたが、Star Control Originsの事ですね。
今の技術でまんまスタコンをリブートしていて、これは面白そうですね。
ローカライズされるかどうか気になるところです。
Posted by 佐藤孔盟 at 2017年02月13日 02:37
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック