2017年11月12日

数字があればもっとセーブ出来るぞ

今回もUE4の話題、前回の続きです。
ライトをオンオフする制御の際に変数を使うという所までやりましたが、今回はその発展形というかもう少し複雑な仕組みを作ろうと思います。といっても処理的には極めて基本的なやつなんですが。


■ノルマを達成出来たらイベント発生

・・・という仕組みは結構汎用性が高く、非常に多用する可能性のあるゲーム的要素ですよね。複数のスイッチを押して初めて開くドアとか、点在するアイテムをすべて拾ったらクエスト完了とか。
で、こういうのどうやって作ったらいいんだろうと、自分の力ではどうにも解決できなかったんですが(爆)、エンジニアの人にやり方を教えてもらって、なんとそんなに簡単に出来るのか、と非常にタメになったのでそれを記しておきます。
ていうか意外とこういう基礎的な事を解説してくれてる所が無いんですよ。みんなこれくらいは自分で解析できるよね、って思ってるんでしょうか。そんなバカな。分かるわけがない(え

やり方は前回やったような2択式のBooleanの変数を使います。とりあえずこれを使って、複数の床パネルを踏んだらライト点灯、という仕組みを作ってみます。
とりあえず2つの床を踏んだらノルマ達成としたいので、Boolean変数を2つ適当な名前を付けて用意しときます。

後は、前回やったライトオンオフの制御の応用です。この辺の仕組みについては前回の記事を参照してもらうとして、とにかく前回使ったブランチノードを使うという事です。
ブランチに繋がっている変数がON設定になっているなら、その先に進む、というのがライトオンオフの仕組みですが、言うなれば、この変数が複数個あるだけの違いでしかないわけです。つまり、複数ある変数がすべてON設定になってるならブランチの先に進む、とするなら、このノルマ達成の仕組みが出来上がります。
とはいえ、前回ではブランチに直接変数を繋げてましたが、当然今回は複数の変数があるのでそういう繋げ方は出来ません。
ks_ue4hensuu2.jpg
そこで登場するのがAND Booleanというノードです。
これは複数のBoolean変数を繋げることが出来るノードで、ブランチと繋げると、その全ての変数がOnかOffになって初めて先に進む、という制御になるわけです。

今回は2つの変数を使うので、このノードにゲットで2つ繋げます。なお、更に変数を繋げたい場合はピンを追加でリンク口を増やせます。
これで基本的な仕組みは出来てしまいました。Tureの先には前回やったライトオンオフの仕組みに繋がってさえいれば、ノルマ達成の制御自体は完成です。
ks_ue4hensuu5.jpg

おっと、床パネル側も指定しておかないと。というかこれも結局は前回やったトリガの仕組みの延長でしかないので、それを複数個用意しておくだけなんですけどね。
今回は、そのパネルの上に置かれたトリガボックスに各変数をセットで繋げ、全部チェックマークを入れておく、という事です。
更に、これらセット変数の先はすべてブランチにつなげておきます。こうすると、どの床を踏んだ時点でも、とりあえずブランチを通ろうとしますが、ノルマが達成していないうちは無反応という事になります。
全ての床を踏んだ時点で各変数がオン状態になるので、ノルマ達成となりそのままブランチを通過しイベントが発生する、という事になります。
ks_ue4hensuu1.jpg

この仕組みを応用すれば、前回やったスイッチによるオンオフでも可能で、スイッチを複数用意して、それらをブランチで繋げれば、全部のスイッチを入れた状態にしておかないとオンにならない、という仕組みも出来ます。


■一定数のノルマに達したらイベント発生

これもまたよくある仕組みですねえ。例えば敵を5体倒したらノルマ達成とか、点在するアイテムを10個中最低でも7個拾えばイベント発生とか。
流石にこの仕組みはBooleanでは難しいので、どうすんの、と思ってたらこれもエンジニアの人が教えてくれました。今度は整数の変数を使えと。
整数(Integer)はそのものズバリ数字です。Booleanがたった2択しか無かったのに比べると、相当に選択肢が増えたセーブ機能って事になるわけですが。

UE4上では緑色の変数、まずは一個用意しておきます。作ったら変数の型がIntegerになってればOK。
とりあえず前回のオンオフ制御を流用し、スイッチを押したら(Eキーを押したら)、という流れを使って、5回スイッチを押したらライト点灯、という仕組みを作ってみます。

Eキーのイベントノードの先に、IncrementIntというノードを繋げます。++という表記になってますが、これ、通るたびに整数を乗算する、というノードらしいです。そこでこの左下に先ほどの整数変数をゲットで繋げます。これで、このノードを通るたび、変数の中の数字が加算されていく、という流れになるわけです。
ks_ue4hensuu3.jpg

更に、ブランチにはEqual(Integer)というノードを繋げます。まあぱっと見分かると思いますが、繋がった2つのノード先の数字がイコールになってれば、右のリンクのBooleanはON状態とみなされる、という事です。
というわけでこのノードにも変数に繋げ、もう片側に5と入力し、Booleanのリンクはブランチに繋げます。これで、変数にセーブされた数字が5の数字と一緒になった時点でブランチを通過できる、という仕組みが出来上がりました。
5回Eキーを押すことで、ライトが点灯する、という仕組みの完成です。
ks_ue4hensuu4.jpg

ただ、このカウンター方式は、場合によっちゃ一回乗算させたつもりが超連続で乗算されてしまい、回数が狂う危険性があります。ノードをループで通ってしまうとなりがちなので、間にDoonceのノードを挟んで一回通るのみとするとか、色々対策が必要になる場合もあるので、注意が必要です。これはまだ色々検討すべき点があるようですな。まあ今回のようなシンプルな仕組みなら問題ないのですが。


■達成したノルマによって発生するイベントを変える

この整数を利用すると、整数の数字によって移動先を振り分ける、という仕組みも可能です。
整数変数はデフォで中身が0になってますが、セットで繋げて、その欄に数字を入れておくと、ノードに到達した時点でその数字に中身が上書きされます。乗算ではなく上書きであることに注意ですが、これにより、入力欄に0と入れておくと、中身がどんな数字であろうと0になるので、リセットなどにも使えます。
ks_ue4hensuu6.jpg

この仕様を利用し、「整数でスイッチ」というノードを使って、数字毎に行き先を変える、みたいな流れが作れます。
具体的な例を言うと、床パネルAを踏んだ状態でスイッチを押すとライトが赤に点灯、パネルBを踏んだら白に、パネルCを押したら青に点灯、みたいな流れとか、Booleanでは中々難しい制御も整数変数なら簡単に出来るわけです。

それぞれの達成ノルマに数字を割り当て、イベント発生時に変数にセーブされた数字と照らし合わせて、行き先を変える、という流れで、これも色々と流用が利きそうな便利なシステムですね。
ちなみに整数でスイッチのノードはswitchで検索すると出てきますよ。
ks_ue4hensuu7.jpg


■ランダムにイベントを発生させる

これも非常に利用度が高いシステムですよね。でも、中々やり方が見出せませんでした。最初はRandom Streamという変数を使う、というやり方を仕入れたのですが、これだとこっちが思うようなランダム制御じゃなくて、確かに最初はランダムで選択してくれるけど、一度選択したら以降はずっと同じ選択を繰り返してしまうという、中途半端なものだったので、他にないのか?と探して見つけたのがこれでした。
結果、変数も使わず、ノードを要しするだけで済みました。Random Streamとは何だったのか・・・。

マルチゲートというノードで、gateで検索すれば出てきます。これも、整数でスイッチノードと同じ感覚のもので、複数の選択肢を用意するのは同じ。
ks_ue4hensuu9.jpg

本来は通るたびに上から順番に選択していく、というもののようですが、randomのチェックを入れとくと、文字通りランダム選択になります。
ただ、このままだと全部の選択肢を通ると機能が停止してしまうので、Loopのチェックを入れておけば延々とにランダム選択が可能になります。逆に言うと、Loopを外しておくと、一度選択したところは二度と通らないランダム選択、という流れが可能という事ですね。


今回はここまで。これらを出来るようになったことで、結構色々なゲーム的制御が出来るようになりました。でも、大半は自力で見いだせなかったものなので、やっぱり素人がブループリントを独学で学ぶのはかなりハードルが高いなあ、とゲンナリです(爆




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posted by KS(Koumei Satou) at 22:16 | Comment(0) | UE4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月05日

1ビットセーブで充分なのだよ

今回も引き続きUE4の話題を書こうかと思います。
前回はコードプラグインである「Mesh Tool」のレビューを書きましたが、今回は久々にブループリントの話になります。

まあ仕事柄UE4に関わる機会が多くなったこともあり、色々学ばさせてもらってますが、相変わらずブルプリは奥が深すぎて厄介な代物ですねえ。

今回は、私がやり方を覚えた中でも、基本中の基本な事柄ながら、結構気付くまでに苦労した物を紹介しようと思います。
UE4をいじったことの無い人にとってはなんのこっちゃ記事になってしまうと思われますが、まあご容赦ください。


■ボタンを押すことでライトをオンオフさせる

ライトのオンオフについてはネット上にやり方が幾つも上がっていたので、これ自体は簡単なのですが、問題は、スイッチの前でキーを押すことによりオンオフさせるという仕組みを作る事でした。
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とりあえずライトをオンオフ化させるには、何は無くともライトをステイショナルかムーバブルにしておく必要があります(デフォはステイショナル)。
そして初期値でオフの状態にさせておきたいので、詳細の中にあるRenderingのVisibilityという項目のチェックを外しておきます。これでアクターはいわゆる非表示の状態になります。
ライトをオンオフさせるには、その要領で行います。そこで「Toggle Visibility」というノードを使います。
これは対象物が既に表示されているなら非表示にし、逆に非表示になってるなら表示させることが出来ます。
とりあえずEキーを押したらオンオフ出来るように組みました。(ちなみにキーボードイベントのノードは「キーボード」で検索すると出てきました)
ちなみにToggle Visibilityとターゲットアクターの間に何やら挟まってますが、繋げると勝手に出てくるものなんであまり気にせずに(え
ks_ue4bpbutton2.jpg

これで一応基本の挙動は出来ましたが、しかしこのままでは、フィールドのどの位置にいてもEキーを押せばライトをオンオフ出来てしまいます。
・・・流石にこれはない。やっぱりボタンの側まで行って、そこで押して始めて反応するように出来ないと。
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イベントTickで監視して、トリガの中にいるときだけ反応させる?・・・いや、というかそれどうやってやるの?とか途方に暮れてましたけど、AnswerHubで答えを見つけ、やっと打開策を見いだせました。ありがたや。

やりかたは、要は変数を使って管理すること。 ・・・うーん変数かあ。また嫌な奴がでてきたなあ。
どーもいまいちまだ私の中で変数というものがどういうものなのか理解できなくてモヤモヤしている状態です。
どこの説明を読んでも、「情報を入れておける箱で、情報の出し入れが可能」という書き方をされていて、「・・・で、だから何?」状態な訳ですが(爆

ただ、これちょっと言い方を変えて「データのセーブ機能」と考えると、ああなるほどそういう事か、とちょっと納得できたような気がします。
「いやちょっと解釈としては間違ってるんだけど・・・」と思われてしまうかもだけど、とりあえず謎の物としてモヤモヤしてるよかはマシという事で。
つまり、一旦ここにデータをセーブしておいて、それを別の所でロードして読み込んで、データを共有させる、みたいなイメージでしょうか。
ゲームとかでセーブ機能は大変便利、だからセーブ機能を持った変数は便利なのだ、という解釈(え
ちなみに、ゲームでも直で全部のデータをセーブ出来るのもあれば、パスワードでセーブするものもあるように、変数にも色んな種類のセーブ機能が用意されています。
今回使うBooleanという赤い変数は、あるかないか、1か0か、オンかオフか、といった、たった2択の情報のみしかセーブできません。
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しかし逆に、こうしたライトのオンオフみたいなシンプルなイベントにはこういう変数を使った方が分かりやすいしスマートというわけで。
(ちなみにBooleanの変数はデフォルト値が0、すなわちオンオフでいう所のオフ状態になってます)

さて、ボタンの前に来たかどうかを判定するために、ボタンの前にトリガーボックスを配置します。そして、そこからイベントを追加して、OnActorBeginOverlapとOnActorEndOverlapのノードを出します。それぞれ「トリガに触れたら」「トリガから離れたら」イベント発生、という仕組みです。
ks_ue4bpbutton5.jpg

そしてそこに作成しておいた任意のBoolean変数をセットで配置し、BeginOverlapの方に繋げた変数の方だけチェックを入れときます。
これで、いわゆるON状態をセーブさせることになります。逆にendOverlapの方はチェックが入ってないので、OFF状態がセーブされるわけです。
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さて、これでお膳立てができたので、メインルートのノードを修正します。ON状態の時だけイベントが発生、という仕組みを入れなければならないので。
そこで、ルートの間にブランチノードを挟みます。これは良く使うノードで、条件が満たされて初めてTrueのリンクを通るため、イベント作成やアクションを起こすときは便利です。平たく言うと、Conditionのリンクに繋がった先が「On状態」ならTrueに、そうでなければFalseを通ります。
そこで、ここに先ほどの変数をゲットで繋げます。セットがセーブなら、ゲットはデータロードという事ですね。

というわけで、変数からデータをロードし、読み込んだ情報によってブランチは通す先を変える、という事です。
当然ながら、ロードした情報がONならTrueを通ります。Falseには何も繋げないので無反応という事になりますね。
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BeginOverlapの状態だと当然変数はONになってるので、Eキーを押せばそのままイベントに繋がります。しかし、トリガから離れるとOFF状態に書き換えられてしまうので、この状態でEキーを押しても、ブランチはFalseを通りイベントは発生しません。これで「ボタンの側にいるときだけ反応」を再現出来ました。

ちなみに、OnActorBeginOverlapなどのトリガーイベントは、とにかくアクターなら何でも反応してしまうので、基本的にはプレイヤーだけに反応させるようにしなければなりません。色々方法はあるようなのですが、一番簡単なのはキャストノードを使う事です。
これまたこのキャストというのがクセ者で、なんだか良くわからない代物なんですが、とにかくここでは一種のフィルタリングとして機能するので、まあそういうものだと解釈しときましょう(え
cast toで検索すると大量に出てきますが、これでフィルタリングしたい対象物の名前を続けて入れれば望みのキャストノードが出ます。ちなみにプレイヤーを示す物はゲームモード毎に違うので注意がが必要です。
(ワールドセッティングのDefault Pawn Classに記載されているやつを使うらしい)
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これでプレイヤーのみに反応するように出来ました。(このキャストで指定されたアクタ以外の物が触れてもこのキャストの先を通してくれなくなる)

一応これで作りたいものは出来たけど、ライトをオフにしても電灯のメッシュのライトが点灯したままの表現になってるのはやっぱりおかしいので、ライトをオフにしたら、電灯もオフの感じにしたい。
考えられるやり方としては、メッシュを電灯オフの状態になってる物に置き換えるか、あるいはライトの部分のマテリアルだけ変更するか。
ks_ue4bpbutton9.jpg

使っている電灯メッシュが本体とライトで別個のマテリアルを使っていたので、後者のやり方が使えそうなので、それでやってみました。
そのものズバリ、Set Materialノードを使います。
これは、設定したMaterialにチェンジ出来るノードで、メッシュが複数のマテリアルを使っているなら、Element Indexでエレメント番号を指定します。
これでOFFの場合ライト部分のマテリアルを暗いマテリアルに変更させます。逆に電灯をONにした場合は元のマテリアルに戻すため、もう一セット用意。
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ん、ちょっとまて、ライトのオンオフをトグルのノードでやりくりしてるので、こちらもトグル化できれば簡単だったけど、残念ながらそうではないので、どう繋げればいいんだこれ?
そこで使用したのはFlipFlop。これは、通るたびにAとBのルートを交互に変えて通すというもので、これでトグルの代わりに使うことに。
ks_ue4bpbutton11.jpg

というかブランチのFalseの先にOFF状態を繋げた方がスマートじゃね?と思ったけどまあいいや。

これにて完成。
正直なところ、本当はボタンの前に立って更に視点がボタンの所に向いていて初めて押せる、という仕様にしたいのだけど、流石に現状ではそのやり方を見いだせてないので、今後の課題ですな。
ks_ue4bpbutton12.jpg

ちなみにToggle Visibilityはライト以外でもメッシュなら何でもオンオフできますが、物自体を完全に消してる訳ではないので、コリジョンは生きており、消しても通り抜けすることは出来ないんですけどね。
これを実現するための最適な方法は知りませんが、私の知る限りでは、これと同時に「Set Actor Enable Collision」を使ってコリジョンをオンオフさせるのが妥当かなあ、と。


・・・あれ、たったひとつのイベントを解説してたらもうこんな長文に・・・。続きはまた今度にしよう。
次回は、複数のノルマを達成したらイベント発生とか、一定数のノルマに達したらイベント発生とか、その辺を探求していく予定です。



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posted by KS(Koumei Satou) at 22:52 | Comment(0) | UE4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月22日

完全自己完結が究極の理想

久々にUE4に関するネタを書こうと思います。
UE4とは何ぞやという所から説明しだすと長くなるので割愛させていただきますが、まあ今回はそれなりにUE4をいじった経験がある人向けの記事になると思うので、別にいいよねって事で。
とりあえず分からない方はまず過去記事とかを参照していただくとよいです。

UE4、あるいはUnityなどのゲームエンジン開発ツールは、サードパーティによるアセット販売も特徴のひとつです。
アセットとは、他のツールにおけるプラグインとかに相当するもので、新たな機能を加えるもの、一から作ると面倒なブループリント機能が既に出来あがった状態のもの、マップ上に配置する各モデルやキャラクター、アニメーションなど様々あり、そういった本来自分で用意しなければならないものを、アセットを購入することでフルスクラッチする手間を省く事が可能になっています。
特にマップ上に配置する背景やオブジェクト作成、アニメーション作成は凄く手間なので、アセットを購入すればそれを配置、あるいは多少修正するだけで済んでしまうので大変お手軽です。
プロの現場が製品版でこれを使うことは中々の手抜きですが、プロトタイプ作成や、個人での開発では大いに助かるので有難いですね。まあ金に物を言わせれば、の話ですが(爆

で、そんなUE4のアセットの中でも私が凄く気になってたものがあって、「Mesh Tool」というコードプラグインです。
ks_meshtool1.jpg

UE4では、中に取り込んだプロップモデル(メッシュ)は基本いじることが出来ず、せいぜい拡大縮小するかマテルアルを変えるかくらいしかできません。UE4やUnityは別にCGモデリングソフトではないので、メッシュをいじりたければ最初からモデリングソフトで作成するか、既存のメッシュなら一旦エクスポートして他のソフトでいじって再びインポートする必要があります。

別のアセットでSUPER GRIDというのがあり、これはBOXのメッシュを簡単に変形させることで基本的なマップの大枠を作成する事が可能になっていて、メッシュをいじれない不満をある程度解消する事は出来ましたが、まだまだ出来ることは少ないです。

で、Mesh Toolです。要はそのものズバリ、メッシュをUE4上で直接いじっちゃおう、というプラグインです。
これ、発売になる前から気になってて、ようやく最近リリースされたのですが、50ドル近くするお値段にちょっと躊躇。でも人柱になる覚悟で買っちゃいました。
ということで、今回はこのメッシュツールを使ってみた感想とか書いてみます。
ちなみにこの記事を書いている時点でのツールのバージョンは1.0.9です。UE4のバージョンは4.17。


メッシュツールのプラグインを有効にすると、画面左側にあるモードの中にMeshToolのアイコンが入ります。マップ上にある任意のメッシュを選択している状態でここをクリックすると、すぐに編集モードに入ります。お手軽です。
注意しなければならないのは、これはマップ上に配置されたメッシュをいじるのではなく、コンテンツ上にあるメッシュ自体を直接いじってしまうという点です。そのため、このままいじってしまうと、オリジナルのメッシュデータを変形させてしまう事になるので、まずは右上にあるプラスボタン(一番左)をクリックして、メッシュをコピーします。これ、つい忘れがちになるので要注意ですね。
ちなみにあくまでスタテックメッシュをいじるだけなのでスケルタルメッシュには対応してないので注意。これは作者本人に対し結構多く質問が飛び交っていました。将来的には対応しようとは考えてるとかないとか。

あとは、上のアイコンで編集するモードを選びます。だいたいアイコンの形状で分かると思いますけど、QuadモードでFace(面)を選択できます。
ks_meshtool2.jpg

後は通常のUE4の編集に準じているため、やり方はほぼ同じです。そのまま移動させれば、面が移動して隣接する面も追随します。ALTでコピー、Shiftで一旦エッジで切って移動させることが出来ます。これはモデリングソフトでの押し出し機能に相当するもので大変便利。

なおInsetという機能があり、選択した面の内側に沿って、あらたに面を作成します。幅は横の入力欄で変更可能。あとはそれを拡大縮小して大きさを変更することももちろんできます。
Extrudeは、選択面を基点にして入っている数値分の大きさで複製される機能。要は押し出しと同じ。連続で押し出し面を生成したい場合は便利な機能です。
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Flattenは、複数選択した面の位置を揃える機能。一番最初に選択した面に対して他が揃います。最後選択に切り替えることも可能。

当然モードを変えれば、頂点、エッジでの編集も可能です。Shift+Altで範囲選択して移動修正も簡単に出来ます。
なお、デフォだとエッジの表示がグレーで見えにくいため、下の方にあるDisplay OptionでEdgeの項目のカラーをもっと分かりやすい色に変えておくとよいと思います。

Edgeモードでは、Turnでエッジの向きを逆転、Bridgeで2つ選択したエッジ間に面を作成することが可能。
Splitでもエッジを作成するけど、これはちょっと法則が良く分かりませんでした。

Vertex(頂点モード)では、Create Faceで複数選択した頂点の中に面を生成することが可能。穴が開いてしまった個所などをこれで埋めることが出来ます。これはいい。
ただ、物によってはこちらの意図しない形で埋まる場合もあるので注意。基本的には3点の三角形埋めでやると間違いがないです。
頂点モードは長さの伸縮やちょっとした形状変更には大変便利ですね。ただ、形が崩れる恐れがあるので、やるときは慎重に。ちょっとクリック選択しづらいのは玉にキズ。範囲選択が無難。
ks_meshtool4.jpg

Objectの欄にあるFlipALLというボタンを押すと、面を全反転させることが出来ます。使いどころが難しい機能ですが、色々いじくった結果、中に必要ない面(ゴミ)が出来た際に、それを消すときに一旦これにしとくと作業がしやすいです。終わったらもう一度反転させればOK。


ちなみに、既存のアセットのメッシュをいじくる時、Objectの欄にあるAuto UVの欄にチェックが入っていると、UVがずれまくる恐れがあります。これはメッシュを変形しても、UVの位置を保とうとする機能で、土やコンクリといったどこに貼っても構わないようなマテリアルなら、UVが変形に合わせて伸縮しないというメリットがありますが、形状に合わせて作ってある決め打ちのマテリアルだと、まあまずズレます。この場合はこのチェックを切って、変形に合わせてUVが伸縮するようにしておけば問題ないです。
ただまあ、流石に面をInsetするとどうしても崩れてしまいがちですけど・・・。

あと、変形させた後はコリジョンも編集しなければなりません。既に単純コリジョンがある場合、メッシュをいじってるだけでコリジョンは元の大きさのままなので。コリジョンは普通にメッシュエディタ上で編集できるから問題ないですけど、面倒ならObject欄にあるSet Use Complex As Simpleボタンを押すと、複雑コリジョンに再設定してくれます。まあでも単純コリジョンあるならそっち使った方が良いですけどね。


ざっと現状分かっているものだけ簡単に解説しましたけど、これだけでも相当いじれます。
ちなみに、ある程度いじった後でそのままビルドしてしまうと、大概レンダリング結果がおかしなことになりがちです。
ks_meshtool5.jpg

あまり形状を変化させず、ちょっと長さを変えただけとか、面を一部割っただけとか程度なら影響はそういう事は起きにくいですが、大幅に形状を変更させた場合は、真っ黒に表示されるなど、色々おかしなことになります。
どうもObjectの欄にあるAuto Generate Lightmap UVという項目にチェックを入れとかないとこれが起きる感じ。
本当にそれが関係してるかどうかは正直まだ謎ですが、修正する前にここのチェックは入れといた方が無難かも。

また、ビルドする前に同じくObjectの欄にあるRecompute Normalと、Build Mesh Distance Fieldsのボタンは押しておいた方が良さげです。(念のためBuild And Sync Lightmap UVのボタンも押しておくと良いかも)
こうしておくと、ビルド後、または再び編集してビルドしなおしてもレンダ結果はマトモになりました。
逆にこれを怠って一度でもビルドしてしまうと、後でいくらこれらのボタンを押しても、そのメッシュは正しくレンダされなくなってしまいました。
他にやるべき設定があるとか、個体差がある案件かもしれないのですが一応私はこれで解決。

ただ、あまりにもいびつに形状を変形させると、これらの処置をしてもレンダ結果が腐りがちだったので、一部のメッシュを大きく突起させるとか、そういう無茶な改造はやらない方が良さげ。単純に分けろよって事ですかね。


また、Face(面)編集モードで、Slab Transformという箇所をクリックするとSlabモードに入り、形状の変形作業がよりシンプルになって非常にやりやすいです。しかも、この時にマウスの右クリックを押しながら左クリックをすると、グリッドが表示され、その場でBOXを生み出すことが出来、簡単にポリゴンを追加させることが出来ます。グリッドの大きさはObjectの欄にあるGrid Optionで変更可能。
これはかなり強力で、Super Gridのような使い方が出来るため、慣れれば簡単に基礎構造を作れそうですね。
ks_meshtool6.jpg

ただ、これは私の環境だけなのかどうかわかりませんが、このモードで変形、あるいはポリゴンを追加すると、ビルドでUVがオーバーラップしてます、という警告が出て、やっぱりレンダ結果がおかしなことになります。
これは前述した解決策を施してもダメで、この機能を使うと確実にUVが壊れるので、現状はあまり使い物にならない印象です。
ただ、何故か大丈夫な時もあったりしてなんだか挙動が不安定な感もあり、バグなのかどうなのかが不明ですけど、まだまだUV周りが怪しいのは確かって感じはするので、アップデートでの修正に期待したいところです。まあ、ここでゴチャゴチャ編集したら、やっぱUV崩れがちなので仕方ない感もありますが。

そのため、現状では、Super Gridみたいな使い方は残念ながら出来ませんでしたが、ちょっとメッシュの形状を変形させたい、要らない部分を消したい、といった要望には十分応えられるので、それはかなり大きいです。
例えば、このベンチもうちょっと幅が長かったら・・・とか、横に出てるコードが邪魔なんだよなあ、とか、そういうアセットでのメッシュのちょっとした変形には大いに役立ちそうです。
以前までなら、そんなちょっとしたことでも一旦エクスポートして別ソフトで編集するしかなかったので、その手間が省けるだけでも凄く大きいです。
選択(Select)方法にもLinkとかCoplanerとか幾つかあるので、要らない部分を一括選択して削除、なんてなことが簡単に出来るので、その点も優秀です。


あと、個人的にこれはデカイ、と思った機能は、テクスチャ編集。選択した面のテクスチャを、移動、拡大、回転など色々微調整が可能なのが凄い。変形してズレてしまった修正はもちろん、既存以外のマテリアルを適応した際に、どうしても一部合わない箇所があるからごまかしたい、向きが逆になってしまってる、みたいなときに滅茶苦茶便利です。
ks_meshtool7.jpg

Texture Mapの欄で色々いじれますが、テクスチャのPanの欄でなぜかVの移動値がデフォで0になってていくら移動させても動かないので注意。ここに数値を入れればもちろん移動可能。
素晴らしい機能ですが、惜しむらくはFitの機能が、いくら複数選択しても個々の面でFitするだけで、その選択面全体でFitしないのが残念。これがあると相当に便利だったんですけどね。

更に凄いのが、選択した面に対して、別のマテリアルを適応させてしまうことが出来る点。メッシュの一部分だけ材質を変えたいとか、そんな時に効果絶大。やり方は、適応したいマテリアルをコンテンツフォルダ上で選択しておいて、変えたいメッシュの面を選択後、Faceの欄にあるAssign Materialのボタンを押すだけ。これで選択しておいたマテリアルが面に上書きされます。
ks_meshtool8.jpg

ただひとつ注意点があって、すでにメッシュの方が複数のマテリアルを使用していた場合、この機能を使うと、全然別の面が切り替わってしまって一瞬アレ?ってなります。
これ、使用マテリアルが増えたことでエレメントの順番がずれてしまうために起きる現象です。直すのは簡単で、上書き自体はうまくいってて適応されたエレメントの順番が違うだけなので、メッシュ側の設定で、正しい順番でマテリアルを入れ替えるだけです。
これちょっとバグっぽい感もあるので修正希望です。まあ現状でも全く問題なく使えてますが。


UV周りでまだちょっと不安な点が多く、正しい挙動をしてるのかどうか微妙、アイコンがみんな英文ばかりでちょっと直感的じゃないなど、まだまだ不満はありますが、かなり強力なツールであることは間違いないです。モデルは全部フルスクラッチするよ、みたいな人には関係ない話でしょうが、私みたいにレベルデザインメインの人間にはいちいち他ソフトを起動させる手間が減って大変ありがたいです。
流石に現状ではこれがモデリングソフトの代わりにはなりえず、微調整や編集程度の使い方に留まりますが、大体その使い方がメインになるでしょうからそういう意味では現状でも相当使いものになりそうです。
ただ、前述したUVの問題がクリアできれば、モデリングも相当現実味を帯びては来ますが。

まだいじったばかりで分からないことも多く、使いこなせばもっと複雑なことも出きるでしょうけど、それは今後の話として、少なくともこれでかなりUE4がいじりやすくなるかなあと期待できます。
作者本人が散々参考動画を上げているので、これでどれだけ凄いか確認しましょう。使い方の参考にもなると思います。相当早回しですけどね。(一応チュートリアル動画も上がってます)
Mesh Toolはマーケットプレイスで49.99ドルで販売中です。
ks_meshtool9.jpg

まああとの大きな問題は、ブループリントとアニメーションだね。
うぐっ・・・頭痛い。




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posted by KS(Koumei Satou) at 21:42 | Comment(0) | UE4 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月15日

じゃあ、そろそろ上に積んじゃおっか

今回はBlock'Hoodというゲームを紹介しようと思います。
結構前に購入したものですが、たまに開いてはちょこちょことゆっくりプレイしていますね。
元々見た目のシンプルな世界観に魅かれて買ったものですが、中々良くできたゲームだと思います。
ks_blockhood1.jpg

このゲーム、要約するといわゆる街を作っていくゲーム、という事になるのでシムシティを連想すると分りやすいとは思うのですが、結構そのゲーム性とは大きく異なる性質を持ったゲームですので、かなり異色の街づくりゲームだと言えます。
最近ではBanishedというマネジメント性の高いシム系ゲームも出ていてこちらも人気がありますが、それに似た雰囲気も持っていると言えます。とはいえ、Banishedに比べると割とあっさりしており、色んなシム系ゲームの要素を持ってきてカジュアル化した、みたいな感じとも言えるでしょうか。

まずこのゲームの場合、発展の仕方が独特で、普通なら平たい大地に街を建て、その広さを徐々に拡大していくものですが、Block'Hoodではそもそも土地は広がることは無く、固定で決まっています。
そうなると、街を広げたい場合どうしたらよいのか、って話になるのですが、なんとビルを築いていくかのように上へ上へと積み上げていくのです。
そのため、街は巨大なタワーの形を成して発展していく事になります。これが本ゲームの最大の特徴です。


昔、ヒルベルザイマーという建築家がいて、彼はこのゲームのように都市を縦に構築する、という計画を打ち出した事で有名ですが、その「高層都市計画」では、商業施設やビジネス街の上の階層に住宅街が作られていて、人々は長距離を移動することなく、仕事や買い物が出来る、というコンセプトになっていました。
確かに、電車にも乗る必要なしで、下の階に会社があったら便利ですもんねえ。ある意味日本みたいな狭い土地の国には理想的な都市計画だったかもしれません。
ks_blockhood2.jpg

とはいえ、実際にこれを具現化しようとしても問題が色々ありそうで、実際ヒルベルザイマー本人も後に通常の横に広がっていく都市計画に移行してしまうのですが、確かに上に伸びていく都市というのは中々難しいと思いますからね。
で、このBlock'Hoodでは、その難しい都市づくりをあえてやってしまおうというわけです。


ゲームは公式に日本語対応されたので、その辺は全く心配はありません。チュートリアルもあるので、まずはそこでザックリと操作方法や大まかなルールを把握できます。

とはいえ、この段階ではまだこのゲームの触りの部分を理解できたに過ぎません。実はストーリーモードが本格的なチュートリアルの体を成しているため、このままストーリーモードをプレイするのがオススメです。
ストーリーでは章に分けられ、それぞれが明確なチュートリアルになっており、かなり親切丁寧に教えてくれる作りになっているので、やりながら覚えられるのはとても分かりやすくて良いと思いました。
ks_blockhood3.jpg

また当然ストーリーモードなのですから、ちゃんと物語が語られます。これが割と切なくていい感じです。それにしてもイノシシ君は何歳まで生きてるのか(爆
ただ、これ途中セーブ出来ないのが難点。最後の章は2つに分けても良かったのではと思うくらい長いので、ここは覚悟を決めてのプレイが必要です。

で、実際にどうやって街を作っていくかというと、シムシティのように、まずはインフラ構築→住宅を建てたら市民がやってくる→働く場所や買い物をする工業・商業施設が必要→お金を増やし規模を拡大していく、という流れと基本的には一緒です。
で、Block'Hoodの場合、これら必要な要素が明確に視覚化されているのが特徴です。
例えばインフラに必要な電気、水、空気といった資源はもちろんのこと、住民が住んだ場合、彼らが欲するもの、例えばファーストフードや野菜、レジャーやエンタメといった細かい項目に対しても、数値化されて表示されます。
ファーストフードを作りたいならファーストフード店を作ればいい話ですが、ファーストフード店を作るためには加工工場が必要で、それには労働者の他、コーンや肉といった食材も必要です。
そのため、そういったお店が成り立つよう、資源を生み出す農場や工場も建てねばなりません。

というわけでこのゲームの場合、建てる建築物にはインプットとアウトプットという概念があり、インプットがその施設が回るために必要とするもので、アウトプットはその施設から生み出される資源、という事になります。
そしてそれら資源が全て数値化されるので、ちゃんと数が足りているのかどうかをチェックし易くなっています。
ks_blockhood5.jpg

この辺の細かさはシムシティというよりBanishedとか、他のサバイバル系のゲームを彷彿とさせるものがあります。
それにしてもこの資源の種類が大量にあり、かなり細かく分けられているのが面白いですね。商業施設だけを取ってみてもパン屋さんにラーメン店、インターネットカフェから図書館に至るまで、色々用意されています。
そしてそれらはただガワが違うだけという事ではなく、それぞれに必要とするもの、生み出すものが違います。そのため、市民の要求などに合わせて、これらがうまく回るように建てていく必要があるわけです。

で、前述したように縦に伸びていく都市なので、上に繋げるためには、スロープか、あるいはエレベータが必要です。これが無いと当然上に建物を建てられません。
Block'Hoodの場合、隣接道路が必要という概念がないので、直でどんどん繋げられますが、施設によって繋げられる、アクセスできる方向が違うので注意が必要です。
エレベーターから離れると強度の問題で繋がらなくなるので、補強する施設を挟んだり、新たにエレベータを作ったりする必要があります。
建物の強度や、そもそもその施設にアクセス出来るようになってるかは表示モードを切り替える事で簡単にチェック可能です。

で、アクセス出来ない施設は維持が保てないため、簡単に崩壊します。いわゆる廃墟化です。
これは必要なインプットが足りない場合でも起き、それを放置してると、割と簡単にその施設が崩壊してしまいます。
特にインフラ系の資源がゼロになると、一斉に建物が崩壊する恐れがあり、大変危険です。
そのため、リストをチェックして、現在生産されているものの中でマイナス傾向にあるものが無いか常に監視が必要です。電気や水はもちろん、地下水や労働力とかも結構簡単に無くなるので。
ks_blockhood6.jpg

このゲームの場合、生み出された資源がプラス傾向なら緑、マイナスなら赤と表示されるのですが、あまりたくさんあってほしくない汚染や病気、廃棄物といったものに関してもすべてそう表示されるので、順調に生み出されてるな、と思っても実はそれが公害資源だとあまり嬉しくない訳です。特に物によってはそれをインプットして消費してくれる施設が無い物もあり、減らすことが出来ないなんてことも。
ただ、市民の要求に応えるためには様々な施設が必要になり、そうするとどうしても公害資源が多く生み出されがちで、中々悩ましいジレンマです。この辺は実際の街づくりと同じでしょうね。

ストーリーモードでも語られますが、実際の所、そういった都市計画よりも自然を尊重した街づくりも可能で、木々を沢山作って森を作ることも出来るのがこのゲームの面白いところです。
そうすると人間ではなく野生の動物が住み着いたりする辺りは細かくて良くできています。基本的にはこの両者の要素をうまく兼ねあいつつ都市を発展させていくのが理想でしょう。
沢山の施設が用意されていますが、それらを全部使う必要もなくて、最低限の物でも回すことが可能ではあるため、その辺は自由度が高いですね。でも規模が大きくなると、流石にそうも言ってられないでしょうけど。
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サンドボックスモードでいちから都市を作ることができますが、それでやってみると、とりあえずバランス良く作っていくのが難しいですね。電気や地下水がすぐに不足するので苦慮します。油田を建てれば電気を大量に得られますが、地面にしか建てられないし、汚染物質も出すし、ここはエコに風力発電メインで行くことに。
でも場所を取るのでこれまた大変。お金と場所が足りなくなるので今度は商業施設を建てなくちゃ、ああコーンもコーヒー豆も足りない、の繰り返しです(爆
他のゲームと同様、住宅街と工業施設は相性が悪いので、あまり近くに置けません。そういった制約もあるので、都市を綺麗にデザインするのは中々難しいですが、上に伸びていくその様は中々異様な雰囲気ですね。

ちなみに商業施設のカプセルホテルがまんま中銀カプセルタワーなのが笑いました。解ってるなー。でもまあ、あれホテルではなく賃貸マンションなんだけども。
そうなったらやっぱり積み上げたくなるじゃないですかー。ということで無意味に大量にホテルを縦に積み上げてみるの図。
ks_blockhood8.jpg

勿論そのためにはお湯とか観光客の要素が必要なので、それらをアウトプットする施設もたくさん必要ですがね。


ルール的にそんなに厳しいものでは無いので難易度的にはカジュアルライクなゲームですが、ふとしたミスで一気に崩壊しかねない危うさや儚さも兼ね備えているので、中々侮れないゲームです。結局はシムシティなどで得られる楽しさと近い内容のゲームではあるため、都市系のシミュレーション好きにはお勧めできます。
現在Block'HoodはSTEAMにて購入可能です。



そういえばBanishedも購入してはいて多少プレイはしたけど、結構シビアな難易度だったので積んじゃってる状態。どうも都市シミュ系はやったものの長く続かない傾向があるみたいで・・・。Cities: Skylinesも放置状態だしなあ。面白いゲームなんだけどね。
色々と考えなくちゃならないことが多いのがこの手のゲームの特徴なので、それがだんだん疲れてきちゃうのかも?
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そういう意味では、多少カジュアルな作りの方が私には合ってるのかもしれませんね。



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posted by KS(Koumei Satou) at 22:40 | Comment(0) | PCゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月08日

私には少し、銅とアルミが足りない

Fallout4、クリアしました。
中盤あたりまでの攻略中に一度レビューを書きましたが、あれからプレイ総時間も200時間を超え、とにかく熱中してやってました。
で、その甲斐もあってとうとうメインクエストを達成しエンディングにまで到達。いやはやそれにしても長かったですね。
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という訳で、今回はそこまでやり切った上での、改めて総評をしてみたいと思います。
ちなみに前回のレビュー記事はこちら。そもそもFallout4とは何ぞやという方も前回の記事を参照していただくと幸いです。


まあ前回の記事でも書いた通り、かなりとっつきにくいゲームというのがFallout4における私の結論なのですが、それでも慣れてしまえば非常に面白いゲームだと言うのに異論はありません。
新規ゲーム者に対する圧倒的説明不足や、ざっくりと荒い作り、散見されるバグなど、文句を言いだしたらキリがありません。
まあその辺の指摘は散々前回で書いたのでとりあえず置いておくとして。

ゲームも中盤を超え、メインクエストが大きく動き出した頃には大体レベル50を超えてる位でしたか、流石にこれくらいになると、慣れもあるでしょうが戦闘もだいぶスムーズになってきてそう易々と死ぬことは無くなってましたね。
当初はほとんど役に立ってなかったV.A.T.S.システムもようやく使えるレベルになってきて、後半では多用するにまで至りました。まあ本音を言うとこういうのってFPSっぽくないのであんまり好きじゃないんですが、難易度的にかなりシビアなので、正直こういうのが無いとやってられなかったでしょう。
ゲームによっては後半に行くに従い、より難度が上がるっていう流れになると思いますけど、本ゲームの場合、実際そういうベクトルにはあったものの、自身のレベル向上がそれをいい感じで上回ったおかげで、逆に難度が下がっていった印象です。
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ゲームとしてはどうなんだそれ、って意見もあるでしょうが、単純に自分が強くなっていく過程を大きく感じる事が出来たので、そこは非常にRPGっぽくて良かったと思います。熱心に武器や防具を吟味し改造していった甲斐がちゃんと出ていたのは単純に嬉しかったですからね。

ちなみに伝説級の敵を倒すことで得られる武器にはランダムで特殊効果が付与されてますけど、かなり早い段階から、出血ダメージを追加するショットガンを入手できたのはラッキーだったかもしれません。
これがえらい強力で、ただでさえショットガンは強ダメージなのに、それに加えて追加で出血させて一気に相手の体力を奪っていくので、一発撃ちこんだら、あとはほっとけば勝手に死んでいってくれるので、ピンチの時にはとにかく活躍してくれました。これは結局最後まで大事に持ち歩いてましたし。

ただ、中盤以降になると、今度は無尽蔵のショットガンを手に入れ、なんとこれはリロード不要という恐ろしい武器。出血ショットガンの最大の弱点だった装填数とリロードが一気に克服されてしまい、出血ダメージは無いけど、もう無敵と思える強さを発揮しました。というかこれ、なんかもうチート臭すら感じる勢いですね。
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とはいえ、とにかく敵に囲まれてハチの巣にされるパターンが非常に多いため、レイダーや人造人間などの人型の敵の場合、近接戦闘に持っていくのが難しく、もっぱら多用していたのは遠距離ライフル系の武器でした。
ちなみに弾の種類によって威力が違うのか、序盤からゲット出来るパイプピストル系の武器はいくら改造しても、後半では性能不足感が否めず、ほとんど使い物にならなくなってましたけどね。後半では貯めに貯めた弾薬を生かしてプラズマ系のレーザーなど、ハイテック系の武器を愛用してましたが。

ところで使いどころを困ってほとんど使ってなかったパワーアーマーも、流石に後半では出番が多くなりました。たまたまフル装備で見つけた最高性能のX-01型を改造して愛用、でもデザイン的にはT-45とかの方が格好いいと思ったりもしましたけどね。でも性能が低いからほとんど活躍できなかったですねえ。
とか言ってたらもう1セットX-01を入手してしまう始末。
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シナリオ的には、各勢力に首を突っ込んでまんべんなくミッションをこなしていましたが、一番思い入れがあったのはミニッツメンですね。
一番最初に出会った勢力というのもあって思い入れが強いというのもありますし、市民を守るというこれまでにないくらい純粋かつまっとうな理念を持っていたので単純に同調しやすかったというのもあるかもしれません。各勢力のリーダーと比べてみても、ミニッツメンのリーダー(厳密にはリーダーではないけど)であるプレストンには、ある種のカリスマ性を感じたのでそこも良かったですね。
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B.O.S.はなんというか正義の押し付けみたいなもんを感じて違和感があったし、レイルロードの理念はまあいいと思うんだけど、とは言え今のこの荒廃した世界において命を懸けるほど最重要な問題なのかなそれ、という疑念があったし。
まあ最終的にどういう結末を迎えたかは、ネタバレになるので追々話しますが、基本的には自分はミニッツメンである、という気持ちでやってました。そのくせB.O.S.に加入とかしてるのは中々の八方美人ぶりですが(爆


ただクエストを進めていくと、おのずと拠点開放が多くなり、流石にそのままほっとくわけにもいかず、ほとんどの拠点をそれなりにクラフトして市民を呼び込んでたら、いつのまにか鉄すら不足する事態に(爆
拠点が多いと、それだけ敵に攻め込まれる危険も多くなり、まだ防衛がしっかり整ってなかった時にはあちこちひっきりなしに協力要請が来て大変な時期もありました。
まあその分、しっかりクラフトをして防衛ラインを作らなきゃならない、しいては資源が足りないからあちこち散策する必要がある、と結果的にやることが増えて、ゲームの飽きが来るのを防いでいたように思えます。
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MODに関しては、なんか仲間のロボットのキュリーが人造人間化した際に、地味になったなー、ロボットのままの方がまだ可愛かったんだけどなーと思い、それきかっけでキュリーの見た目を変えるMODを入れたりしてました。
でもこれ、それをやるために基本となるテクスチャMODをまず入れたりとか、公式のハイレゾテクスチャパックと相性が悪いのでパッチMODを入れる必要があるとか、結構てこずりました。
色々面倒だったので、それ以降は特に何も入れてませんね。MODって結局競合とか相性とか色々起こりやすいので、面倒くさくなってきちゃうんですよねえ。
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まあ見た目とか変えるの面白いし、クリアした事だし武器のMODとか面白そうだから興味はあるんですが。

なお、メインクエストをクリアした後は、DLCであるFar Harborをプレイ中です。これも結構なボリュームなので実際の所まだまだ終わりませんね・・・。


どうしたらいいのか良くわからん、という投げっぱなし状態に当初は相当苦労させられたものの、なんだかんだでハマってプレイし続け、結果的に非常に楽しませてもらいましたが、やっぱりもっとああすべきだったとか、こうすればもっと良くなったのに、とか、色々惜しい気持ちにさせられるというのは、結局最後まで拭えませんでした。

時折バグにも遭遇し、進行不能に近い状態になることもありましたし。B.O.S.のヘリに乗って行かなくちゃならないミッションで、本来そこに止まっているべきヘリが仲間の演習の流れ弾に当たって爆破、乗れなくなって先に進めなくなるという。空しくもヘリがあった場所にミッションマークだけが浮いている状態は「オイオイ・・」と思いました。
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まあこれ、ヘリに乗らなくともミッションは達成出来るからまだ良かったものの、車に挟まっただけで死亡とか、いくら話しかけても次に言うべきセリフが出てこなくなったりとか、細かいのは結構出くわしました。これ完全にバグ取りが出来てない感じですね。
まあゲームをやってるとわかりますけど、とんでもないボリュームで出来ることが多いので、いくらバグを潰しても潰しきれないほど広大な世界である、というのはあるのでしょう。それくらいとにかく規模がでかかったです。

最近MODの有償化を巡って炎上してしまったらしく、その煽りを受けてSTEAMのストアレビューとかが大変なことになってますが、ゲームの面白さとかは関係ないので、とりあえずお勧めです。
まあ前述したように序盤はとっつきにくさが災いして苦労が多いゲームですが、慣れれば面白いので、長く楽しみたいユーザー向けです。



ちなみに問題になっているMOD有償化についてはさして文句はない私ですが、皆が反発するのも理解できます。そもそもMODは既存ゲームの改造行為であり、本来ならば違法、著作権等を侵害している恐れがあります。しかしそれをメーカー側が黙認、容認することでMOD文化は発展していった経緯があります。
更に言うと、改造を容認する代わりに、大前提としてそれを販売するなどして儲けるなんてことはご法度、というのが当然ながら出来ていった、という歴史も見逃せません。(あまりに良くできていたMODはメーカー側からお墨付きが出て、正式に販売されたり、公式ラインナップに加わるなどの一部例外はありましたが)

今回のMOD有償化は、メーカー側からその歴史を大きく捻じ曲げる結果になるので、違和感を感じるユーザーが多いのだと思います。MOD黎明期のころから、MODを有料で販売してもOK、なんて寛大な処置が施されていたなら、もちろんこんな騒ぎにはなってなかったでしょうが・・・。でもそれは流石に無いでしょうから。
そう考えると日本の同人誌文化って、凄く不健康な発展を遂げたと思うんですよねえ。本当だったら、無償で配るか、著作権側にマージンが払われるかしないとMOD文化的には駄目だと思うんだけど、まあそれはそれこれはこれ、一口にそれだけでは解決しない泥沼につかるので、この辺でやめておこう(爆





さて、話がそれましたが、エンディング等、クエストの結末について、ネタバレになる部分に関して最後に話そうと思います。当然、プレイしてクリアした方のみこの先をお読みください。場合によっては、自分が通ったルートとは違う話になるでしょうから、クリア済みでもネタバレになる可能性がある点については留意してください。

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posted by KS(Koumei Satou) at 22:25 | Comment(0) | PCゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする